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えっちゃん、ひな「躍動」 越前市 コウノトリはく製展示

越前市安養寺町で昨年誕生したひなのはく製

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コウノトリの「えっちゃん」(右)とひなのはく製=いずれも越前市役所で

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 越前市ゆかりの雌のコウノトリ「えっちゃん」と、昨年市内で誕生したひな三羽のはく製が、市役所で展示されている。ひなのはく製は全国でも希少で、四羽の躍動感のある姿に来庁者らが見入っている。

 えっちゃんは二〇一〇年に、四十年ぶりに越前市に飛来したコウノトリ。市内に長期滞在したことから、市が愛称を公募し、特別住民票を発行。市が推進する「コウノトリが舞う里づくり」をけん引した鳥で、一九年六月に兵庫県豊岡市で死んだ。愛称は越前市の「越」にちなんでいる。

 三羽のひなは、一九年五月に同市安養寺町の人工巣塔で、野外ペアから生まれた。県内で五十五年ぶりの自然繁殖による誕生だったが、巣立ちには至らなかった。親鳥のペアは今年も三月に安養寺町で産卵、抱卵が推定されている。

 市が所有するコウノトリのはく製はえっちゃんで成鳥が三体目で、ひなは初めて。ともに市となじみ深いことなどから、クラウドファンディングで募った寄付を活用してはく製にした。

 市役所での展示は四月二十四日まで。その後はコウノトリPR館(都辺町)で展示され、環境学習などに活用される。

  (玉田能成)

 

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