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獣化作品 No.27

牛姫の儀式

作者 DarkStar

	

しーんと静まり返った様子が神聖さと荘厳さを強調しているかにもみえる湖のほとり

「うぅうううう、あやめお姉ちゃん。さむいよ。さむい、さむい、さむい!!!」

甲高い女の子の声が響き渡り、おもわず妹の方に顔を向ける

あたし自身の顔にも、冬の冷たい風が頬をつたって、
寒さが身にしみているが、妹の手前やせ我慢して堪えてて居るというのに

「なつき、これから『みそぎ』のために湖に入る事になるから、もっと寒いわよ。」

先ほど、大声で騒いでいた妹に私はあきれながらそういった。

「ええ!!、そうなの!!!、うう・・・やだな・・・・。」

露骨にいやそうな顔をするなつき、さっき巫女装束にかわいいと
はしゃいでいた時の姿は見る影もない。

「仕方ないのよ、なつきちゃん。私たちは、祭りの巫女として
 神様の前にでるんだから、みそぎをして身を清めないといけないのよ。」

やさしく末の妹をたしなめているのは、長女のかすみお姉ちゃん。
なつきは、かすみお姉ちゃんの言うことだとあっさりしたがうのよね。

あたしの言うことは聞きやしないっていうのに・・・。

そう私たちは、数年に一度行われる村の祭りに巫女として参加するため
村でも、わずかの人数だけが立ち入ることを許されるこの土地にやってきた。

私たちの村で行われている、村の守り神である牛の神様のお祭り『神牛祭』というものがある。
まあ、祭りといっても屋台が出たりする方ではなく儀式としての側面が強い行事であると思う。

ただ、このお祭りには、『牛姫(うしひめ)』と呼ばれる巫女・・・つまりは若い女の子が、
3人選ばれることとなり、今年は、私たち三姉妹に白羽の矢が立ったとこういうわけだ。

うちの一人長女のかすみお姉ちゃんは、昨年も『牛姫』をやっているため、
勝手がわかっているからという理由で

この行事を主催する神社の神主さんや巫女さんの同行もなく、
私たちだけがこの湖のほとりにたたずんでいるのみだ。

ここで私たちは『みそぎ』と呼ばれる儀式で身を清めてから、
目の前にある社に入って『変牛の儀』という儀式をやって、
お祭りのメイン会場とも言える神社の神殿にあがり、
そこで、『結魂の儀』という儀式を行ってすべての儀式は完了になる・・・らしい。

この村で『牛姫』に選ばれることは大変名誉なことだ。
また、最後の『結魂の儀』で牛神様にたった一人選ばれる『牛姫』は
『牛妃(ぎゅうき)様』と呼ばれ、牛神様のご加護のもと幸せな一生を迎えられるといわれている。

選ばれる・・・といっても、お姉ちゃんの話を聞いていると、
『牛妃様』に選ばれるのは、一番年長の『牛姫』とだいたい決まっているみたいなので、
今回の『牛妃様』はお姉ちゃんになるんじゃないかな・・・と私は思っている。

手桶を持って、お姉ちゃんが湖の水を掬い、まずは手と足を清める。
あたしも、ならってやってみるが、とてもではないけれど水が冷たい。

その後、肩から水をかけ最後には、湖に体をつける。

ここは昔、村の災いを沈めるために牛神様の使いである牝牛が自らいけにえとして
飛び込んだという伝説あり、この清めの儀式は、
巫女が湖に体を浸ける事によって、その牝牛の力を体に宿す・・・・ということらしい。

体を水でびしょびしょに濡らしながら、声もでずにガタガタ震えている私の横で、
なつきは、寒い寒いと大声で叫んでいる、
なんでこの子はこんなに元気なんだろうと我が妹ながら、変に感心してしまう。

