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獣化作品 No.12

オークの国へ

作者 DarkStar


前作『オークの森』から読む
魔物が暴れまわる世の中

人々は、武器を、あるいは
魔法や法術と呼ばれる手段を
手に自分達の生活を脅かす
魔物達から守ってきた。

ここは、一見普通の酒場のようにも
見えるが列記とした
魔物討伐を目的とした
冒険者達の集うギルドだ。

「聞いた?、オーク退治に出かけた
 娘達、まだ戻ってきていないんだって」

全身をすっぽりと覆う黒いマントが印象的な
女性が隣に声を掛ける。

「ええ、彼女達、もう2月以上も、
 連絡がないんですって、
 付近の方の話では、彼女達の
 装備をつけたオークが目撃されたそうですわ。」

と応えるのは、先ほどとは対照的に
大きなフードの付いた白いローブに
身を包んだ女性だ。

「って、ことは、オークに食べられちゃったのかな?」

「そうでないといいんですが・・・・・・・」

そう話す二人の顔は冴えない。

話に出てきた
行方知れず仲間が心配なのだろう。

ここは、冒険者ギルドでは、めずらしく
女性だけで構成されている。

女だてらに魔物と戦おうとする者も、
決して少なくないのだが

いかんせん、冒険者は男の世界であり、
女性の入るスペースなどはない。
また、荒くれ者の男達が多くては、
一層女性達がその輪に入るのは困難だ。

そのため、ここのような女性だけのギルドには、
様々な地、また遠くの地を故郷とする者達も多い。

そんな彼女たちにとって、
ギルドの仲間は、家族同然の存在

たとえ、行き違いが多く、
頻繁に会う事は少なくとも、

大切な家族が戻らないのは、心配なのだろう。

「ただいま!!!」

「ただいま戻りましたぁ。」

元気よく、入ってくる者が2人。
、
全身を黒の服装で身を包み。
頭も、すっぽりフードに隠しているため、
誰だかよくわからない。

「ちょっとあんた達、顔も見せないで入ってくるなんて
 どんな了見だい。!!!」

と、店の奥から2人を怒鳴りつけるのは、
ギルドの責任者兼この酒場のオーナー。

女性の魅力をしっかり持ちながらも、
冒険者達を仕切る
気の強そうな目で怪しい2人組をにらみつける。

ここにいる者達は、皆、彼女を信頼しているのだろう。
誰も、手も口も挟もうとはしない。


「やだなぁ、あたし達ですよ。」

と2人は、フードを取る。

「あ、あんた達は、!!!アリア、メイ!!!」

その言葉に、酒場の女性達が一気に集まる。
「無事だったんだね。よかったぁ。」
「あたし、心配したんだから・・・・」

と口々に話す。ギルドのメンバー達。

そう、この2人こそ、
オーク退治に行ったきり、行方不明になっていた
戦士たちだった。

仲間の無事の帰還に一気に沸き立つ酒場

そうなれば・・・・。

「今日は、あたしのおごりだよ!!!
 みんな好きにやりな!!!。」
 
オーナー自らの音頭で始まった、宴会。
彼女自身、娘や妹同然の思っている2人が
帰ってきた事をうれしく思っているのだ。

昼間から、始まった宴会は、
日が沈むまで続き、

やがて・・・・・・。

宴もたけなわとなり、
近くにある自分の家に帰っていく。

人の少なくなった酒場で、
アリア達と話しているのは、
先ほどの白と黒のローブを来た女性達。

「アリアとメイ、明日からどうするの」


「うーん、とりあえず、メイに部屋とか片付けてもらいながら、
 あたしは、次の仕事か、お金の事、オーナーと話さないと・・・」
 
「えええ、あたしが掃除するんですかぁ。
 ほとんど、先輩が散らかしたのに・・・・」

と、掃除を押し付けられた、メイは、とても嫌そうに言う。

「なんかいった?、じゃあ、どうする
 あたしたち、今無一文なのよ。
 アンタがお金の工面してくれんの?」
 

「ははははは、」
と苦笑いのメイ。

「そっか、オークの退治料、入らなかったんだ。」
黒のローブの女性が、言うと

「仕方ないですよ、失敗したんですもん。」
と、溜息混じりに応える。

「大変ですわね。もし、わたしたちにできる事があったら、
 なんでも、力になりますわ。」
 と今度は、白のローブの女性も、二人を元気付ける。
 
「そうそう、なんてったって、あたしたち、
 リーダーが帰ってくるまで、暇だから・・・・。」
 
冒険者は普通、数人でパーティを組んで行動するのが普通だ。

黒の彼女は魔術使い、白の彼女は法術使いと
それぞれ、攻撃の魔法と、防御や回復の法術を専門としている、

しかし、魔法にしろ法術にしろ、
呪文の詠唱に時間がかかるため、戦闘中は、
その時間稼ぎを、戦士にお願いするのが一般的だ。

彼女達のリーダーである戦士は、
今、別の仕事で二人とは、別行動を取っている。

「そろそろ帰ってくると思うんだけど」

「そうですわね。」

「そうなんだ。じゃあ、手伝ってもらおうかな。
 ね、メイ・・・・・・・・フゴッ!!」
 
「そうですね・・・・先輩・・・ブヒィ!!」

鼻息荒く、話す二人の戦士たち
その姿が徐々に変わっていく。

いつの間にか人のいなくなった酒場に・・・・・
こだまする女性の悲鳴。
だが、それは、誰の耳に入ることなく、
静まり返っていった。


---数日後-------------

「たっだいま!!!!」と
と元気に声酒場に入ってくる女戦士

「おかえりー、リーダー!!」

「おかえりなさい。どうでした?」

と、先日、アリアとメイと話をしていた
魔法師の二人がで迎える。
が帰還した自分達の仲間に声を掛けた。

「だいじょうブイ!!!、ちゃんとミッションこなしてきたわよ。」
とブイサインをだしてご満悦だ。

という言葉に始まり、
彼女は、長旅の疲れも、
いざ知らずと言った感じで、
自分の参加したクエストについて、
仲間に熱く語っていると
しばらくして、当たりをきょろきょろと見回す。

