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2019/3/9:VYMがまた値下げしたので追記と合わせてリライトしました。
今回取り上げるのはどれも超オススメのETF3つです。結論から言うと、HDVもVYMも誰にでも太鼓判を押してすすめられます。
- 【VYM】バンガード米国高配当株式ETF
- 【HDV】iシェアーズ・コア 米国高配当株ETF
- 【VIG】バンガード米国増配株式ETF
株価、配当ともに右肩上がりの米国市場では買って持っているだけで資産が増えていきます。高配当銘柄のため高いキャッシュインも嬉しい、素晴らしいETFばかりです。
目次(クリックで飛びます) [表示]
米国高配当ETFの魅力
定期的なキャッシュインの魅力
利回りで3~4%台(税引き後2.8~3.5%くらい)となっており、年4回のキャッシュインが魅力の高配当ETF。
私はアーリーリタイア後の安定収入源としていいなあ……と思ってます。
一部の個別株ほど利回りは大きくなりませんが、代わりに個別株よりずっと安全性が高くなりますね。持っていて安心というのは大切なのです。
ちなみに、リーマンショック急の暴落が来ても、配当金はだいたいピークの3割減で済んでいます。下落相場のプロテクターですね。
配当再投資の優位性
シーゲル先生の赤本「株式投資の未来」では、バリュエーションの低い高配当株を再投資した場合のリターンがS&P500を上回るとしたものです(実際にはこんなざっくりした話ではありませんが)。
例えば、配当の高い20社と低い20社の運用成績差は3%を超え、明らかな優位性を示しています。
他にも生活必需品、ヘルスケアセクターのリターンが高いなど偏りが発見されており、投資手法の一つとして注目を集めています。
まあ再投資しないと市場平均に劣後しますが。
ダウの犬(Dogs of the Dow)戦略
有名な高配当投資戦略です。ダウ工業平均30種の中で配当利回りの高い10株を買って、1年後に売却すると市場をアウトパフォームする収益が期待出来るというもの。
ダウの犬戦略の有用性は米国のみならず世界中で実証されており、日本も例外ではありません。
ちなみにダウの小犬戦略もあります。これはダウの犬戦略で選んだ10種の中で、株価の低い5種の株を同じように売買するというもの。こちらはダウの犬戦略よりもさらに高収益が期待出来ます。
力強い米国市場の恩恵
米国経済>日本経済というのは、過去のデータが示しています。
米国市場は先進国唯一の人口増、個人資産の拡大、競争力の高いグローバル企業の存在、株主還元の意識などなどの理由から、一貫して右肩上がりです。
そして私達は日本国内の株だけでなく、世界中にある素晴らしい企業に投資出来るわけです。高成長を維持する米国は必ず選択肢として持っておくべきです。
長期に渡って安定して成長してきた優良企業が米国にはたくさんあります。安定性+収益力で米国に勝る市場は存在しません。
前置きが長くなりました。では、今回の3つのETFを見てみましょう。なお全て米国市場を対象としたETFです。
【VYM】バンガード米国高配当株式ETFの基本情報
お馴染みバンガードのETF。重要情報を抜き出します(2019年3月現在)。
詳細は以下のバンガード公式ページをご参照ください。VYMは「配当水準が高い米国株」で構成されています。
- ティッカー:VYM
- ベンチマーク: FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス
- 基準価格:84.07ドル
- 信託報酬:年率0.08%→0.06%に下がりました!
- 設定日: 2006/11/10
- ETF純資産総額: 21,936百万(米ドル)
- 月間出来高:4,433万株
- 構成株式銘柄数:396銘柄
- 分配:四半期ごと(直近利回り3.49%程度)
VYMは大企業、金融系の株が多い点が特徴です。金融、消費財は景気循環株が多く、不況の影響を受けやすいです。
以下のように、組み入れセクター上位は金融、ヘルスケア、消費財になっています。
前回17年の記事ではテクノロジーが3位でしたが、構成銘柄トップ(5.5%)だったマイクロソフト(MSFT)が抜けたため結構変わりました。
構成上位銘柄はこちら。リンククリックで詳細な銘柄分析記事へ飛びます。合わせて読んでもらえると嬉しいです。
株価が高くなったマイクロソフトと、不祥事のウェルズ・ファーゴ以外は大きな変動はないですね。
【HDV】iシェアーズ・コア 米国高配当株ETFの基本情報
続いてHDVを見てみましょう。iシェアーズは世界最大の運用会社であるブラックロック(BLK)のファンドです。
HDVは「配当水準が高い米国株」で構成されています。
- ティッカー:HDV
- ベンチマーク: モーニングスター配当フォーカス指数
- 基準価格:91.16ドル
- 信託報酬:年率0.08%
- 設定日: 2011/03/29
- ETF純資産総額: 6,658百万(米ドル)
- 月間出来高:2,048万株
- 構成株式銘柄数:75銘柄
- 分配:四半期ごと(直近利回り3.27%程度)
組み入れ銘柄、セクターともVYMとかなり違いますね。セクター上位はエネルギー、生活必需品、ヘルスケアになります。ちょうどシーゲル先生の高リターン3セクターですね。
前回17年に記事を書いたときと比較すると、AT&Tが消え、JNJが復活。電気通信セクターが明らかに弱まったと感じられます。
