林修氏が新型コロナ問題でワイドショーを批判 TV報道はどうあるべきか

新型コロナ関連の報道が続く中、『林修の今でしょ!講座』で林氏がワイドショー批判

記事まとめ

  • 10日放送のテレビ朝日『林修の今でしょ! 講座』で、林修氏がワイドショーを批判した
  • 林氏は「TV観てると、ネットで聞きかじった情報であーだこーだ言って無駄だ」と発言
  • 一部から批判も出ている『モーニングショー』への批判ではないか、とも言われている

林修氏が新型コロナ問題でワイドショーを批判 TV報道はどうあるべきか

林修氏が新型コロナ問題でワイドショーを批判 TV報道はどうあるべきか

林修氏が新型コロナ問題でワイドショーを批判 TV報道はどうあるべきか

新型コロナウイルス関連の報道が続く中、10日放送の『林修の今でしょ! 講座』(テレビ朝日系)では、林修氏によるワイドショー批判が行われた。 今回、TV報道はどのような役割を担ったのだろうか。


■林氏のTV報道批判

林氏は「テレビ観てるとねぇ、素人がネットで聞きかじった情報であーだこーだ言って、あの時間みんなムダなんですよ。感染症の専門の方の意見だけが聞きたい」と言っている。

新型コロナ報道で一部から批判も寄せられている、同じテレビ朝日系列の『モーニングショー』への批判ではないかとも言われるのだ。

3月20日、厚生労働省の新型コロナウイルス対策本部会議が大阪府と兵庫県で感染の急激な増加を試算しているものの、これまでは日本では新型コロナの感染を抑えられている状況にある。


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■比較に基づく冷静なやり取り

林氏は感染症の専門家である堀賢教授に「昨年のインフルエンザの死者数と比較したとき、新型コロナウイルスはそれほど恐ろしいのか?」と質問。

さらに、「ここまでいろんな経済活動を止めてまで恐れなければならない病気なのか」との問いに、堀教授は「日本においてはそれほど怖くないというのは正しい」と回答した。

つまり「致死率がそれほど高くないので、世界的に流行してきている風邪のようなもの」であると。

■足を引っ張るワイドショー

林氏はインフルと比較しており、なおかつ経済的リスクにも視野が及んでいるのだ。新型コロナそのものにおける最大の危機は「医療崩壊」にあることがイタリアなどの事例で明らかになっている。

PCR検査を促すことはまさしく医療崩壊につながりかねない。経済的リスクも含めあらゆる観点からして、冷静さを促すのがマスメディアの使命だろう。

それを「正しく恐れる」という有名なフレーズが表すのであり、連日のワイドショーによって不安を煽るTV報道は最も足を引っ張ったといえる。


■TV報道のあり方

林氏は、まさしくその点においてワイドショーを批判しているのだ。Twitter黎明期で情報が凝縮されていた3.11時と比べても、トイレットペーパー騒動に見られるように、SNSも今となっては弱点の一部。パニックを抑えることこそが肝要だ。

冷静さを保とうとしている1つのワイドショーをとりあげれば、 TBS系列の『ゴゴスマ』は、PCR検査を煽っていた医療ジャーナリストの森田豊氏の登板を3月9日以来ほとんどなくし、代わりに冷静な解説をする医師の後藤礼司氏の登板を増やしているようである。


■よい専門家とは何か

森田豊氏も医者なのではあるが、ジャーナリストの肩書きが政治的発言を促すのかもしれない。一方で、医者の肩書きのみの場合は専門の範囲を超えない冷静なコメントになりがちだ。

しかし後藤医師のコメントは経済や政治にも考えが及んでいるようにみえる。林氏もそうであるように、経済への深い知見を持ちながらのコメントが重要だ。

ジャーナリストでは広く浅い知見での不安を煽るコメントになりがちだが、ある程度広く深い知見でのコメントこそが重要なのである。


■リードするSNSメディア

TV報道が足を引っ張ったならば、今回活躍したのはなんだろうか。有益な情報はWeb上で多く発信された。

SNSは弱点でもあるが同時に強力なツールでもあったのだ。世界的な困難にはさまざまな深い知見を融合しなければならない。福祉政策論の分野では、このようにアイディアが力を持つ政策過程を言説政治という。

同様にSNSから発信される知見は大いに新型コロナ問題の展望を示していた。ワイドショーが信頼されるには広く深い知見を持つ専門家をSNSからいっそうに積極的にとり入れる必要があるだろう。

(文/メディア評論家・宮室 信洋)

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