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記者コラム 窓

南極の不思議

 加賀市の児童が南極について学ぶ授業があり、元南極地域観測隊員の坂下大輔さんが面白おかしく体験を話した。

 南極行きの船のエンジン音が、クジラが仲間を呼ぶ声に似ていて寄ってくること。南極にはペンギンが「うじゃうじゃいる」こと。ペンギン同士が翼で体をたたき合うけんかの映像を見せると、児童に笑いが起こった。鼻水がつららになった写真でも大爆笑。

 授業の終盤に坂下さんが児童に尋ねた。「南極は氷点下なのに息が白くならないのは何でだと思う」。答えは空気中にちりがないから。「だから星空もきれいなんだ」

 「きれいな星空のために、水や電気の使い方を考えて小さなことからやっていこう」。幾度となく言われてきた環境保護の言葉も、楽しい授業の後には自分ごととして心に入ってきた。(坂麻有)

 

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