電通元専務に資金9億円弱 五輪招致でロイター報道

Tokyo2020
社会・くらし
2020/3/31 18:52

スイス・ローザンヌのIOC本部=ロイター

スイス・ローザンヌのIOC本部=ロイター

【パリ=共同】ロイター通信は31日、東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会理事を務める広告代理店電通元専務の高橋治之氏が、五輪招致を巡り招致委員会から820万ドル(約8億9千万円)相当の資金を受け取り、国際オリンピック委員会(IOC)委員らにロビー活動を行っていたと報じた。

高橋氏はロイターに対し、五輪招致疑惑でIOC委員だった際の収賄容疑が持たれているラミン・ディアク世界陸連前会長(セネガル)にセイコーの腕時計やデジタルカメラなどの贈り物をしたが、賄賂を渡すなど不適切なことはしていないと強調した。

五輪招致疑惑は、フランスの捜査当局が調べており、日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和前会長が贈賄の疑いで本格捜査の対象となった。竹田氏は容疑を否定している。

招致委の銀行口座記録は日本側がフランス当局へ提出した。ただ当局は招致委から支払いを受けた日本人の事情聴取は行っていないとされる。

高橋氏は、招致委の支払いの一部は五輪招致のスポンサー集めに自身が果たしたことに関する「コミッション(手数料)」だったとも説明した。

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