３月14日の「サワコの朝」のゲストは、女優の佐久間良子さん。高校卒業後、東映第４期ニューフェイスとして入社。当時の東映が、社運を賭けて挑んだ文芸大作の主役に抜擢されると一躍注目を集めました。その後も数々の作品に出演。確かな演技力で日本を代表する女優として輝き続けています。プライベートでは女手一つで双子の育児に奮闘。同じ道を歩む長男・岳大さんとの初共演秘話やあの銀幕スターとの裏話をお話ししていただきました。

よだれがタラタラ〜！？思わず悲鳴をあげた銀幕スターの怪演
東映からのスカウトを受け、女優の道を歩み始めた佐久間さん。「うちは、本当に堅い家ですし、映画界がどんなところかわからない」と、はじめはスカウトを断っていたそう。「でも、ダメだ、ダメだって言われると、よし！やってみようって」と、ちょっとした反骨心の芽生えが映画界への扉を開いたと話しました。同期となる東映第４期のメンバーには、山城新伍さんや作詞家・作家の山口洋子さん、室田日出男さんなど、錚々たるメンバーが揃っていたそうで「みんな優秀でしたよ」と回想。演技や音楽、ダンスを習得するために入った養成所での６ヶ月間を「楽しかったです。皆凄く仲良しでした」と言うと「クラシックバレエなんておかしかったですよ」と身を乗り出し、山城新伍さんがタイツを履き、脚を上げてレッスンに励む様子や、浴衣を着て行う舞踊の時間には皆が、旅館で酔っ払ったおじさんのように"はだけた"姿だったと話しました。

その後、正式に東映に配属。任侠ものが多く男性中心だった当時の東映で、主人公の恋人役を多く演じた佐久間さんは、「田坂具隆監督の『五番町夕霧楼』、今井正監督の『越後つついし親不知』とか大きい作品に出させていただいた。私なりの財産を残せたのは、ありがたいと思ってます」と、出演作を回顧。共演の三國連太郎さんが、佐久間さんに襲いかかるシーンでは「タラタラタラタラ〜ってよだれを垂らされるわけ。もう嫌だ〜！って」と迫真の演技に圧倒された話を披露しました。また、別作品で三國さんと恋仲役だった時には、撮影時以外でも役に入りきっている三國さんから「僕以外の人と口を聞かないで」と書かれた手紙が届いたそう。「本当に役者魂が凄い方だと思いました」と銀幕スターとの知られざるエピソードを明かしました。

佐久間さんの逆鱗に触れた長男・岳大さんとの初共演
東映にとって初めての女性主演映画で主役を務めた佐久間さん。「初めてですから社運を賭けて大変でした、会社の意気込みが」と、重責を担った状況に「とにかくやるしかない」という気持ちで撮影に臨んだと話しました。続けて「田坂具隆監督は素晴らしい監督！」と言い「役を本当に大事にしてくださるの。この子が何回位テストしたら本当に自然な演技が出てくるか、私をオフの時間も見ていてくださる」と理由を説明。初めての役に一生懸命取り組んだ当時のお話しをしてくれました。一方で「今井正監督は、これまた違うんです」と切り出すと「40回位テストを...。それで３回目がいいかな。４回目がいい！あれでやってくださいって言うけど、40回もやってて、３回目も４回目も...」と女優泣かせのようなカメラテストが辛かったと明かしました。

プライベートでは、女手一つで双子の育児に奮闘。大河ドラマ「おんな太閤記」のオファーがきた際には、育児との両立に悩み何度も辞退を申し出たといいます。それでも、大役をこなしながら仕事に育児に励み続けた佐久間さん。現在、俳優として活躍する長男・岳大さんの話では、佐久間さんにとって"寝耳に水"だったという仰天話を披露してくれました。舞台「鹿鳴館」で初共演を果たした２人ですが、記者発表がおこなわれる時まで"息子役"が岳大さんだと知らされていなかったそうで...。「怒るどころじゃありませんよ」と、共演を知った瞬間の心境を明かすと"絶対にできるわけない"と本人にもプロデューサーにも伝えたと言い、稽古が始まってからは「１年間位プライベートで口をきかなかった」という裏話でサワコを驚かせました。

「サワコの朝」はインタビューの達人・阿川佐和子が土曜の朝に素敵なゲストを迎えて送るトーク番組です。MBS/TBS系で毎週土曜あさ7時30分から放送中。ゲストの心に残る音楽と秘蔵トークをお楽しみに！

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