「うわ、何これ、暗い、なに、なに、
 なんで真ッ昼間から、こんなに真っ暗にしてるのよー。」

彼女が言うのも無理はない、
外は昼間だというのに、酒場は、全ての
窓が閉められ、カーテンが掛かっている。

と戦士は、窓際によると、

「ちょっとちょっと、景気悪くなるわよ。
 それにお日様の光浴びないと健康に悪いわよぉ」
とカーテンを前回に開ける。

すると、窓の近くにいた戦士たちが慌てて、

「ちょ、ちょっと、アンタ止しなさいよ!!!
 ブ・・・・・ゥ」

「そ、そうです、急に太陽の光なんか
 浴びたら、フ・・・・・ヒィ!!」

などと声を出した後、突然、苦しみだし、
口元を押さえて、うずくまる。

「え、ど、どうしたのよ。」

2人が顔を上げると、
そこには、大きな鼻と、垂れた耳が

「ブヒィ!!!」

「フゴ、フゴッ!!!」

戦士の周りにいた、冒険者達は、
姿を変え、オークになってしまった。


まさか、街中に、それも、
冒険者ギルドの建物の中にモンスターの
進入を許してしまった事。

それよりなにより、
自分達の仲間が突然モンスターに変わってしまった事に
騒然とする酒場。

すると。

「ブゴオオオオオオオ!!!」

「ブヒィイイイイイイ!!!」

酒場のあちこちで次々に声が上がっていくと、
冒険者達は、雌豚のオークへと
姿を変えていった。

「ちょっと、あんた達、どういうこと?
 とにかく、オークをやっつけなくちゃ。」

と、女戦士は、仲間の元に駆け寄る。
背中を預けて剣を構える。

しかし、彼女の後ろから帰ってきたのは、
同意を示す言葉ではなく、

「ブヒィ!!!」
「ブヒ、ブヒ」
と言う鳴き声、

その声に振り向くと

「そ、そんな、アンタたちまで・・・・。」

黒いローブに身を包み、
妖艶な服装と自慢のプロポーションで、
男達を魅了していた魔導師、
彼女の、自慢のスタイルはみる影もなく、
腰元や、二の腕には、脂肪によるたるみが出来ている。

また、白い服の法術師の
かわいらしい口元から発せられた
その鈴なりのように美しい声は、微塵もなく、
大きくなった鼻孔から、勢いよく
鼻息を鳴らしている。


「い、いや、ぁなんなの、さっきまで、
 うそ、二人が似せ物?そんなわけ・・・・
 じゃあ、一体なんなの?」

構えた剣がガタガタ振るえ、
戦士が、オークたちから、距離を取っていると、

「いゃああ、ぶーー、ぶーーーぶーー」
と、自分と同じようにオークに囲まれ、
戦っていた戦士が大きな声を上げ、
「ふご、フゴォ」
という声と共に、オークの姿へと・・・・・


「そ、そんな、じゃあ、みんな、・・・・・・い、いやあ」

混乱した戦士の背後に回った
魔法師のオークたちは、
彼女に襲い掛かると、
彼女の鎧と服を脱がしていく、

「やめて、やめてよぉ、ちょ、ちょっと勘弁してぇ」

黒服の雌豚が、戦士のお尻に噛み付く、
「痛ッ!!」

そして、雌豚の歯で掴まれた尻肉は、
ツーッとひっぱられるように長く伸び、

豚の口から開放されると、
バネのようにビヨン、ビヨンと波打つように戻る。

その感覚に戦士は驚き、自分の尻の方へ目をやると、
そこには、細長く、短い物が自分の
尻の付け根から生え、波打つように揺れている。


「い、いやあ、いやあ、あたし、豚なんて、
 オークになんてぇ、む、むごお」
今度は、白い服のオークが鼻を女戦士の
顔に押し付けたかと思うと、
彼女の鼻と自分の鼻をぴったりくっつける。

「フーーーヒィ、フーフー」
と雌オークは、女戦士の鼻の穴に向かって
自分の鼻息を入れていく。

「ん、な、なに・・・・」

女戦士が余りの事に言葉を失っていると、
「な、なぁ」
と戦士の鼻がどんどん肥大化していく、
「い、いや、いやあああああ」

自分の顔の目の前には、雌オークの顔
そして、自分の視界に入ってくる、
肌色の突起、

「いやあああ、ふぃー、ふぃーーーー」

「ブヒィイイイイイイイイイイ!!!!」

-----------
村を襲うオークたち。

その中に、白と黒の魔法使いのオークを
従えた鎧姿の雌オークが
村娘を襲っている。

「いやあ、駄目、駄目、ぶぅ、ぶひぃ、
 ブヒィーーーーー!!!」
美しい娘が、醜い雌オークに変わると、
他のオークに交じって別の村人を襲っていく。

その村の村人達は、一人残らずにオークへと変えられていく。

ギルドに所属する
全ての冒険者を仲間に変えてしまったオークたち
冒険者が変わってしまったオークは、瞬く間に
勢力をのばし、村を、街を、・・・・・
最後には、王城まで攻め、

そして、ついには、一モンスターが国家を完全にのっとり、
オークの国へが誕生する事になる。

	
おわり
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『潜入 オークの国』に続く