渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ビッグバイク アドベンチャー

2019年06月19日 | 公開情報


私が16才で初めて所有したカワサキの2スト
モデルに私の前に乗っていた人。
見知って50年近く経つ。
バイクに跨った姿を見てすぐ判る。
昔の乗り屋なので、ヤキトリではない。
できるね。鉄馬騎士かそうでないかは、見て
すぐ判る。騎士は剣士と同じだから。
ヤキトリ姿焼きのような乗り方は存在しなかっ
たから、古くから乗る乗り屋は皆乗れる。
今となっては全体の1割程になってしまったが。
70年代の乗り屋はみんなこのように自然にスッ
と立ち居振る舞いで、できるのが見えてしまう。

その10年後の80年代には「女の子乗り」などと
ヤキトリ姿焼き背中反っくり返りは呼ばれたが、
70年代にバイクに乗る女性でヤキトリなどは
ほぼいなかったし、男でもそんな乗り方して
いたら笑われたので誰もやらなかった。
というか、そんな変なの見つけるほうが困難だ
った。
私の相方が時々言う。
「昔、見たことなかったですけどねえ」
そりゃ、どこにもそんな変な乗車姿勢の人は世
の中にいなかったからだよ。超新人の乗れない
女の子以外は。

相変わらず背がたっけー。
ドデカバイクがでかく見えない筈だ。
この人も16才から2スト二輪乗りだが、今はボク
サーエンジンのマシンを楽しんでいる。


今、アドベンチャータイプが流行ってるのか
しらね。
こちらも長身の乗り屋が乗るアドベンチャーと
MCハチコマたち。
このマシンの乗り屋は、ズンドコどこまでも
走る。800km?屁の河童。
それはこのマシンでなくともどのマシンでも
この男はズンドコベロンチョだ。それは、乗り
人であり乗り屋だから。


5月初旬の山梨往復の時にZ乗りの相方が俺に
言ってたよ。
「丸一日ずっとバイクに乗っていられるのが
3日間も続くなんて、こんな幸せなことはない」
と。
嗚呼、こいつももう引き返せないこっち側に来
てしまった典型的な乗り屋だな、と思った。
その目に見えない大河を渡っちまうと、向こう
側がこっち側となり、元のあっち側には戻れな
いのよ。二輪乗りてのはそう。別名、乗り人。
二輪で走ることが人生そのものになってしまう。
鉄馬騎士になっちまったら、もう引き返せない。
ルビコンを渡っちまったから。
オートバイに乗る奴と乗らない奴の間には、
大きな河が流れてるんだよ。
それはもう、向こう岸が見えないほどの河幅の
大河が。

私の仲の良い友人もアドベンチャーに乗る。
この男もどこまでもズンドコと走り抜ける。
ドラム叩きにちょいと北海道まで、って、わっけ
わからん(笑)
元々はスズキの2スト乗りだった。


アドベンチャーマシンのコンセプトはよく知ら
ないのだが、ロードモデルであっても、オフ路
も走破できて、航続距離も長い。
タイヤはオフ車のようなキャラメルパターンで
はなくロード用だ。
しかし、グランドツアラーのように長距離も難
なくこなせる。

モタードのドデカ版みたいなものなのだろうか?
よぐわがんねけんじょ。

おいらも旅バイクは一気にこれに行くかな。
おいら抜きにしてはこの世に登場しなかった嘘
みたいな話のモデル。


いや、まてまて、まだだ。
このマシンは最後の最後に死ぬまで乗るモデル
と決めている。
まだまだ、別な機種に乗る。
だって、これ買ったら、これのみ、これしか
乗らなくなるの目に見えてるもの。
唯一の一刀、みたいな(笑)。
2ストには死ぬまで乗り続けるのは残りの人生
で決めてるので揺るがないのだが、このモデル
はかなり危うい。
フライフィッシングが悪魔の釣りであるように、
このモデルは、これしか見えなくなるのは乗る
前から自分で分かっている(笑)。
私の存在がこのモデルの登場に深く関与したと
いうことを別にしてもね。
とんでもなく面白いザ・オートバイを作ったの
だろうということは、開発総責任者と二人で
痛飲して語り尽くしてとことん理解できた。
だから、なおさら、フラフラとは乗らない。
ドキューン!と振り向かず一直線にこれには
跨がる。
そう決めてるんだ、俺。

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