遅くなりましたが、昨年初めに「君の仕事なくなるんだよね」とチャットで伝えられ、「やめろってことですか?」「うん」という会話がなされて5年以上10年弱はたらいた(検閲削除)を退職しましたことをご報告いたします。
私は、前任の独りエンジニアが上層部とくっそ喧嘩した結果、「二度と連絡するな」で逃げることになったので、炎上鎮火要員としてノー・ドキュメント、ノー・エスカレーションの地獄の現場に、フリーランスの中継ぎといわれて投入されたのですが、突然年末調整の紙がきて「えっ?バイトなのか俺は?」となりましたね。
その後有耶無耶にしながら生活していましたが、数年前に(結果として自分が参加した最後の会社懇親会で)「実際、俺の雇用はなんなんですか」と聞いて始めて無期雇用社員(≒正社員)だったことをしりました。世の中にはノーペーパーどころか、ノー口頭確認でも雇用はできる、勉強になりました。
で、そんな私が最初に書いた通り首になる(まあリストラ、ただし退職金などはないので実質追い出し)。ということは…退職エントリを書けるな?となりましたが、今までかいてませんでしたが4/1の今書いています!
そういえば、正社員って正当な理由なく首切れないってきいたけど、とりあえずダメ元で首きってくる経営者はなかなか図太い度胸で会社が長持ちしそうですね。
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閑話休題。
業務内容としては、
- 前任から渡されたド・レガシーコードの看取り
- ActiveXという魔物が入ってる謎システム改修
- 昭和のホテルばりにつぎはぎの10年物システム設計開発運用
- 超有名(検閲削除)社のシステム改修
- バグったコードをもらって、動くようにする、という業務
- jQuery!jQuery!jQuery!
- VPS!レンサバ!FTP!
- 謎のソフトウェアが吐き出すコードをコンバートするツール
- コード管理はビッバケ+hg、なぜなら金がないし、当時はgitとhgが争っていた(後にgitに半分くらいは移行)
- 面倒なので自腹でツール契約
という世界でしたね。いままでの経験は存分に活かせましたが、この現場でのモダンな経験はほぼゼロです。ああ、(検閲削除)という某業界標準仕様(…のダメさ具合を)をまなぶために人生ではじめてセミナーにいかせてもらったな、合格証書どっかいったけど、知見は(反面教師として)活かせました。 しかしエンジニアは私だけで、あとはhtml編集に抵抗がない人が数名という感じなので、10、20年前のhtml+jQueryでかくのはもはや要件であったといえます。たとえば最後までcenterタグがありました。
まあ当然得たものはお金です、給料は記憶しているかぎり遅配なくもらえたのでえらいなとおもいました。(一度、ミスった源泉徴収用紙がきて、申告後、税務署に絞られたことはほほえましい思い出です)
そんな私が首になったら、はたして既存のシステムはどうなるのかなっておもったんですが、「新しいシステムを開発して乗り換える」と自信満々にいわれたので安心だなとおもいました。全部の負債はきえるんだ…よかった…。
エンジニアの首一つを切って新しいシステム開発のコストが捻出できるのかいまいちよくわかりませんが、多分レベニューシェアとかそういう話しでもしているんじゃないかと邪推しています。
(と、まあ、そんなふうに私はおもってたんですが、(検閲削除)の都合で、見知らぬ協力会社に引き継ぎらしいです、負債はきえないのか…。かなしい…。 「引き継ぎをしろ」しかいわれていないので、しっかりフランクなドキュメントかいておいたし、一度もお会いしませんでしたがテレカンを1回だけやったので十分でしょう。業界的には万全な引き継ぎですね。)
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ああ…職場や同僚のことをおもいだします…いやおもいだせないな、会社には多分3回くらいしかいったことがない。
うーん、8年…くらい関わっていたのですが(書類が一切なく、入社のタイミングを誰もしらなくて社労士さんにしらべてもらった)、プロパーの人からみて(いや俺もプロパーなんだが)私はチャットワーク上にしか存在しない派遣か外注?という「概念」だったので、様付け、他人行儀でした、まあ寂しさがないのはメリットですね。(そもそも同僚の方がどんどん転職・入社されるのに挨拶できる場すらもらえないのが悪いが、あなたより社員番号若いんやで!)
それでもがんばって同僚との思い出を振り返りますと、チャットワークの画面だけがいきいきとおもいだせます。
強いていえば、4年か5年前にたまたま暇でレアなことにも会社の忘年会に参加した時、「都心でバリキャリの人は、初対面の人(ただし数年Chatworkでやり取りをしている)のTシャツについてケチつけ(て、他の人と話題にす)ることしか話術がないんだなあ」という感想です。お酒も好きだし、人と話すのも好きな自分ですが、人生の無駄と感じる飲み会をはじめて教えてもらえたので、やっと大人の階段をのぼれた気がします。
あ、あと、社長に一度ココイチのカレーをおごってもらえましたね、どんなトッピングもOKといわれた、太っ腹だ。
ああ、いまとなっておもえば、入社(当時は入社と思ってない)直後、逃げていくエンジニアの言っていることがよく分かるなあ、という晴れ晴れとした気分です。
とにかくお給料をいただけたので(お給料がいただけない会社も多い世の中なので!)すごい良い会社だったとおもいます。Chatworkの中でだけでやり取りしていて、月1で給与明細が届くという生活は本当によかった。完全リモートワークです、実際突然海外にいたりしてもIPリーチャブルなら安心して普通に仕事ができる。本当にやめたくなかった(まあ、やめろといわれてまでいるつもりはなかった) 欠点は「色々適当すぎるww」という所に集約されるのですが、まあ零細企業なんてそういうものなのです…。さすがに正社員だと飲み会でポロッとおしえてもらって判明したのには衝撃でしたが。
ということで、4/1なのですが、株式会社はてなに入社しましたことをご報告いたします。
本日は4/1です。いいね?
ということで、(フリーランスの仕事はしてるんですが)半ば仕事は探してます。