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獣化作品 No.19

女王様のヒミツ

作者 DarkStar

薄暗い部屋にしゃがみこむ一人の男。

部屋の中をわずかに照らした光に

毛深い肌が見えている。そう、彼は服を着ていない。

目隠しをして、息を荒く・・・・していると。

重苦しそうに頑丈なドアが開くとそこには、若い女が立っていた。

女は、ビニール製の生地の服・・・・・ボンテージに身を包む。

水着のようなデザインのそれは、胸元を大きく開き、
さらにヒップのラインを強調した形になっている。

顔は、真っ赤なチョウチョともリボンとも取れる
大きな面をしている

しかし、羽の部分に空いた瞳は、美しいほど、怖く

手で揺れる長い物をビシビシと打ち鳴らしながら・・・近づいてくる。

「さああ、あたしにお仕置きされたい変態君は、だああれ?」


その声に反応し、目隠しの男が激しく動く・・・・。
「はい。僕ちゃんです。女王さまぁ、はやく、はやく!!!」

「そぉおおおお、ご主人様に意見するなんて、・・・・・・お仕置きね。」

長くしなる、それが振り被られると、
高い位置から、振り下ろされ、
風を切る音と共にピシャンと高い音が響いた。

「はあああ、すみません。女王様、いやらしい僕ちゃんに、
 僕ちゃんに押し置きください」

「だから、命令すんなって言ってんのよぉ・・・・」

ピシャン!!。

先ほどよりも鋭い音
「ひいいいいいい」と

上がった男の悲鳴はすぐに快楽に溺れた情けない声に変わる。

ゾクゾク・・・・・・・・

その声に鞭を持った女の背筋を走る感覚。

彼女の加虐性欲が刺激され、
鞭を持つ手に力が入る。

男の背中や、尻が赤くはれ上がっても、
力いっぱい鞭を振り続ける。

彼女は四つん這いになった男の腰に足を乗せ

「あんたは、馬よ。ヒヒヒンと鳴きなさい。」

「ひひん、ひひひいいいいいん、ひいいいん。女王様~。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

休憩室には行ってくる『女王様』・・・・・だか
その顔は、ひどく不機嫌なようだ。

「ど・・・・・どうしたの姫子?」

「別になんでもないわよ。ただ・・・・・・。」

友人でもある同僚に言われ・・・不機嫌な理由を話し出す。

「あはは、何あんたこれで
 そのお客帰しちゃったの?」

「いいじゃない!!、本人は、プレイの一巻だと思って
 お金払って帰ったんだから・・・・、お店にも迷惑かけてないでしょ。」

彼女が手に持っているのは馬の馬券。
先ほどの下僕・・・もとい客のポケットから落ちたものだ。

「くううう、あいつったら、
 やっぱり、『お姫様』じゃ、『女王様』には
 勝てませんよねえですって。」

彼としては、女王様である姫子をほめたつもりだったが、
持っていたはずれ馬券、『プリンセスカグヤ』に問題があった。

「まあ、仕方ないわよね・・・・一着の『ユキノクイーン』と比べたらね・・・・」

「うっさいわね。どうせ『あたし』は、
 『あんた』見たいな一番人気とは違うわよ。」

「はは、それはしょうがないわよ。実力の差って奴・・・。」

「まったくぅ、見てなさい。
 次のレースは絶対あたしが勝つんだから・・・・」

「おあいにく様、あたしだってちゃんと調整してるんだから・・・・・
 負けないわよ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

夜は、女王様の彼女達、・・・・・
昼間の顔は、・・・・ここにあった。

競馬場の厩舎の中・・・・。

馬名が書かれ、仕切られた小部屋に
立つ裸の女性たち。

「雪乃・・・・今日こそは、あたしが勝わ・・・・。」

夜の仕事でも、もちろん今日の勝負においても、
負けるわけにはいけないライバルに宣言する。

「勝負は、水物よ・・・、それにあたしの他にも・・・
 ライバルはいるんですからね・・・・。」

そういった彼女の両手は、
真っ黒な蹄になっていた。

「わかってるわよ。・・・・ブルルル・・・・ひひん、
 でも、今日こそは、あたしが、・・・・・・ヒヒヒーーーン!!」

姫子の顔が不自然なほど縦に長く伸び、
平らな歯が口から飛び出してくる。

「ふー、フー、フゥウウ!!」
鼻息荒く、両手をついた雪乃の肌を白い毛が多い、
ふくよかなお尻から、フサフサした習字筆のような物が生え、
生きてるように小刻みに動く。

