Ruby on Railsでのアジャイル開発を強みに成長する受託開発会社
株式会社アジャイルウェアは、Webシステムの受託開発を主事業とする大阪市のIT企業である。クライアントは、大手企業中心にほとんどが直取引。ロケットエンジンを開発している会社や証券会社、ゲーム会社、プリンターメーカー、造船会社、航空会社、テレビ局などなどあらゆる業界の大手クライアントと直接取引をしている。
受託開発を主事業とする企業としての最大の特徴は、Ruby on Railsによるアジャイル開発に軸足を置いていることだ。代表取締役CEOの川端光義氏は、国内における同分野では広く認知された存在で、アジャイル関連では国内最大級のカンファレンスイベント『Agile Japan』のスポンサーセッションへの参加他、Ruby on Railsおよびアジャイル関連の講演実績が豊富だ。また、Rails技術者認定試験運営委員会にテクニカルアドバイザーとして参加しており、認定試験の問題作成などにも携わっている。エンジニアの技術力も日本トップクラスだと自負している。
同社は、2009年にRuby on Railsの受託開発をスタートさせて以来、臓器移植登録システム、住宅・白蟻点検サービス業務の案件管理システム、官公庁向け防災CMSシステム、アーティスト支援PVランキングSNSなど幅広い実績を積み重ねてきた。その中で2014年以降になって案件数が増えているのが、Ruby on Railsで開発されているオープンソースのプロジェクト管理ツールRedmine関連の案件だ。
Redmineはもともとエンジニア向けのプロジェクト管理ツールとして活用されてきたツールだ。主にタスク管理、進捗管理、情報共有が行うことが出来る。2007年のリリース以来、ソフトウェア開発やWEBサイト制作といったIT分野のプロジェクトで使われてきたが、現在ではより広範囲な業界、業務で活用され始めている。
そのため様々な業界、業務に上手くフィットするためのカスタマイズが要求される中、同社の最大の強みは、クライアント企業のニーズに合わせたプラグイン開発や、業種や業務内容に応じたフルカスタマイズに対応できる開発スキルの高さである。2015年6月には書籍『Redmine実践ガイド』(ソシム刊)も発行している。Redmineビジネスを行う開発会社は同社だけではないが、同社のように顧客の要望に合わせてフルカスタマイズできる開発会社は稀有な存在である。
Redmine関連の事業では自社プロダクトも誕生した。自動車部品メーカーのクライアントからのオーダーで開発したガントチャートを、マネージャー業務に最適化した機能拡張プラグイン『Lychee Redmine(ライチ レッドマイン)』シリーズとしてパッケージ化し、2014年2月に公開。2019年9月まで導入数は650社以上に上る。また、2018年2月にはリアルタイム議事録共有サービス『GIJI(ギジ)』をリリースし、2019年4月現在で20,000ユーザーを超える。
理想的なアジャイル開発で目指す“お客様、従業員満足度日本一”
自社パッケージも含めRedmine関連のビジネスは好調で、今後は事業部として発展させることも視野に入れる。首都圏のクライアントが急増していることから、東京オフィスも開設した。だが、アジャイルウェア社がこだわるのはあくまでも受託開発である。今はIoT関連の受託も増加中だ。
川端氏は2003年にフリーランスのエンジニアとして独立。その頃から受託開発にこだわり仕事をしてきた。
「アジャイル開発という手法そのものが、お客様に対して満足を提供することを追求している開発プロセスです。Redmine関連に関しても新しいプラグインがどんどん出来ていますが、全てお客様からの受託で開発し、弊社がライセンスをもらって製品化しています。あくまで目の前のお客様の課題を解決することを主眼に置いたビジネスをしています」(川端氏)
アジャイル開発という概念が日本に入ってきたのは2000年頃のことである。川端氏は、その直後に関西に生まれたXPユーザーグループにスタッフとして加入。代表を務めたこともある。2004年には『バグのないプログラムの作り方』という書籍を出版し、それを契機に“テストの自動化”を率先して業界に広めていく立場になっていった。
学生時代からチームで1つのことを成し遂げることが好きだったという川端氏。徐々に仲間を増やし、2012年に法人化を果たした。ポリシーは「変化に対応できる会社」であること。今絶好調のRedmineに関しても5年後、10年後はどうなるかわからない。別のツールが出てくれば、執着せずに乗り換えられる柔軟性を大事にしたいと語る。
