ブラックロック社のiシェアーズシリーズで米国のS&P500をベンチマークとしているのがiシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)です。
S&P500は、米国の株式市場に上場する代表的な500銘柄をもとに算出された株価指数で、投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏が身内にすすめたことによって注目を浴びたインデックスです。
そんなS&P500に超低コストで投資できるiシェアーズ・コア S&P500 ETFの内容を確認してみました。
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iシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)の特徴
投資対象
iシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)は、S&P500への連動を目指すETFで、米国の株式市場に上場する代表的な500銘柄に分散投資を行うのと同等の成績が期待できる海外ETFです。
S&P500は、ニューヨーク証券取引所、NASDAQに上場している銘柄から代表的な500銘柄の株価を基に算出される、時価総額加重平均型株価指数で、米国の大型株の動向を表す株価指数として広く知られていて、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーします。
米国の株式市場の動向を示す株価指数ではNYダウ平均の方が有名ですが、NYダウ平均の構成銘柄は30銘柄なので、S&P500の方が分散性に優れた株価指数となります。
参考 S&P500に連動する投資信託やETFを比較!おすすめなのは?
参考 NYダウ平均に連動する投資信託やETFを比較!CFDはどう?
※下記はiシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)2019年3月時点の情報です。
業種別構成比率
組入上位10銘柄
ポートフォリオの特性
| 保有銘柄数 | 506 |
| 株価純資産倍率(PBR) | 3.19 |
| 株価収益率(PER) | 20.11 |
コスト
| 売買手数料 | 各証券会社により異なる |
| 総経費率 | 0.04% |
純資産残高・平均出来高
純資産残高は約18兆円(2019年3月)で、平均出来高は300万株と世界でも大型のETFなので、流動性は問題ありません。
配当・分配金
分配金利回りは1.98%(2019年2月)で直近の分配金は下記のとおりです。
ETFの分配金はファンドでの運用益からのみ出されるため、投資信託(非上場)でみられる自己資産を切り崩したタコ足配当がないので安心して受け取れます。
ただ、海外ETFの分配金は二重課税されていたり、再投資は手動で行う必要があるなど取り扱いがちょっと面倒なところがあるので注意が必要です。
参考 ETFとJDRの違いって?複雑な分配金に対する税金をまとめてみました!
運用実績・利回り
| ファンド(年率) | ベンチマーク(年率) | |
| 1年 | +4.63% | +4.68% |
| 3年 | +15.23% | +15.28% |
| 5年 | +10.62% | +10.67% |
| 10年 | +16.60% | +16.67% |
| 設定来 | +5.50% | +5.57% |
※iシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)2019年3月時点より
※設定日は2000年5月15日
※税引前分配金を再投資したものとして算出されたもので、ファンドに関する費用(管理報酬およびその他の経費)は控除後です
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果は保証されません
過去のチャート
同じS&P500をベンチマークとする海外ETFでは「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」がありますが、過去のチャートを比較すると下記のようになっています。
参考 バンガード・S&P500 ETF(VOO)の評価ってどう?利回りはどのくらい?
(引用元:ETFreplay.com)
緑がiシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)、青がバンガード・S&P500 ETF(VOO)の2010年9月7日からのトータルリターンのチャートです。
比較するとわずかですが、「iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)」の方がトータルリターンは良かったようです。
経費率もともに0.04%と超低コストなので、どちらを選んでもそれほど大きな差は出ないかとは思います。
当ETFの情報のまとめ
- 分類:海外ETF(上場市場:NYSE Arca)
- ベンチマーク:S&P500
- 売買手数料:各証券会社により異なる
- 総経費率:0.04%
- 純資産残高:約18兆円
- 分配金利回り:1.98%
- 売買単位:1株(約31,000円(2019年3月))
- 決算:年4回(3・6・9・12月)
- 設定日:2000年5月15日
まとめ・所感
iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)はS&P500への連動を目指すETFで、米国の株式市場に上場する代表的な500銘柄に分散投資を行うのと同等の成績が期待できる海外ETFです。
平均年率は約5.5%と物足りなく見えますが、2000年前後のITバブルや2008年のリーマンショックなどの大暴落を経ての成績と考えると十分な成績ではないでしょうか。
(引用元:iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)「Fact Sheet」)
また、iシェアーズ・コアS&P500ETF含め2016年10月に総経費率の引き下げが行われていて、0.04%と超低コストなので大きな引き下げは期待できませんが、さらなる総経費率の引き下げはあり得るかもしれません。
投資信託でもS&P500に連動し、信託報酬が0.16%と「バンガード・S&P500 ETF(VOO)」よりは高いですが、100円から積立ができる「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」もあるので、海外ETFはちょっとハードルが高いと思われるなら、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」も検討してみてください。
参考 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の評価って?つみたてNISAやiDeCoの対象?
海外ETFは売買手数料、為替手数料がかかりますが、NISA口座を利用すれば買付手数料を無料にできたり、分配金の二重課税を解消できるというメリットがありますので有効に活用したいところです。
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⇒ SBI証券の米国貸株サービスの金利ってどのくらい?海外ETFも対象!
⇒ 米国株式・ETF定期買付サービスとは?NISAを有効に活用するには?
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参考 米国株への投資は円高が気になる?為替リスクを回避する方法って?
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他の株価指数への投資については下記を参考にしてみてください。
⇒ NYダウ平均に連動する投資信託やETFを比較!CFDはどう?