資金調達
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STEP1 資金調達の基本を理解する
スタートアップは急成長を目指す「特殊な会社」であるため、一般的な中小企業とは少し性質の異なる形で資金調達を行うことになります。このステップでは、スタートアップによる資金調達に、どのような特徴があり、どのように実施するのか、などについて大まかなイメージをつかんでいただきます。
STEP2 投資家の基本を理解する
株式を使って資金調達をする場合の相手方となる「投資家」とは、一体どのような主体なのでしょうか。このステップでは、投資家をエンジェル投資家、ベンチャーキャピタル、事業会社の3つに分け、それぞれの特徴や投資をしてもらう際の注意事項などを説明します。
STEP3 投資手法の基本を理解する
次に投資手法です。一口に投資をするといっても、実はその手法にはさまざまな形があります。このステップでは、代表的な手法である、普通株式、優先株式、コンバティブル・エクイティの3つについて、それがどういう手法なのか、メリットやデメリットは何かについて確認します。
STEP4 投資判断の基本を理解する
資金調達をするためには、当たり前ですが投資家に投資をすることを決断してもらう必要があります。このステップでは、投資家はどんなことを考え、どんなプロセスを経て投資の判断を行うのかについて説明します。
STEP5 投資契約の基本を理解する
投資家が投資することに合意してくれたら、詳細な条件を決めて契約書にまとめる必要があります。ところがこの投資契約書についても、投資家やステージによって様々なまとめ方があり、未経験者は混乱しやすい部分となります。このステップでは投資契約書の概要やまとめ方を確認します。
準備する
STEP6 ピッチデッキを作成する
一般的な書籍には「会社が資金調達をする時は事業計画書が必要」と書いてあると思います。ところが、スタートアップによる資金調達の実務では「事業計画書」という文章資料を用意することはまずありません。代わりにピッチデッキというスライド資料を作って会社をアピールします。このステップでは解説やマニュアルにそって、ピッチデッキを作成していきます。
STEP7 財務計画書を作成する
資金調達をするためには、必ず財務計画書を作成する必要があります。というよりも、むしろ財務計画書を作成した結果、いつまでにいくら資金調達をする必要があるか、が明らかになるのです。このステップでは、財務計画書の目的、ステージにおける粒度、計画の期間について解説し、テンプレートに沿って財務計画書を作成していきます。
STEP8 資本政策表を作成する
財務計画書で資金ニーズが明らかになったら、資本政策表を作成する必要があります。資本政策の目的は「バランス」をとることです。このステップでは、資本政策とは何か、なぜ作る必要があるのか、どうやって作るのかについて解説し、その上で実際に資本政策表を作成していきます。
STEP9 スケジュールを作成する
資金調達には時間がかかります。仮にすでに投資家と面識があり、事前準備が完璧であっても、投資家側の手続きだけでも3ヶ月はかかると考えるべきでしょう。一刻も時間を無駄にしないためにも、予め想定スケジュールを作っておきましょう。このステップでは、スケジュール作成上の注意点を踏まえ、実際にスケジュールを作成していきます。
STEP10 エンジェル税制の準備する
エンジェル税制とは、個人投資家がスタートアップに投資した場合、一定の制約のもと投資金額をその年の総所得金額や株式譲渡益から控除することができる制度です。予めエンジェル税制対象企業であることの確認が取れれば、魅力的な投資対象として個人投資家にアピールすることができます。このステップでは、エンジェル税制の概要を理解した上で、事前確認申請に必要な資料を準備していきます。
STEP11 DD資料を用意する
デューデリジェンス(DD)とは、VCなどの投資家がスタートアップに投資するにあたって企業価値やリスクなどを詳細に調査することを指します。DDには、定款、履歴事項全部証明書、財務諸表などを必要とするため、土壇場になって見つからないといったことのないように予め準備・整理しておくことが重要です。このステップでは、ひとつひとつの書類をライブラリに格納していきます。
STEP12 アタックリストを作成する
日本には数多くの投資家がおり、それぞれテーマや戦略をもって投資活動をしています。ステージ(アーリー、レイターなど)、カテゴリ(SaaS、IoT、AIなど)、チェックサイズ(平均出資額)、トラックレコード(実績)、評判などの情報をもとに、投資家の優先順位を決めておきましょう。このステップでは、投資家へのアプローチ方法のヒントや注意点を解説しつつ、実際にアタックリストを作成していきます。
STEP13 会社情報ページを作成する
面識のない投資家に直接連絡とる場合も、あるいは共通の知人に投資家を紹介してもらう場合でも、会社と事業内容を簡潔に説明できる資料がないと、その魅力がうまく伝わりません。このステップでは、投資家が最初に求める情報を明らかにしつつ、紹介や共有に便利な会社情報ページを作成していきます。
実行する
STEP14 アポイントをとる
早速アタックリストにある投資家のアポイントを取りはじめましょう。直接連絡をするよりも、共通の知り合いに紹介をしてもらう方が会ってくれる可能性が上がります。紹介者の負担を下げるために、その人がコピペして送付できる自社の簡単な紹介文(100文字程度)と、会社情報ページのURLを共有して紹介のお願いをしましょう。
STEP15 ピッチする
投資家のアポイントが取れたらいよいよピッチです。投資家を「このスタートアップに投資したら、大成功して何十倍にもなって返ってくる」と納得させなければなりません。このステップでは、どんなピッチの方法があるのか、ピッチで気をつけるべきこと、などについて解説します。
STEP16 FAQを作成する
ピッチを繰り返すと、複数の投資家から同じような質問をされることがあります。それはつまり投資家が欲しい情報がピッチで適切に提供されていないことを意味しています。次に投資家に会う前に、重要な情報はピッチデッキを更新して反映し、ビジネスの本質でない情報はFAQを作成しておくと良いでしょう。このステップではそのやり方について解説します。
STEP17 契約条件を交渉する
投資家がリードインベスターとして投資を前向きに検討し始める前提として、大まかな契約条件を交渉することになります。特に優先株式をつかってVCに投資をしてもらう場合には、デューデリジェンスや契約書作成の前に、タームシート(概要条件規定書)を提示されることがあります。このステップでは、そのタームシートに記載される条件をひとつひとつ解説し、アドバイスを含め検討していきます。
STEP18 DD資料を共有する
投資家が本格的な投資検討を開始したら、遅滞なくVCの要請にしたがってDD書類を共有しなければなりません。資料共有が遅れたために検討を後回しにされたのでは泣くに泣けません。またNDA(機密保持契約書)を締結が必要な場合には、予めその旨を投資家に連絡しておき、NDAのドラフトを送付しておきましょう。このステップでは実務上の注意点を解説し、実際に資料の共有をしていきます。
STEP19 会社法上の手続きを行う
スタートアップが増資をする場合は、原則として投資契約書の締結前に株主総会を開催し募集株式の発行について決議する必要があります。このステップでは会社法で定められた方法とその手続きについて解説し、実際に株主総会の招集をします。
STEP20 契約を締結する
投資委員会で投資の承認されたら、投資契約書を準備して締結します。優先株式を使う場合は、リーガル・コスト削減のため、リードインベスターのテンプレートを利用することが一般的です。このステップでは、投資契約書の内容ではなく実務的にどのように取りまとめて締結するべきか、何に注意すべきかについて解説します。
STEP21 入金を確認する
投資契約書の締結が完了しているのに、払込みに不手際があって失権してしまった、というようなことのないように、投資家に注意喚起し、払込期日の当日朝に入金を確認しましょう。このステップでは、最終的なクローズまでの注意点を解説します。