HDVは銘柄回転率が50%を超えています。つまり、結構頻繁に売買しているということです。特に困るわけではないですが、長期保有というより高配当というベータに投資しているイメージですね。
リンククリックで詳細な銘柄分析記事へ飛びます。
【VIG】バンガード米国増配株式ETFの基本情報
最後にVIGの基本情報を確認しましょう。
条件としては、「10年以上増配を続けている米国株」のみで構成されています。そのため、一層安定した運用が見込めるのです。
- ティッカー:VIG
- ベンチマーク:NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス
- 基準価格:106.15ドル
- 信託報酬:年率0.08%
- 設定日: 2006/04/21
- ETF純資産総額: 30,924百万(米ドル)
- 月間出来高:2,768万株
- 構成株式銘柄数:182銘柄
- 分配:四半期ごと(直近利回り2.16%程度)
組み入れセクター上位が資本財と消費者サービスで50%を占めます。逆にHDVとは打って変わって電気通信とエネルギーが少ないです(ほぼ0%)。
個別株はあまり顔ぶれ変わらずですが、ウォルマートやマクドナルドが入ってきています。
リンククリックで詳細な銘柄分析記事へ飛びます。
【VYM】【HDV】【VIG】比較
上の基本情報それぞれで、各ETFの強みになりそうなポイントを比較してみます。
利回りはHDVかVYMが勝利
上の情報を再度抜き出すと、利回りは以下のようになります。
- VYM:3.49%
- HDV:3.27%
- VIG:2.16%
前回はHDVが強かったのですが、構成銘柄が変わったり株価が変動したりで今はVYM優位です。それほど差はありません(今は全般的に株価が高い……)。
株価が下がれば当然利回りはよくなるのですが、全体的には「HDV>VYM>>>VIG」と思ってください。コストは微々たる差です。
VIGは「10年連続増配」という厳しい条件をつけているため、不況に安定感がありますが通常の利回りは低めになっています。
組入セクター、企業
組入株数は「VYM(396株)>VIG(182株)>HDV(75株)」となります。
多ければ多いほど良いわけではありませんが、上位10銘柄で50%を下回ると個別株の影響をヘッジ出来ます。特に高配当株を定期キャッシュイン用に考えているのであれば大事な要素だと思います。
組入セクターについてはそれぞれの特徴として、以下再度まとめます。
- VYM:金融、ヘルスケア、消費財多め。銘柄数が圧倒的に多く、上位の全体に占める割合は小さい。ただ大企業や金融系の株に偏っており、不況下では不利かも。
- HDV:エネルギー、生活必需品、ヘルスケア多め。VYMとは違ったポートフォリオで、一般的に個別株の高配当銘柄を買おうとするとHDV上位が多くなる。銘柄数が少ないため、上位株が全体に占める割合が大きいことが特徴。
- VIG:資本財、消費者サービス、ヘルスケア多め。伝統的大企業が多く、ブランド優位。逆に通信サービス、エネルギーはほとんど0%にとどまる。
このセクターの違いが各ETFの特徴となっており、あなたがどのETFを選定するかに大きく関わってきます。
結論:ほぼVYM=HDVかな
まあぶっちゃけ大して変わらないんですが、利回りと構成銘柄の優良性を再度加味すると、最近はややHDVかなと。
まあでも私の場合、HDVの採用銘柄は個別株で買いたい思いもあり、HDV:VYMを4:6くらいの割合で買っています。
最近はめっきり上がっていってしまったので、
- VYMなら直近70ドル台前半に落ちるまで、
- HDVなら70ドル台後半に落ちるまでは我慢
ちょっと気になるのはHDVは後発なせいか、米国ETF市場では出来高がそれほど多くありません。VYMは大人気ETFとして資産流入の面で優位にあります(つい最近値下げしましたし)。
バンガードとブラックロック、寡占市場でもいいのでこれからも投資家に還元していってほしいものです。
オススメの証券会社
米国ETFに興味を持たれたら、早速口座開設をオススメします。ひとまず以下のいずれかの証券会社で海外口座を開いておけば間違いないと思います。
SBI証券
日本一の口座数を持つネット証券で、米国株も多数取り扱っています。米ドル振替のスプレッドが縮小されて最安なこと、サイトが使いやすいことが良い点です。
楽天証券
SBIと並んで楽天も大手ネット証券で、ほぼSBIと互角です。どちらを選ぶかは好みですが、普段楽天ポイントを使う場合は楽天証券の方が色々お得になるのでオススメです。
マネックス証券
米国株の取り扱い銘柄数は日本最多で、他では見ない小さな米国株まで買えたりします。当ブログのチャートはマネックス証券と一緒に利用出来るTradeStationを活用しています。
いずれも米国の力強い成長の恩恵をたっぷりと受けられる優良ETFですので、どこから投資しようか悩んだらまずここを検討してみましょう。
こちらの記事を読まれた方は以下の記事もおすすめいたします。VTIは米国の99.5%をカバーするETFです。
また、米国で50年以上増配を続けている株の考察記事も書いています。個別銘柄に関心のある方には、こちらもオススメです。
当ブログでは他のオススメETFも紹介しています。気になる方は以下の記事からどうぞ。
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ではでは。