「ヒン、ヒヒヒン、ヒヒン!!」

長い髪の上に絡みつくように、尖った耳が生え、
まん丸な形になった瞳が顔の中央から、端の方に移動していく。


「ヒヒーーーン!!!」
茶色い毛をした美しい姫、プリンセスカグヤ

「ブルルルルルル!!!」
純白の体毛に身を包んだ麗しの女王、ユキノクイーン。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

晴れ渡る空、見守る観客達。
高らかに鳴らされるファンファーレの後。

パン!!!、と乾いた音と共に白いゲートが開かれ
我先にと飛び出すように馬たちが飛び出す。

トップに立ったのは、ユキノクイーン、
他の馬たちは、まるで編隊を組むようにその後に続く。

(・・・・・、ク、雪乃めえ・・・・、やっぱり早い・・・・でも、ここは辛抱よ・・・・。)

クイーンに喰らいつく馬群の中で、闘志を燃やす一頭。

「クソ、追いつけない!!」
ヘルメットの下から、覗く瞳は真っ直ぐ先頭の白い馬を捕らえている。

(だめよ。ご主人様・・・・、今は力を蓄える時・・・・あせっちゃだめよ・・・・・。)

そして、最終コーナー手前で固まった馬群が崩れると、

一気に飛び出す茶色の馬体。
プリンセスカグヤだ。

「抜けた・・・・・、」
と、一気に鞭を入れる騎手。

「ヒヒーーーン!!!!」
(いい、いいの、ご主人様もっと、もっとぉ、わたしを、姫を・・・ぶってぇ)

加速していく馬、近づく白い物体。
「よおし、もう少しだ。いけ、いけえええええ!!!」

ビシン、ビシン、ビシン!!!

「ヒン、ヒヒ、ヒヒヒヒ、ブルルル、ヒヒーン!!!」
(ああ、あああん。いいのいいの、ご主人様!!!、
 ごしゅじんさまぁあああ!!!。)

叫びながら走るカグヤ。

横にならぶ馬影に、驚いて鞭を叩くユキノクイーンの騎手。
しかし力みすぎた手は空振りし、芯を捕らえない鞭は、
空振りの音を出すばかりだ。
(ああ、ご主人様、そんな叩きじゃ、イけない
 イけないいいい~、もうそうなんじゃ、走れない~。)

