太刀を振るう松尾名誉宮司=3日午前10時半、羽咋市の気多大社
羽咋市の気多大社で3日、「蛇の目神事」が営まれ、神職が大蛇の目に見立てた的を弓で射た後、槍、太刀で突いて能登の平安を願った。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、簡素に行われた中、神職はウイルス退治の願いも込めて神事を執り行った。
2日に三井秀夫元宮司が亡くなったため、長男の三井孝秀宮司に代わり、松尾孝夫名誉宮司が例大祭の祭(さい)祀(し)を執り行った。祭祀に引き続き、主祭神である大(おお)国(くに)主命(ぬしのみこと)が邑知潟の大蛇を退治した様子が再現された。
破られた的の紙は眼病治癒に効くとの言い伝えがあり、例年は大勢の参詣者が紙片を取り合うが、今年集まったのは7人だけ。神事は拝殿に参詣者を入れずに営まれた。