3月20日(金)春分の日、
新宿御苑内にスターバックスがオープンすると聞いて、
さっそく行ってきました。
太陽の日差しも強く、温かい日でした。
桜の花も、満開の木が何本かあって、
花見には絶好の日和です。
しかし、新型コロナウイルスの影響で、
花見は自粛するように呼びかけがありました。
レジャーシートの禁止を園内放送で何度も呼びかけていました。
■入園料は500円だった
新宿口のゲートに行ってみてビックリ!
入園料が500円になってる?!
いつの間に500円になったのか?
入り口に立っているおじさんに聞いてみたら、
「去年の3月に料金改定したんだ」とのこと。
2019年の3月19日から入園料が改定されました。
それまでは200円だったのが500円になったのです。
そのぶん、営業時間がちょっとだけ拡大されたり、
国の指定重要文化財の旧洋館御休所が通年開かれたり、
レストランや休憩所が綺麗になったりと、
いろんなところにお金がかけられているわけです。
[入園料]
大人:500円
シルバー(65歳以上):250円
団体割引:400円
中学生以下:無料
[年間パスポート]
18歳以上(高校生を除く):2,000円/年
高校生:1,000円
中学生以下:無料
ところが、取材に訪れた日
3月20日は春分の日ということで、
無料解放していました。
これも、また、ビックリ!
「運がいいよね」
とニンマリしながら御苑のなかへ入りました。
ちなみに、
昭和24年(1949)に一般公開されたときは、
入園料が20円だったそうです。
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■スターバックスは長蛇の列だった!
新宿門から入り、巨木が茂る森を抜けて、
レストラン「ゆりのき」を目指します。
そこを過ぎたあたりで、ふと、小さな鉄の杭が目に止まりました。
というのも、それは、まぎれもなく、
スターバックスのマークだったのです。
あの緑色の人魚の絵の丸いマークです。
そして、「こちらへ行きなさい」という矢印があるだけ。
目立たぬように、
そんなシンプルな杭が立っていたのです。
矢印の方向へしばらく歩くと、
またスターバックスのマークがありました。
景観を崩さないように、ひっそりと目立たずに立っているのです。
さらに中央休憩所を過ぎたあたりに、
スターバックスはありました。
大きな看板がないので、それがスターバックスなのか、
よくわからない建物です。
これも公園内の景観を損ねないように配慮されたのだと思います。
オープン初日のせいでしょうか。
もの凄い行列でした。
1時間以上も待って商品を注文する感じです。
別の日に行ってないので、詳しくはわかりませんが、
おそらく、この行列はこの日だけの現象だと思われます。
平日の午後だと、たぶん、席に座って、のんびりと、
池の風景でも眺めながら
おいしいコーヒーが飲めるのではないでしょうか。
■新宿御苑は新海誠監督作品『言の葉の庭』の舞台
新宿御苑は、『 君の名は。 』で大ブームを起こした
新海誠監督の作品『言の葉の庭』の舞台であり、
聖地巡礼に欠かせないスポットです。
『言の葉の庭』は、2013年に製作されました。
年齢の異なる2人の恋の物語で、もの悲しいシナリオとともに、
映像美の素晴らしさにおいて評価が高いアニメ作品です。
靴職人を目指す主人公の秋月孝雄と、
ヒロインで学校教師の雪野百香里は、
新宿御苑にある東屋で会っていました。
実際に新宿御苑にある東屋も、
映画に出てくるままの姿で存在しています。
そのほか、太鼓橋やドコモタワー、
旧御涼亭なども映画の背景と現実はウリ2つ。
あの映画を観てから、新宿御苑へ行ってみると10倍楽しめます。
映画『言の葉の庭』はAmazonプライムビデオで見ることができますので、
恋人と自宅で鑑賞して、翌日、新宿御苑へ行くとなお一層、愛が深まるかも。
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■いろいろな顔を持つ見どころ満載の新宿御苑
1:イギリス風景式庭園
芝生が広がって、木々の下でのんびりできる、
ロンドンのハイドパークのような景色が新宿御苑にもあります。
それが、
新宿御苑のほぼ中央エリアに広がるのがイギリス風景式庭園です。
シンボルツリーでもある30メートル超のユリノキを中心として、
広大な芝生が広がっています。
ここでは、レジャーシートを広げてお弁当を食べたり、
昼寝をしたりとさまざまなくつろぎ方をしている人々が目に入ります。
天気のいい日には、ピクニック気分が味わえるおすすめスポットです。
ただし、イスやテーブル、テントの持ち込みに加え、
火器の使用は禁じられています。
お店で購入したり、家から持ってきた食べ物を味わうようにしましょう。
2:フランス式整形庭園
プラタナスの並木がパリを思わせるロマンティックな庭園です。
計156本のプラタナスが左右に約200メートル続き、
その中央には110種類約500本のさまざまな色に咲いている
バラの花壇が鮮やかです。
角度をうまく整えれば、「海外に行ったの!?」
と思わせるような写真も撮ることができそう。
新宿門からはもっとも離れた場所にあるので、
見に行く際は大木戸門か千駄ヶ谷門から行くのが便利です。
3:日本庭園