抜こうと走るプリンセス。逃げるクイーン。

勝敗の行方は・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

レースが終わった後の厩舎。

体を冷やすため、
蒸気機関のように口から、白い蒸気を吹き出す馬たち。

その中で、背の高い馬に、小柄な青年が寄り添っている。

「ありがとう、カグヤ・・・・・おかげで僕、勝てたよ。」
一見、少年にも見えるカグヤのジョッキー。
ひとしきり撫でた後、彼は厩舎を出て行った。

ジョッキーたちが、立ち去ったのを確認した後。

馬たちは祈るように目を閉じ・・・・・・・
「ヒヒン、ヒン、ヒヒン・・・・。」

「ヒヒン、ヒン!!!」
馬たちは声を上げる。

前脚を蹴り上げ、立ち上がる

大きく膨らんだお腹が引っ込み、
胸と太ももの筋肉がやわらかい脂肪になっていく。

ふくよかな、2つのふくらみと、
バランスの取れた足。

何も掴めない黒い塊が5つに裂け、
指になっていくと、

たてがみは、長い髪へと変化し、

顔の前に突き出た大きな鼻の穴は、
突き出た顎と共にその存在感を失っていく。


馬の肌から人のものに変わり開いた汗腺から、
汗が噴出し、体をから白い蒸気が出てくる・・・・。

そこでは、白い肌のまぶしい、美しい女性たちが立っていた。

髪はぬれたようにしっとりとしているその姿は
まるで風呂上りのようにも見える。

「はあ、はあ、どう、勝ったわよ・・・・クイーンさん。」

「ふう、ふん、やるじゃない・・・・・・プリンセスさん。
 ま、次はまた、あたしが勝たせてもらうけど・・・・。」

「なんですってぇ・・・・。」
と今にも口げんかが始まろうとしたそのとき、

「はい、はい、はい、はい。
 もー、お姉ちゃん達!!、早く出てよ。
 しかも、裸で恥ずかしい。次、あたしたちなんだからね。」

そういうのは、バスローブ姿の女の子達。

「もう、わかったわよ。」
敷居の木をくぐり、外に出る。

「はい・・・・おしかったね・・・・お姉ちゃん。」
と雪乃にバスタオルを渡す少女。

「ありがと・・・・でも真剣勝負ですもの負ける事だってあるわ
 ・・・・・頑張りなさいね・・・・。」
と少女の頭を撫でる。

「うん。・・・・。」

「ほら、お姉ちゃん。早く前、隠して・・・・。」

「わかったわよ。うるさいわねえ。」

勝気そうな女の子は姫子の妹。
おとなしい子は雪乃の妹だ。

「頑張ろうね。・・・・・千秋。」

「小町ちゃん。・・・・・今日、あたし負けない・・・」
内気な少女の強い意志。

「え?」

「今日、あたしに乗ってくれるの・・・・新藤さんだから・・・・」

「・・・・ふーん。でも、馬として千秋をアピールしても、
 彼には伝わらないわよ。」

「それでもいい、人と馬でも・・・・、
 あたしは、彼と一つになって今日は小町ちゃんに勝つ・・・。」

「そうね。だったら、親友のためにあたしは全力で走るわ・・・」

女の友情、いまにも、ひしっと抱き合い、
熱い抱擁を交わさん勢い。

「「ひ、ひん、ひん、ひん、ヒヒーーン!!」」

二人の少女のシルエットが、馬のそれに変わるとき、
ふわりとバスローブが藁の敷かれた小屋の中に落ちる。

そして、2頭の牝馬が次のレースを蹄をならしながら、
鼻息荒く、待っていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本日は、勝利を飾ったお姫様・・・・もとい女王様は、
意気揚々と夜の仕事に向かっていく。

元気よくドアを開け、

「あら、よくきたわねぇ・・・・・・。」
いつもの決まり文句を言おうとして、
部屋にいた小柄な男性と目が合う。・・・・。

(あ、・・・・あ、・・・・・・ご、ご主人様?・・・・・な、なんで・・・・。)

よく見知った、その顔、その人物に・・・・・思わずボーっとしてしまう姫子。

「あー、あ、あの・・・・・・・僕の顔に何かついてますか?。」

それは、彼女の騎手を勤めた青年。

少し慌てる姫子だったが、『この姿』では初対面。
また仮面で素顔も見えないし、
なによりも、『人間』の彼が彼女の正体を知るよしもない。

でも、これから、『自分の上に乗っている』男をいたぶる事に
火照り、興奮した体と心をなんとか抑えようとしている。

「あ、あたし、・・・・・あんた知ってるのよぉ・・・・・
 今日勝った、プリンセスカグヤのジョッキーでしょ。」

妖艶な『女王様』の声・・・いつもの調子だ。

「え、あ、はい・・・・。」
有名人とは違うが、競馬の騎手である以上、
そこそこ知名度のあることは認知している。
でも、SMの女王様に言われるとさすがにはずかしい。

「どうしたの・・・・、いつも馬に鞭を入れてるあんたが・・・・
 ここで今度は自分がぶち込まれたいの?」

「は、・・・・・はい・・・・。」

年若の青年は、うつむくように下を向き、ちいさく答えた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋に響く鞭の音と、甲高い青年の声。

主従の逆転に快感を覚え
無意識に鞭を振るう姫子の手にはいつも以上に力が入る。

「ああ、痛いです。いいです!!!、
 僕、ぼくのおしり・・・・痛くて、痛くて飛んじゃいます!!!」

自分よりも年下とはいえ、
とても成人しているようには見えない幼い顔つき。

騎手として華奢な肉体や、自分の胸あたりまでしかない身長。

レースの時の真剣な面持ちと違った
可愛らしい姿にさらに興奮する姫子。

(あん、あたし、あたし、すごいよー。ご、ご主人様を、・・・・・・
 ご主人様をぶってるの!!!なんて、なんていけない馬なの・・・・・・
 あん、・・・ひん・・・ひひん・・・・、ヒヒヒーーーン!!!!)

