ただし、一般的には生物兵器とする細菌、ウイルス、毒素などは、強毒性で狙った目標のみに即効性があり、制御可能なものが選択される。
今回のコロナウイルスは弱毒性であり無症状でも感染力がありコントロールも困難である。自らも感染するおそれがあり、生物兵器には適さない。その意味では、生物兵器である可能性は低い。
発生源については、中国当局が海鮮市場その他の証拠をすでに隠滅しており、真偽のほどは確認のしようがない。
しかし、中国が生物兵器の研究を行っており、その管理体制に問題があることは、フランス紙なども報じており、事実であろうと思われる。
もしも中国が研究している生物兵器であるとすれば、コロナウイルスのDNAが早期に解明され公表されたことも不自然ではない。
あるいは、中国は密かに特効薬の開発に成功していて、それが今回の早期収拾の背景にあった可能性もありうる。
仮にそれらの事実があっても、最高の国家機密に属することであり、その真相が表に出ることは今後もないであろう。
いずれが真実であれ、いったん党中央が中国国内での感染は収束していると宣言した以上、これらの党にとり都合の悪い事実は隠蔽され、患者数にも死亡者数にも反映されないであろう。
特に農村部や民工の間で発生した患者は今後も満足な医療も受けられないまま捨て置かれ、一般的な病死扱いになると思われる。
報道にも矛盾がある。
武漢の臨時病院が閉鎖されたと公式には報じられる一方で、中国の他の地域では臨時病院が増設されているとの報道もある。
また、WHOの調査団は武漢市を訪問したものの、すべて当局がお膳立てした内容に乗って行動し、実効のある調査は行われなかったと報告されている。
米国による専門家の調査団派遣要請も拒絶されている。これらの事実も、隠蔽工作が続いていることを示している。
まとめ:変わらない隠蔽体質と独裁維持至上主義
このように、習近平氏率いる中国共産党のコロナウイルス対応でも明らかなように、人民の生命の犠牲も世界への迷惑も顧慮することなく、党の面子や正当性を繕うために、情報を隠蔽あるいは歪曲して顧みず、都合の悪いことは他者に責任を押しつけるという、毛沢東以来の中国共産党の体質には、何ら変化はない。
習近平体制下で、ますますその体質が強まっていることが今回のコロナウイルス事案でも露呈された。