新型コロナウイルス感染症に関する当院の状況について

2020年04月06日

3月26日にご報告いたしました、他院から転院された患者さんを発端とする新型コロナウイルス感染が当院にも波及し、患者さんをはじめとして、関連する皆様に大変な不安をおかけしておりますことをあらためましてお詫び申し上げます。

本日4月6日時点での当院の状況と取り組みについて皆様にお伝えします。

・院内感染については、接触者対応を行い管理下において感染拡大を防止しています。

・院内感染の発端となった他院に業務上関連があった医師についても調査を行っており、陽性者や接触者については行政の指導に基づき適切に対処しております。PCR陰性者も最終勤務から14日間の自宅待機をしております。

・当院において初期臨床研修医の集団感染が発生いたしました。すでに報道されていますように、3月31日に当院での研修を修了した初期臨床研修医1名がPCR陽性であることがわかりました。研修医は行動をともにすることが多いことから、当院での研修を終えて4月1日から他の施設での後期研修を開始する予定であった者も含めて、当院における初期臨床研修医99名を即座に14日間自宅待機とし、接触者調査を行いました。本日までに待機を命じた初期臨床研修医全員にPCR検査を施行したところ、現時点で99名中18名がPCR検査で陽性となり、現在当院入院の上厳重に管理しております。PCR検査において陰性となった研修医も全員14日間の自宅待機を続行し、感染拡大の防止に努めております。

また、接触者調査を進めていく中で、初期臨床研修医のうち約40名が集団での会食を行っていたことがわかりました。この事実は、直ちに行政に報告し、すでにその指導の下対策を講じております。会食に参加していない初期臨床研修医も陽性となっていることから、現在、さらなる接触者調査を行っております。

当院では、全ての教職員に対して会食を行わないよう再三再四厳しい注意を行ってまいりました。例年行っております初期臨床研修(研修医課程)の修了式を集合する形で実施することも取りやめ、その後の懇親会も行わないよう注意喚起を行ってきました。今回の初期臨床研修医のとった行動は、患者さんを守るべき医療者として許されない行為であり、医師としての自覚が欠如していたと言わざるを得ません。初期臨床研修医の指導を行う大学病院として今回の事案を大変重く受けとめております。

ご迷惑、ご心配をおかけした関係の皆様、社会全体に深くお詫び申し上げますとともに、初期臨床研修医には引き続き厳正な注意と指導を行ってまいります。市中感染が急速に拡大する中、医療者としての行動規範をより一層周知徹底し、再発防止に努めてまいります。

2020年4月6日
慶應義塾大学病院
病院長 北川 雄光

<本件に関する連絡先>
(患者さん)
新型コロナウイルス感染症発生に関するお問い合わせ専用ダイヤル
03-5363-3373 (月曜日〜金曜日 8:40〜16:30)
(報道関係)
慶應義塾広報室
m-pr@adst.keio.ac.jp