『さあ、二人とも、もうあがっていいわよ。』

お姉ちゃんのノンビリといた口調と対照的に
あたしと、なつきはすばやく湖の外に飛び出た。

『うう、冷たかったよぉ』

ずぶ塗れの体に風に触れてひんやりとしてくる。

『あやめちゃんは大丈夫?』

いや、逆にお姉ちゃんは平気なのだろうか?と思ってしまうくらい
いつもと変わらない様子。

『な・・・なんとか・・・・』
と強がってみるが、手や足の感覚がなんかおかしい気がする。
体中鳥肌もたっているし、頭や、お尻がむずがゆい感じがする。

『さあ、お社に入りましょう。』

古い木で出来た観音扉をお姉ちゃんが開けて入り、
なつきとあたしがそれに続く。

『いっ痛た!!!、お姉ちゃん、痛い、挾まってる挟まってるよぉ。』

よく見ないで閉めたものだから、なつきの体を観音扉に挟んでしまったみたいだ。

やたら、もうもうとうるさく叫んでいる。

『ああ、御免、御免。でも、ボーっとしてるあんたが悪いのよ』

多分アタシが悪いんでしょうけれど、なんか姉としてそのまま頭を下げるのも悔しいという理由から、

そんな態度にでてしまった。

『ううう、ガブッ!!!!』

唸ったなつきがあたしの後ろに回り込んで何かした。

『痛ったぁああああ!!!!!』

アタシの腰の辺りに激痛が走り思わず声を上げた、

どうやら、なつきがあたしに噛みついたらしい。

尾てい骨の先がものすごく痛い。

『やったわねえええ!!!!!』

妹の癖になまいきなぁ・・・・・。となつきを睨むと

『なによ、あやめお姉ちゃんが悪いんでしょ!!!』

私は、背の低いなつきの顔を覗き込むように
逆になつきは背伸びをしてあたしに顔を近づけてくる。

二人とも、歯を石臼のように擦り付け、歯ぎしりさせながらにらみ合っている。

一触即発の雰囲気は以外に早く終わりを告げた。

『いい加減にしなさい、二人とも!!!。
 なつきちゃん!! 、お姉ちゃんだって、間違う事だってあるんだから、許してあげなさい!!!
 あやめちゃんも!!お姉ちゃんなんだから、妹にいちいち突っかかって喧嘩しないの!!!』

いつもは温厚なかすみお姉ちゃんが本気で怒っている。
それが証拠に頭から、ニョキッと二本の角が生えているのが見える。

『『ご、ごめんなさい』』
あたしとなつきの声が綺麗にハモり、
そう、本気で怒ったおねえちゃんに逆らっちゃだめ、それは頭というよりも
本能的に理解できる。

お姉ちゃんは、この「祭り」をもう何ヶ月も待ち遠しくしていたみたいだったから、
あたしたちなんかよりも思い入れが深いんだと思う。
その気持ちを受け取ったあたしたちは黙って社の奥に歩を進める。

