新型コロナウイルスの対応に世界各国が追われる中、韓国では別の話題がもうひとつの大きなニュースとなっている。女性を脅すなどして撮影したわいせつ画像を数十万人がSNSで共有していた事件が明るみとなり、関係者が一斉に逮捕された。

 今月17日に逮捕された20代の男。SNSの会員制トークルームで「博士」と名乗る運営者で、一連の事件の首謀者とされている。

 韓国メディアによると、「博士」は「n番部屋」と呼ばれる複数の部屋を開設。そこでは女性の性的な画像や映像が公開されていた。このトークルームには料金を支払うことで参加でき、20万人以上の有料会員がいたという。

 「博士」は身分を隠したまま暴行などの犯行を指示し、自治体職員の会員に女性の個人情報を盗ませて、脅迫に利用したケースもあったということだ。これらの会員もすでに100人以上摘発されている。

 メッセージアプリという閉鎖された空間で行われたとみられる、組織的なデジタル性犯罪。被害女性は未成年を含む70人以上にのぼる。こうした状況に、容疑者の身元公開を求める大統領府への署名は200万人を超え、さらにトークルームの参加者の身元公開を望む署名も150万人を超えている。

 署名への賛同を呼びかけるなど芸能人も次々と声をあげ、「n番部屋事件」はいま韓国で大きな社会問題になっている。警察は24日に審議委員会を開き、容疑者の身元を公開するか決めるということだ。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)