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【コラム 撃戦記】

技術はあるのに挑戦者らしさ見られなかった

2019年2月27日 紙面から

 谷口は世界王者を輩出し勢いのあるジムからの挑戦で期待されたが残念な結果になった。

 ジャッジは1人が118対110、2人が117対111。私も118対112と大差がついた。残念なのは技術はあるのに挑戦者らしさが見られなかったことだ。相手の出方を探りながらのボクシングでは世界戦経験豊富な王者には勝てない。スピードは勝っていてもコンビネーションが単調で王者にことごとく読まれてパンチを交わされていた。

 カウンター狙いなら王者が一枚上。左右に動くトリッキーな変則攻撃が持ち味の王者に対して空振りが目立った。ただ、6回までパンチを上下に散らしていたのを7回から作戦をボディーに集中。王者の動きをそぐ作戦に出たのは良かったが、それも中途半端だった。

 パンチが無いから逆に押し戻されて持ち味のディフェンスもつぶされた。王者のサルダールは田中恒成や前王者の山中竜也からダウンを奪ったカウンター狙いの強打者。日本人選手に慣れていたのも谷口には不運だった。 (格闘技評論家)

 

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