鎌倉五山第四位 臨済宗円覚寺派 金寶山浄智寺

【撮影:原田 寛氏】

北鎌倉 浄智寺インスタグラムの最新6件

金曜正午、浄智寺を中心に北鎌倉の様子をお届けします。

お参りの心得

お寺は祈りの場であり、仏様がいらっしゃるところです。
ゆったりとした気持ちで境内の境地を楽しみ「祈る」ということを大切にいたしましょう。

  • 肌を多く露出したものや、だらしない服装は控えましょう。
  • 竹や石の「結界」が置いてあるところや、柵の中へ入ってはいけません。
  • 大声で騒いだり走ったり、団体で参道や境内を長時間占領してはいけません。
  • 境内での撮影行為は他の方に配慮の上行いましょう。商業撮影の方は許可を求めてください。
  • 境内の草花や樹木を摘んだり採ったりしてはいけません。
  • お弁当などのゴミは持ち帰りましょう。
  • 御朱印とは本来は納経の証です。現在はお参りした証ですが、観光スタンプではありません。
    必ずご本尊にお参りの上、朱印所にてお申し出ください。
北鎌倉 浄智寺

浄智寺について

浄智寺は、鎌倉幕府第5代執権北条時頼の三男である北条宗政が亡くなった折、その菩提を弔うために1281年頃に創建されました。
当時は中国(宋)からの渡来僧も多く、最盛期には七堂伽藍を備え、塔頭も11寺院に達しました。現存する鐘楼門(しょうろうもん)や本堂の様子などより、「宋風」という当時の中国の様式をうかがうことが出来ます。
本尊の木造三世仏座像は神奈川県の重要文化財に指定されています。また「木造地蔵坐像」(国指定重要文化財)や「木造韋駄天立像」(市指定重要文化財)は鎌倉国宝館におさめられています。
境内は国の史跡に指定され、寺域は源氏山ハイキングコースにある天柱峰まで広がっています。その境地は昭和の初めから文化人に好まれ、映画監督小津安二郎、日本画家小倉遊亀などが暮らしていました。境内の墓所には作家澁澤龍彦など、文人たちが眠っています。
北鎌倉 浄智寺

ご本尊について

阿弥陀如来、釈迦如来、弥勒如来は、それぞれ過去・現世・未来の三世に渡って人々の願いを聞き入れてくださるというありがたい仏様です。本堂の「曇華殿(どんげでん)」の名は、三千年に一度だけ咲く伝説の優曇華(うどんげ)の花に由来します。
三世仏にお参りすることとは、そのくらい有り難いことであるとの顕れと言えましょう。
阿弥陀様の手は定印(じょういん)(悟りを開いた時の心の安定を表わす)を結んでいて、よく見るとお釈迦様は右手が下、弥勒様は左手が下と、少しずつ違います。一度火災で焼失し、今の像は南北朝時代に作られた木造です。仏様の両脇に垂れた長い衣や、床の黒い敷瓦などは中国から伝わった「宋風(そうふう)」の特徴です。
また、境内奥の洞窟には彌勒菩薩の化身と言われている、鎌倉江ノ島七福神のひとつである布袋尊の石像がまつられています。

(文章出典:鎌倉ボンズくん境内マップ

境内案内

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境内案内

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山門

円覚寺開山の無学祖元の筆とされる『寶所在近(ほうしょざいきん)』の文字が掲げられた総門は、深い木々に囲まれ、浄智寺を象徴する石段が伸びています。
寶所在近とは「仏を信じ、修行を積めば心の平穏が得られる」という仏の教えを意味しています。また、門の手前には鎌倉十井の一つ「甘露の井」があります。

鐘楼門(しょうろうもん)

鎌倉では珍しい唐様の鐘楼門です。
鐘楼門は鐘つき堂を兼ねた山門で、1階には山門があり、2階には花頭窓という花形の印象的な窓と梵鐘が下げられています。
2007年に再建された鐘楼門は「山居幽勝」の額が掲げられ、花頭窓のある上層には1649年(慶安2年)の梵鐘が吊るされています。

本堂 曇華殿(どんげでん)

