3月29日、名古屋市中村区の家電量販店で、「俺コロナだよ」などと叫んだ男が、威力業務妨害の疑いで逮捕されました。この他にも「自分はコロナだ」「陽性だ」などと言って逮捕されるケースが相次いでいます。

　威力業務妨害の疑いで逮捕されたのは、名古屋市中村区の会社員、岸野尚史容疑者（42）です。

　警察によりますと、岸野容疑者は3月29日午前11時すぎ、中村区椿町の家電量販店で、店員らに対し「俺コロナだよ、コロナだよ」などと叫び、店内の除菌作業をさせるなどして営業を妨害した疑いが持たれています。

　岸野容疑者は、当時酒に酔っていたとみられ、発熱などの症状はなく、検査の必要はないということです。

　警察の調べに対して、岸野容疑者は「弁護士と相談する」と認否を留保しています。

　こうした事件が、先週から相次いでいます。

　成田空港では、離陸前の旅客機の中で「俺、陽性だけど大丈夫？」などと言って新型コロナウイルスに感染しているように装い、飛行機の出発を遅らせたとして69歳の男が逮捕されました。

　男は、逮捕後に、検査は必要ないと医師に診断されていたということです。

　また、名古屋市内のドラッグストアでは「俺コロナなんだけど」「陽性だから」などと叫んだり、咳をしたりして店の営業を妨害した疑いで49歳の男が逮捕されました。

　逮捕時、男には熱などの症状はなかったということです。

　こうしたケースは、刑事的には威力業務妨害罪、もしくは、偽計業務妨害罪にあたり、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金となります。

　さらに、消毒作業などが発生し、一時、営業が中断、休業を余儀なくされる場合は、損害賠償を請求される可能性もあるということです。

（3月30日15：40～放送「アップ！」より）