急成長の通販サイトが暗転 ケフィアが支払い遅延 複雑な契約、提訴…トラブル続発
更新公称220万人の会員を抱える通販サイトのケフィアグループが支払い遅延を起こし、社会問題になりつつある。複雑な契約内容に加え、提訴や差し押さえも相次ぎ、トラブルが表面化している。(東京商工リサーチ特別レポート)
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◆売上高1000億円を超えるまで急成長◆
公称220万人の会員を抱え、年商1000億円を誇るケフィア事業振興会(東京都千代田区、以下ケフィア)が、今年2月から会員への支払いが遅延していることがわかった。
6月上旬、ケフィアの担当者は東京商工リサーチ(TSR)の取材に対し、「5月に新システムを導入したが、顧客データの移行に時間を要している。今も(返金)処理が相当数できていない」と支払い遅れを認める一方、「資金繰りに問題はない。取引先に支払いは遅れていない」とコメントした。
ケフィアは、かぶちゃん農園(長野県飯田市)などグループから農水産加工品を仕入れ、会員制通販サイト「ケフィアカルチャー」で販売。また、会員が1口5万円で売買契約を結ぶ「オーナー制度」やケフィアと金銭消費貸借契約を結ぶ「サポーター募集」なども行っている。
一部会員は、支払いを求めてケフィアを提訴している。ケフィアの本社不動産には会員とみられる個人が、今年4月以降、4件(6月13日現在)の仮差押を設定、トラブルが表面化している。
ケフィアは2009年設立。グループ約40社を統括するケフィアグループの中核企業だ。