山菜採取にあたっての留意点
野生の山菜を採りに行かれる皆様の健康のために、注意していただきたいことをまとめましたので、是非ご一読ください。 |
はじめに
農林水産省は、安全な食品を供給するため、農林水産物の放射性物質検査において各都道府県と連携・協力しています。
この中で、たけのこ、たらのめ、わらび、こしあぶら、くさそてつ(こごみ)等の山菜についても、きめ細かく検査が行われています。
こうした検査の結果は、国や県においてホームページ等で随時お知らせしていますので、ぜひ参考にしてください。
自治体における取り組み
検査を実施している都県
野生の山菜についても、これまでの検査結果を参考として、「検査計画、出荷制限等の品目・区域の設定・解除の考え方」(原子力災害対策本部)に基づいて、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県の17都県において検査計画を作成して検査しています。
検査結果の公表
野生の山菜については、収穫時期が限定されているため、収穫の段階で検査を実施することとしています。その検査の結果は、上記の都県と国のホームページで随時お知らせしています。
出荷制限及び出荷自粛
検査の結果食品の基準値(100 Bq/kg)を超過した場合には、当該都県が直ちに該当する市町村に対し出荷自粛の要請を行います。その後、周辺地域でも検査を行い、地域的な広がりが確認された場合には、国(原子力災害対策本部)が出荷制限の指示を行います。
また、出荷が制限されていない市町村においても、野生の山菜の発生状況を確認しながらすみやかに検査を行い、その結果を公表しています。
各県の出荷制限及び出荷自粛の状況についてはこちらからご覧になれます。
野生の山菜を採られる際に注意していただきたいこと
国や県のホームページ等により、山菜の検査結果や森林に関する情報などにご留意いただくとともに、山菜を採りにお出かけになる前に次のことにご注意ください。
山菜を採っても良い場所かどうかご確認ください。
一部の森林では空間放射線量が高いため、森林への不必要な立ち入り自体を控えていただくよう呼びかけが行われている地域がありますので、そういった場所では山菜の採取をしないようにお願いします。
なお、山菜に関して不明な点やご心配なことがあれば、林野庁または最寄りの自治体等にお問い合わせくださいますようお願いいたします。
参考
国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所において、平成27年度~平成29年度の野生の山菜を採取し放射性セシウム汚染の傾向について調査しています。その結果から、以下の注意点をまとめています。
(1)空間線量率(参考:Japan Atomic Energy Agency, http://ramap.jmc.or.jp/map/eng/)が高い場所ほど、山菜は汚染されています。平成25年の春に空間線量率が0.8μSv/h以上あった場所では、山菜を採らないようにして下さい。
(2)空間線量率が同じでも、付着根を持つ山菜や、集水地形(窪地や谷型をした地形で、地表面水や地下水が集まりやすい場所)で育つ山菜は、より汚染されています。
(3)コシアブラは、平成25年春に広範囲で食品の基準値を超える放射性物質が検出されました。放射能汚染された場所のコシアブラは採らないで下さい。コシアブラは空間線量率が0.2μSv/h以上の場所では強く汚染されている可能性があります。それ以外にコシアブラの汚染度を高める条件にどのようなものがあるのか、現時点では不明です。
(4)放射性物質の減衰や生態系内での移動にともない、空間線量率と放射能汚染の関係は刻々変化していくと考えられます。判断に当たっては、最新の情報を利用するようにして下さい。
研究についてはこちらをご覧下さい。(科学研究費助成事業データベース)
https://kaken.nii.ac.jp/report/KAKENHI-PROJECT-15K07496/15K074962015hokoku/
お問合せ先
林政部経営課特用林産対策室
担当者:特用林産加工流通班
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