薄暗い社の中はがらんとしていてなにもないし、誰もいない。
板張りの床を裸足で歩くあたしたちのコツコツという足音だけが、
密室内にこだまする。

ようやく奥までくると、大きな神棚と山盛りになった枯れ草が3つ山を作り、
その横には、三つのベルがリボンと共に置いてある。

『何よこれ・・・どうしろっていうの?』

『まずは、こうやって・・・・、ベルを首から下げるのよ』

そいって、お姉ちゃんは、赤いリボンのついたベルの一つを取ると首の後ろを結び、
ちょうど胸の位置にベルが来るように首からさげた。

『あたし、ピンク!!!』

そういって、なつきは、ピンクのリボンのベルをとった。

あたしは残った青いリボンのベルを手にとって首につけようとリボンを回す。

『お姉ちゃん!!、うまくできないよぉ』

まったくなつきったら、お姉ちゃんに甘えて・・・・というあたしも
なぜがうまく結べない・・・・・。
手がかじかんで指が動かないのかな・・・・。

あたしがまごついている間に
お姉ちゃんは二本の指を起用に動かして綺麗にちょうちょ結びをして、
なつきの首にベルを結びつけた。

そして、結局あたしもおねえちゃんに結んでもらってなんとか
ベルを着ける事ができた。

後のこっているのは、この山盛りの草・・・・これはいったいどうするのだろう・・・。

『お姉ちゃん、これ・・・なに?、どうするの?』

そう聞いたあたしにお姉ちゃんは意外なことばを返してきた。

『何って簡単よ、戴けばいいのよ。おいしそうでしょ・・・・。』


『え、食べていいの!!!!
 あたし朝から何も食べてなかったからおなかすいちゃって・・・。』

確かに朝早かったし、三人とも朝ごはんも食べてないから、
おなかはすいているけど・・・・・。
二人とも何を言っているんだろう。

『ちょ、ちょっとお姉ちゃん、なつき、これどう見ても草よ』

そういっている間にもなつきは、草の山に顔を押し付けていモゴモゴやっている。

『ええ、そうよ。あやめちゃんも、早くなさい・・。これを食べ終わらないと「変牛の儀」は終わらないんだから』

そういってお姉ちゃんは、手を突いて四つんばいになりながら、草を口に含んで
おいしそう目を細めている。

同じく、草を咥えて口を動かしながら、のどの奥に送っていく、なつき。

グウウウウウウウウ・・・・・・。

あたしのおなかが、警告音をならした。

仕方なくしゃがみ込んだあたしは、干草に向かって顔を近づける
香ばしい匂いが、鼻から喉に抜けていくとあたしの口から舌が伸び、
干草を捕らえ口内に運んでいく。

ケバケバした干し草が、あたしの太い舌を刺激して、さらなる食欲を促す。
唾液で湿った草を飲み込むと何とも言えないおいしさが脳に向かって駆け抜けていく。

おいしい・・・・。

ゲプッ!!!

下品だけれど、喉のおくからゲップが出てきた。
胃袋から逆流してきた草の匂いがまたなんともたまらなく、
わたしはしばらくその余韻に浸っていると・・・。


「ウモォ!!!、ウモーーーー!!!」

それは少女の声帯から発せられた声ではない低く間延びした声

あたしは、なつきの方を振り向くと

「モオオ、モオオオオオ!!!」

となつきの口から人間のものとは思えない声が発せられている。

『どうしたの!!、なつき!!そんな、うしみたいなこ・・・・え?』

声と言おうとしたあたしは、絶句した。
目の端に見えるかすみお姉ちゃんのお尻の前で
フルフルと揺れている房のついた尻尾に気がついた

『お姉ちゃん・・・・なに・・・ソレ・・・・・』

「ブモオオオオオオオ、ンモォオオオオオオオ」
(変なあやめちゃん。自分だって、モーモー言っているのに・・・・)

かすみお姉ちゃんの声も牛の鳴き声に聞こえる・・・・・・
しかし、わたしにはお姉ちゃんが何をいわんとしているか、理解できた。

そして、改めて自分の声を聞こうと口を動かし、喉から発声する

「ウ・・ウモォ・・ウモ!?、ウモ・・・・ウモオオオオ!!!ウモ・・・・ウモーーーー」
(そ、そんな!?、うそ・・・・しゃべれない!!!)

自分では、必死に人間の言葉を話そうととするがどんなに頑張っても、わたしの口からは

モーモーという、牛の鳴き声しか、出てこない。


そこで、自分の周りを見渡した私は初めて、自分の体の変化に気がついた。
全身を覆う白いものは、水浴び前に来ていた巫女服ではなく、太く硬い毛に覆われた
ミルクのように真っ白な毛と海に浮かぶ小島のように点在する黒い毛

両手と両足の先は黒々とした二つ割れの蹄が生え揃っている。
ちょうどおなかの周辺だけ毛がうすく、胴体部分と腕と脚まで人と同じ姿を止めていた。

そして、いつもの倍以上に膨らんだ乳房が、胸元で揺れている・・・・。

そう私は、そのとき、はじめて自分たちが全裸でいることに気がついた


自分の姿に驚愕している私の背中と太ももに、なにか紐のようなものがぺちぺちとあたる
お姉ちゃんの姿をみて予想がついてはいたが、思わず振り返り見ると

そんな・・・・・しっぽぉ!!!