水と緑のコントラストが素晴らしい、池泉回遊式の庭園です。
昔は鴨狩りをするための鴨場として活用されていましたが、
昭和初期に日本庭園として整備されました。
新宿御苑に来た観光客にとっては一番の人気フォトスポット。
風情ある茶室や、歴史的建造物である旧御涼亭なども池の付近に建っており、
美しい風景を生み出しています。
また、桜や楓の紅葉、池をおよぐ冬のオシドリなど
四季それぞれの景色を見ることができます。
4:玉藻池
内藤家屋敷跡の面影を残す庭園です。
「玉藻池」を中心とする回遊式日本庭園になっており、
内藤家屋敷にあった玉川園という庭園の造りが残っていると言われています。
玉藻池では新宿御苑に住む鳥たちが
羽休めをしている光景がみられることがあります。
少し場所が分かりにくいところにあるので、
大木戸門の近くにある大木戸休憩所を目印に南下するといいでしょう。
5:母と子の森
都会に住む子どもたちが自然と戯れることができるよう、
1985年に整備された自然観察用の森です。
一歩入ればたくさんの木々が生い茂り、まるで本物の森に迷い込んだよう。
手前は光が差し込む明るい森になっており、
奥に行くと暗い森になって、
それぞれ異なる生態系の生物が住みやすいように工夫されています。
テントウムシやトンボといった生き物も多く見ることができ、
運が良ければタヌキの足跡も見かけることができるようです。
さまざまな植物や生き物が観察できる、
子どもが喜ぶこと間違いなしのスポットだと思います。
6:旧洋館御休所
皇室が新宿御苑内にある温室を訪問した際の休憩所として
1896年に建設されました。
その当時にアメリカの住宅建築で流行していたスティックスタイル風の外観で、
優れた意匠性を持って造られています。
明治・大正期の皇室の庭園における休息施設としては
唯一残っている希少性から、2001年に重要文化財に指定されました。
7:旧御涼亭
昭和天皇ご成婚記念として、台湾在住邦人の有志から送られた建築物です。
中心部にある休憩所の部屋の形が卍型になっているなど、
清朝中期以降に台湾で使用されていた
中国南方の建築様式を取り入れた本格的な中国風建築で、
日本では貴重なものとされています。
池にせり出すように建てられており、
御涼亭から新宿御苑の日本庭園を眺めるのもおすすめ。
水面と庭園の木々の美しい風景に癒されること間違いなしです。
8:旧新宿門衛所
新宿御苑が一般公開される前に守衛が利用していた昭和初期の建築物です。
実は、この旧新宿門衛所は新宿御苑の庭園内ではなく、
新宿門から大木戸門に沿うように整備されている散策路の途中に建っています。
新宿門から歩いて数分の場所にあります。
今は利用されておらず少々古ぼけた感じがありますが、
逆にそれが建物の風情を際立たせています。
当時の門衛所は、この新宿門衛所と大木戸門衛所のみが残っています。
9:茶室・楽羽亭
皇族の休憩所として建てられた茶室です。
戦争によって焼失しましたが、1987年に再建されました。
純日本的な建築様式と風情ある庭先が特徴です。
抹茶と和菓子のセットが楽しめます。
小間、広間、立礼席の3部屋があり、
それぞれ人数・用途に合わせて茶会や句会などへの貸し出しも行っています。
10:大温室
環境省が所管する環境配慮型温室で、
熱帯植物約2700種を栽培、展示しています。
ジャングルや池沼、山地といった環境テーマと、
亜熱帯地域である小笠原諸島や南西諸島といった
地域ごとの特徴ある植物を見ることができます。
また、新宿御苑は日本の本格的な洋らん栽培の発祥の地と言われており、
美しい洋らんの展示も見逃せません。
11:擬木橋
ちょっとマニアックな見どころで、
木の幹に似せてコンクリートや石でつくった「擬木」で作られた
日本最初の橋と言われています。
1905年(明治38年)にフランスから購入し、
付き添ってきたフランス人たちが組み立てたそうです。
修理は重ねたものの、当時のまま今日に至ります。
新宿御苑敷地の端にあり、場所がなかなか分かりづらいですが、
千駄ヶ谷門から行くと近いです。
宝探しのような感覚で探すと面白いですよ。
12:桜の名所
新宿御苑と言えばお花見の名所として有名で、
日本さくら名所100選にも選ばれています。
テレビでも取り上げられることがありますのでご存じの方もいると思いますが、
総理大臣主催の有名人が集まる「桜を見る会」の会場でもあります。
桜が咲く時期はとにかく人が多く、近隣の飲食店も行列必至。
入場するまでに1時間程度はかかることを想定していくといいと思います。
満開の桜の様子は圧巻で、待つだけの価値は十分にあります。
約65種1100本の桜が満開になると、新宿御苑全体が淡いピンク色に包まれます。
新宿御苑の代表品種であるヤエザクラのイチヨウの見ごろは
4月中旬から下旬で、まさにこの時期がお花見のベストシーズンです。
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■まとめ
・問い合わせ
〒160-0014 東京都 新宿区 藤町11
03-3350-0151
・観光省の「新宿御苑」英語版の案内サイトはこちら
(文・ブッダ猫/写真・ブッダ子猫)
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