その一方で目標としていることは“お客様、従業員満足度日本一”だ。それを具現化するためにも、開発体制を整備して理想的なアジャイル開発を実践したい考えだ。
「開発方針は“最短で最高のソフトウェア”です。常に改善し続けること、と定義されるアジャイル開発によってスピード、品質を向上させながら、3か月以内にお客様の要望を形にし、フィードバックに対応していくことで、お客様の満足にいち早く近づくことを目指しています」(川端氏)
それを実現するためのチーム作りもアジャイル開発の思想に基づいて行われている。アジャイル開発の根底には“人を中心としたシステム開発”という思想がある。物づくりをしている人自身が高いモチベーションを持っていなければ良いものは作れないという考え方で、それが従業員の満足度をも追求する同社の姿勢につながっている。特に少数制での開発を行う同社では、メンバー1人1人の生産性を最大限に高めることが重要だ。そこで取り組むのが「究極の適材適所」だ。プログラマはプログラミングだけに集中し、テスターはテストだけに集中する。SEは提案書の作成や課題解決に集中する。不得意な仕事に力を費やす必要がないので、モチベーションを維持しながら各自の力を十分に発揮することが可能となるのである。
職種に関わらず、自分が好きな分野を徹底的に追求できる会社
「現在、エンドユーザーの中では、IoTなどの新しい取り組みが増えています。そこでお客様自身もどう具現化して良いかわからないという相談が増えていることもあり、今後はコンサルティング業務などよりお客様の内部に入り込んで行く必要があると考えています」(川端氏)
これまでは少数体制で事業を拡大し続けて来た同社だが、広がるニーズに応えるためにも社内リソースを拡大する必要がある。そこで現在、幅広い職種の採用活動に注力しているところだ。
同社が求めているのは、とにかく何かについて「好き」というものを持っている人材だ。Rubyが好きなプログラマ、JavaScriptが好きなフロントエンドエンジニア、SaaS好きなWebデザイナー、Redmineが好きだというコンサルタント、お金が好きな営業マンなど、とにかく好きなことを追求できる人材である。もちろん、幅広く活躍したい人材にはプロジェクトマネージャーとして力を発揮する場を用意している。
同社の魅力は、そういった色々な「好き」を持った人たちがフラットな立場で、なおかつストレスを抱えることなく働ける環境があることだ。
職種間の序列は全くなく、上司と部下という関係性もほとんどない。キャリア形成やスキルアップに関しても、それぞれの領域内で幅を広げ、掘り下げていくことが出来るのである。フレックスタイムや在宅勤務も認められるなど働き方も自由で、例えばハードに家事をこなしている男性エンジニアもいる。子育てや学業と両立することも可能だ。
将来的には週休3日制または1日6時間労働を導入することを目指しているという同社。一見バラバラで統率がとれていないように見えるが、実際にはslack、Redmine、GitHubなどを有効に活用することで、コミュニケーションは密に取れており、また各自が受け持つ仕事の成果などはリアルタイムに把握し合える環境だ。
技術顧問・堂端翔氏が、自社の魅力を次のように語る。
「余計なストップがかからないところが非常に魅力的です。例えば、新しいライブラリがあって、それを試したいと思えば、まさに開発中のシステムに実装することも出来ます」(堂端氏)
自由さは対外的なコミュニケーションにおいても同様だ。同社ではプログラマも直接クライアントとコミュニケーションを取る機会が多いが、その際にクライアントにとって良いと思ったことは、どんどん意見として述べる。すでに発注された要件であっても、開発段階になって変更した例も少なくはない。
「まずは自分の前向きな姿勢が生かされることが大事です。エンジニアにとってプログラミングは玩具のようなもの。いかに遊ばせてあげるかということはすごく大事だと思っています。そういうところが弊社で働く魅力だと考えています」(川端氏)
IoTが本格化などもあり、アジャイル開発という手法に対するニーズはますます高まっている。アジャイルウェア社の成長スピードもより加速することが見込まれる。1人1人の社員が、自分の得意な分野で思い切り羽を伸ばせる環境もますます充実していくに違いない。
株式会社 アジャイルウェアの社員の声
40代前半
2017年01月入社
・まだ小さな会社で規則なども整備されていないところも多いの...続きを読む
30代前半
2012年07月入社
20代後半
2016年05月入社
まだまだやらなければならないこと...続きを読む