白い蓋のついた白黒のツートンカラーが印象的な尻尾が感情に合わせてゆれる
その振動が腰に伝わり、お尻の付け根にある尾てい骨がピクピクと揺れるのがわかる。

そうだ、私はさっきこの尻尾をなつきに噛まれ、
「ウモオオオオオ!!」と声を挙げたのを思い出した。
カウベルのリボンがうまく結べなかったのも、歩きにくかったのも、
お姉ちゃんの頭に角が生えていたのも、すべて自分たちが、
この牛人間のような姿をしていた体のせいだ。

手で顔や頭を触ると、顔形は変化していないようだが、
コメカミの上あたりからは、1対2本の角が
顔の両端についていた耳は三角に変形し目じりの上あたり
ちょうど角の真下に位置するように変化していた。

あたしが、そんな風に自分の姿に驚いているうちに

「モォオ、モオオオオオ!!!」

「モオーーーーーー!!!」

草を貪っていたお姉ちゃんとなつきの体が変形していく。

なつきの巨乳と呼べるまでに成長した胸が
さらに肥大化していき、その形が変形していく。

お姉ちゃんの綺麗に整った鼻が潰れ顔の前に突き出し、
顔の形が変わっていく。

骨格が変わり、もう2本足では立てない体に変形した二人は
もう牛そのもののように、鳴き声をあげ、
草にむさぼりつく。

二人の姿に唖然としながらも、
目の前の草の山盛りから目が離せない・・・・。

拒絶する気持ちとは裏腹に目の前の干草の中に私は草をうずめていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「「「モオオオオオオオオ!!!!」」」

「私達」三頭の雌牛が声を上げる声が神殿に響き渡る。

大事な村の儀式に村人や、神社の関係者たちが、
固唾を飲んでそのようすを見守っている。

その前をのっし、のっしと歩いてくる、この神社のご神牛様

「ンモオオオオオオオ!!!!!!」

人間には同じに聞こえるかもしれないが、
今の私たちには、とても雄々しく凛々しい声

たくましく、力強い声、ただそこには、理性は感じられず、
ただただ、牝を求めるだけの雄牛の声に聞こえる。

『牛神様・・・・・・』

お姉ちゃんが、恍惚な表情をしながら、牡牛に近づいていく。

そのあとにひたり、ひたりと液体がしずくとなって石畳に点を作っていく。

『かすみおねえちゃん・・・おもらししてる・・・。』

なつきの言うとおり お尻の辺り・・・・大事な部分が赤くはれ上がり、
とめどなく、粘液が垂れ流されている。

そうおねえちゃんは発情しているんだ。

人間の姿なら、私もなつきも顔を真っ赤に染めている事だろう

「モオオオ!!、ンモォオオオオオ!!!」

甘い牝の匂いを漂わせながら、切なそうに雄牛を呼ぶお姉ちゃん。

「ンモオオオ、モオオオオオオオ!!!」
牡牛が唸りを上げて、お姉ちゃんの上にのしかかる。

肥大化した雄の象徴がお姉ちゃんの大事な部分と合わせり、一つになった。

「ンモオオ、モオオオオオオ!!!」
お姉ちゃんがたまらず、声を上げる。

『ああ、牛神さまぁ・・・・やっと、やっと一つになれましたぁ。
 あやめちゃん、なつきちゃん、おねぇえええちゃん。しあわせ~ 
 しモオオオわせ、モォオ、モオオオ!!』

お姉ちゃんの声と瞳から、徐々に知性の欠片が失われていく。

「モオオオオオォオオオオ」
完全にただの牛と同じようになくお姉ちゃん。

『お姉ちゃん!!!』

『かすみお姉ちゃん!!!』

あたしとなつきが叫んでも、お姉ちゃんの耳には届かない。

「モオオオ、モオオオ!!!」

牡牛と交わるかすみお姉ちゃんのかすかに残った人間の匂いさえも見事に消え去ってしまい。
お姉ちゃんが人間だった証は一切なくなってしまった。


そう、今年はお姉ちゃんが「牛妃さま」、牛神様の生贄
いや、その妻として、選ばれたのだった。

しかし、私となつきは、
そんなことよりも、目の前の光景の方に意識を持って行かれ、しばらく茫然と
二頭の交わる姿を眺めていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