曇華殿と呼ばれる仏殿です。
御本尊は室町期作の木像三世仏坐像で県指定の重要文化財です。
左から『阿弥陀・釈迦・弥勒』の各如来で、『過去・現在・ 未来』の時を象徴しています。各如来は衣の裾を台座に長くたらした様式で、鎌倉仏の特徴をよく表したお姿をしています。
また、曇華殿後ろ側には鎌倉三十三観音霊の一つ観音菩薩像も祀られています。

書院

大正13年に建てられた茅葺の建物です。
茅葺き屋根の素朴な外観の書院は庭園側から見ても、正面から見ても実に美しい佇まいです。四季を通してその移ろいを楽しめます。

布袋尊

鎌倉七福神のひとつである布袋尊(ほていそん)。
福徳円満のご利益があると言われます。にこやかなその姿は誰もに愛され、お腹を撫でると元気がもらえると言われています。多くの方に撫でられたお腹はとてもツルツルとしています。

やぐら

柔らかい鎌倉石の山を掘った祠(ほこら)をやぐらといいます。
やぐらは当時の僧侶が修行に使用したり、また地位の高い人のお墓などとして使用されていました。平地が少ない鎌倉の特徴的な遺跡です。

甘露の井

鎌倉十井の一つに数えられる井戸です。
蜜のように甘く、仏徳で授かる霊水で不老不死の功徳があると言われます。
(現在は飲み水として使用していません)

井戸

甘露の井と同じ水が出ます。
(井戸から直接飲まないでください。)

天柱峰(てんちゅうほう)

中国の元から来日した臨済宗の高僧、竺仙梵僊(じくせん ぼんせん)が名付けた丘で、「天柱」とは「世を支える道義」という意味です。
浄智寺境内横の道(葛原岡・大仏ハイキングコース)を登っていただくと、天柱峰に着きます。山頂には昭和16年に建立された「天柱峰碑(てんちゅうほうひ)」がございます。

文化財

木造三世仏坐像
(神奈川県重要文化財)
木造達磨大師像
 
木造大休正念像
 
木造南洲宏海像
 
木造観音菩薩立像
 
木造地蔵坐像
(重要文化財・鎌倉市指定文化財・鎌倉国宝館出陳中)
木造韋駄天立像
(鎌倉市指定文化財・鎌倉国宝館出陳中)
西来庵修造勧進状
(重要文化財・鎌倉国宝館出陳中)

歳時記

1月
梅と蝋梅
4月

4月8日|お花祭り(お釈迦様の誕生日)

5月
5月5日|こどもの日(小人参拝料無料)
6月
紫陽花
11月
11月第2土曜|写真供養感謝祭
12月

12月上旬:もみじ

12月31日:除夜の鐘

  • 浄智寺 季節の花

アクセス

浄北鎌倉ー智寺アクセスマップ

北鎌倉 東慶寺

北鎌倉 円覚寺

鎌倉霊場、名所巡りのご案内

鎌倉五山巡りは、禅宗で鎌倉時代に中国の五山制度にならって最高の格づけをされた五つの禅寺(建長寺・円覚寺・寿福寺・浄智寺・浄妙寺)を巡礼します。

厄除招福・所願成就。江戸時代から続く鎌倉七福神巡り。鎌倉市内にある「夷尊神、大黒天、弁財天、毘沙門天、布袋尊、福禄寿、寿老人」の7人の福神を巡ります。

十三仏を参拝すれば亡くなった人の追善になるとされています。またその事が善行の功徳となり、自らが死んだ後に救済されて来世は善いところに生まれ変わると信じられているのです。

観音は33に化身して人々を救うという観音信仰によって、観音菩薩を安置する33の霊場巡りが作られたとされます。全国各地に三十三観音霊場巡りがありますが、鎌倉三十三観音はそのすべてのお寺が旧鎌倉地域に集中しています。

鎌倉では「二十四地蔵」が定められていて、巡礼すると願いが叶うとされています。

鎌倉五名水は、鎌倉の湧水の中で特に美味しいとされた五つの名水。鎌倉十井も、水の悪かった鎌倉の井戸の中で最も美味しく、また伝説やいわれのある十の井戸のことをいいます。どちらも鎌倉が観光地化した江戸時代に作られたようです。

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