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【政治】

<新型コロナ>首相会見なし 「森友」追及避ける思惑か

 安倍晋三首相は二十日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けたイベント自粛や一斉休校を巡る対応について、記者会見などで国民に説明する機会は設けずに対策本部会合で表明した。再浮上した学校法人「森友学園」問題への追及を避ける思惑があったとみられる。

 自粛や休校要請を巡っては、休業を余儀なくされた人たちへの補償など政府対応が後手に回ったことへの批判が続出。首相は二月二十九日の記者会見で「十分な説明がなかった」と認めており、政府高官は当初、三月十九日の専門家会議の見解を受けて「首相が会見することになると思う」との見通しを示していた。

 だが「森友」問題で、決裁文書の改ざんを強要されて自殺した財務省近畿財務局の男性職員の妻が国などを提訴し、安倍政権の責任が再び問われる事態に発展。政権幹部は「記者会見だと、コロナと関係ないことも聞かれる。対策本部会合で語ればいい」と、記者会見なしの背景に「森友」問題があることを示唆した。

 内閣記者会は十九日、新型コロナウイルス感染症に関して、新たな方針を打ち出したり、休校要請などで方針変更したりする場合は首相の記者会見を開くよう申し入れていた。 (後藤孝好)

 

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