牛妃さまとして、お姉ちゃんは、神の御社へと連れて行かれ、
これから一生メス牛として暮らす生活へと埋もれていった。

餌となる草を食み、牛神様の仔を生み育てる。
そのことしか考えられなくなったお姉ちゃんを人間の姿に戻った
わたしとなつきはずっと見送っていた。

あれから、もう二年余り経った夏。

わたしは、村の酪農家の手伝いをするため、牛小屋に来ている。

あの日以来、牛への興味が高まり、・・・いや、牛にかかわっていないと

冷静さを保てなくなるくらいわたしの心は変わってしまった。

香ばしい干草の匂いに仕事を忘れ四つんばいになって顔を近づける

おいしそうな匂いに自然と舌が伸び、草を絡め取って口へ・・・・。
独特の喉越しを味わおうとした瞬間。

「モグモク・・・・・ゴホッ・・・ゴボ・・・・。」

私はむせて、草を吐き出してしまう。

心は草食を望んでも、体は受け入れてくれない。

この動作も、一見牛だったときの反芻に煮ているが、人間の脆弱な胃袋は草を分解できずに
そのままの形で吐き出すので、胃袋から戻ってくる発酵した草の匂いと食感を味わう事が出来ない。

不毛な事と知りつつも、気持ちを満たそうと私は草を食み続ける。

そう、私はあの日から、牛の体が恋しくてたまらない。

なんどか草を吐き出す動作を繰り返すうちに、欲求を押し殺しせるまでになってから
私は仕事を続ける。

小屋には、たくましい雄牛達が規則正しい柵の中に入って並んでいる。

世話をするたびオスの匂いに私の体が反応する。

クンクン、クンクン

牡牛のお尻を見ると、ついつい鼻が動いてしまう。

匂いに興奮して必死に尻尾を動かそうと尾てい骨を揺さぶるが、その先に振られるべきものは
存在しないため、お尻がむずがゆい

あの日以来、私には時折こうした、衝動にかられる時がある。

そう発情だ。

それでも雄の体に触れなければ仕事はできない。

正直に言えば オス牛に触れたくて、わざわざこんなアルバイトをしているのだ。

作業を続ける・・・・。

ああ、たくましい体つき・・・・・。

きゅぅううううん

「ひゃあっ!!!」

突然の体の異変に思わず声が出る
子宮がキュンとなる。私の・・・牝牛の体が雄を求めているのだ。

ついに我慢ができなくなったわたしは、作業用に穿いていたジーンズを脱ぎ
白い女性用の下着をあらわにする。
興奮し、湿ったショーツが透け、恥ずかしい部分が浮き彫りになる。

そのまま、ためらいもせず、下着を下ろすと股間から糸を引くように白い液体が滴り落ちる。
衣服の中に隠された匂いが一気に外へ広がっていき辺りに充満していく。


「ブモオオオオオ!!」

「モオオオオオオオ!!」

発情した『牝牛』の匂いに小屋中の雄たちが興奮し声を上げていく

鋭敏になった私の嗅覚が興奮したオスの匂いを捕らえさらに興奮の度合いを強める。

狂おしいまでの熱情・・・・
どんなに体が熱くなっても、ひ弱な人間の体では、この欲望を満たすことはできない
だからといって、発情したオスの匂いに熱浮かされないと

本当に狂ってしまいそうになる。

私は、『雄』を求めている・・・・。

心に決めたあの方・・・・『牛神様』・・・・あなた様と結ばれるその時までの辛抱。

そしてそれまでに、きっとあなた様にふさわしいメスになってみせますわ。

次の祭りまであと少し、この不毛な日々ももうすぐ終わる

私の頭の中は、もう『牛神様』の仔を生むことそれだけのために働く。

それがいいのか悪いのか、幸福なのかどうかなどは関係ない。

だって今の私は、いや、少なくともこの心は・・・

牛神様に体をささげる雌牛の一頭になってしまったのだから・・・・。

	
おわり
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