こんにちは!
原発被害と救済分科会から、活動報告です。
福島原発事故が起きたのは2011年3月11日ですから、早や8年が経過しました。
原発に関する議論は以前よりも下火になっており、正直なところ「過去のもの」と捉えられているかもしれません。
ただ、これまでに日本各地で訴訟が係属し、まだ地裁レベルでの判決しか出されていないことからすると、まさに私たちが「現在」直面している問題だといえると思います。
そのような原発問題について、本分科会では、福島原発事故によって失われた「ふるさと」について考えます。
そこで、ふるさとを離れざるを得なかった方々が抱える想いや、「ふるさと喪失慰謝料」を原発訴訟の中でどのように捉えるかを中心テーマとして、7月集会本番の構成を検討しているところです。
7月集会の今年のテーマは「事実に学び、事実に向き合う」ことなので、実際に現場に行き、自分の五感をフル活用することを重視しています。
そのため、3月21日と5月3日~4日には、実際に福島県に赴き、原発周辺地域を見学してきました。
見学ツアーでは、福島県いわき市にある広田先生(広田次男法律事務所)をはじめ、いろいろな方からこれまでの活動や現状について貴重なお話を伺いました。
また、現地をバスで通行している途中、放射線量が高いために削り取られた土壌がぎっしり詰められたフレコンバッグを多数目にしました。黒いバッグのひとつひとつが自分の背丈以上あり、それらが台形上にずらっと積まれている光景を目にし、この環境で仮に自分が生活していくことを考えると、不安感はぬぐえないだろうと感じました。
さらに、帰還困難区域(放射線量の特に高いとされる地域)では、事前に提出していた個人情報と、当日持参した写真付き身分証とを照合され、厳格な本人確認をしている様子を目の当たりにしました。その地域内では、8年間放置されたことで、民家は廃墟と化し、車は自然にパンクしていました。
原発は、さまざまな問題をはらんでおり、非常に難しいテーマです。
しかし、だからこそ、時の経過とともに風化させてはいけない問題だとも思います。
それぞれが自分なりに問題意識をもって文献を調べ、考えを深めていけたらいいですね。
当分科会が、少しでも興味を持つきっかけになれば幸いです。
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