心の中では何度も・・・・イってしまっている姫子。
それを何とか表に出さないように平然と振舞いさせているのは、
ひとえに女王様のプライドだ。

「あんた、こうやって、いつも馬のお尻を叩いているんでしょぉ・・・・」

ピシャリと叩かれる背中。

痛みをこらえてなんとか言葉を絞る。

「は、はい、そうです。
 でも、あの馬・・・・・・・・・・・・プリンセスカグヤが・・・・悪いんです。
 僕が、お尻を叩くたびに、いやらしい声を上げて・・・・・
 涎をこぼしながら、走るんです。
 それみたら・・・僕・・・、ぼく・・・・」

上目づかいに姫子を見上げる青年。

(あああん、ご主人様・・・・うれしい、あたしの姿見て興奮してくれたんだぁ
 ヒン、ヒヒヒーーーーン!!!)

馬の心が暴れまわるように頭の中で騒ぎ、
それとは逆に落ち着いた人間の心が機械のように言葉をつむぎ、鞭を振るう。

「あんた・・・・馬のせいにするの・・・?、・・・・それって・・・・。
 自分が馬に発情させられる変態って言うのを
 認めているのと一緒よ・・・。」

弱気な『ご主人様』に
強気の『馬』からのきつい一言。

それを言った姫子の心には、
『主人』をはずかしめる背徳感と『下僕』をいじめる加虐感を同時に感じ

背中を電流が走るようななんともいえない感覚に酔っていた。

「そ・・、そんなこと・・・・・。」

目をそむける騎手の青年。

その頬に姫子は、鞭の柄の方・・・固い部分を押し当てる。

「ほらぁ認めなさいよ。・・・・・『僕は馬に欲情する変態です。』って
 お姉さんが、聞いていて上げるからぁ・・・・・・・・」

柄の先で頬を撫でるように円を描く姫子。

そんな彼女に目を合わせないようにしながら、
「や、やめて・・・下さい・・・僕は、・・・僕はそんなんじゃ・・・・・」

目を細め、肉厚の唇をニヤリとしながら
今度は手に力を込め、グリグリと柄を押し付ける。

「違うでしょぉ、お姉さんに嘘ついちゃだめぇ・・・・・・、
 ほぉらぁ、正直に言いなさいよぉ・・・・ぼくぅうう!!・・・・。」

そういった後で立ち上がり、力いっぱい鞭を振りかぶり叩きつける。

「あああ、痛い・・・・痛い!!!。
 ・・・・・そ、そうです!!!。僕・・・・変態なんです。
 馬に・・・・・・馬に欲情する!!!、変態ジョッキーなんですぅ!!!!」

「じゃあ、ご褒美に、イきなさい、このド変態!!!」

快感を得られるように細かく、なおかつ
すぐにイってしまわないように、力の下限を調節しながら・・・・・。
ピシン、ピシン、ピシンと細かく連続で打ちつけ続ける。

そして最後に大きく振りかぶり、
ビシン!!と大きな音を鳴らし、鞭が振られると・・・。

「ひ、・・・ひああああああああああああ・・・・・あああ・・・・・」
と最後はかすれるような声を上げて、
青年はそのまま、気絶してしまった。


彼が気絶してまもなく、姫子の手から、鞭がぽとりと落ちる。

黒々とした蹄になった両手・・・・。
赤い仮面も、床に落ちると、

そこに、美しい女性の顔はなく、
力強い競走馬の顔がそこにはあった。

ボンテージから、あふれだすように生えた尻尾をブンブン振りながら。

たてがみと一体になって生える髪が、
口元で絡まりあうのを、
蹄になってしまった両腕で、掻き分ける。

赤く腫れた青年の尻へ顔をもっていく、馬女。

「ヒヒン、ブルルルルル」
(だいーすき、ご主人さまぁ。)

長い舌をだし、起こさないように小さく鳴いた姫子は、
主人の体をやさしく舐めていく・・・・・・・・・。

下僕達には、とても見せられない女王様の顔・・・・。
それは、『ご主人様』ご主人様も例外ではなかった。

	
おわり
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