通勤中の執筆で、夜に投稿してますので投稿事態は不定期ですが、個人的に月2ぐらいは頑張るつもりです。
それでは、どうぞ……
旧王国領エ・ランテル、現魔導国の首都で最も大きな個人の建物であるアインズ・ウール・ゴウン魔導王の屋敷にて。
一人の男―――体格的に―――は至高の主人の待つ部屋へと歩を進めながら窓の外を見て、しばし思考に囚われていた。
その内容とは彼がこの都市に来る度に考えている事。
つまるところそれは、この都市が至高の存在が住むには余りにも相応しくないと言う物である。
この都市が魔導国の首都に成ってからそれなりの年月が過ぎ、道路の舗装や区画整理なども進められているが未だに
許可さえあれば直ぐ様、彼のスキルで邪魔な建築物を消し去りたいとさえ思う。
(いけませんね、アインズ様の決定に身勝手な異を唱えるなんて不敬の極みです)
そして彼―――マルクスは何度目かになる懺悔の念に包まれた。
そこで、マルクスは気を引き締めようと、磨き上げられた窓―――おそらくメイド達によって―――で自分の格好に問題が無いか改めて確認する。
その窓にうっすらと映るのは一見すると人のようだが明らかに不自然な存在だ。
まず、着ているのは深緑の軍服で式典用の装飾なども付いた見事な物だ。
そして、胸には勲章メダルの代わりに、アインズ・ウール・ゴウンのギルドマークが彫られたメダルが輝いていた。
これだけなら良いが、異様なのはそれを来ている人物だ。
その人物はなんと頭から指先―――軍靴で見えないが爪先まで―――包帯でぐるぐる巻きにされており、普通なら息をするのも難しいはずなのに平然としているのだ。
自分の格好に問題が無い事を確認したマルクスは気を引き締め直してアインズの待つ部屋へと急ぐ。
(にしても、ペストーニャには感謝しないといけませんね。彼女が取次を素早く済ませてくれたからかなり余裕が持てました)
良き同僚に感謝しながらマルクスはアインズの部屋の扉をノックした。
扉から今日のアインズ番のメイドが顔を覗かせる。
「おはようございますリュミエール。アインズ様はいらっしゃいますか?」
「おはようございますマルクスさん。はい、いらっしゃいますよ」
『伝言』の魔法で来るように命じられているのだから居ないはずは無いのだが、マナーというやつだ。
「お会い出来ますか?」
「少々お待ちください」
リュミエールは一度扉の向こうに戻り、しばらくして再び顔を覗かせ、先程より大きく扉を開いた。
「どうぞ、マルクスさん」
マルクスはリュミエールに小声で感謝を述べ、入室する。
「アインズ様、失礼致します」
今回は主人公の登場で終わってしまいました。
文量の多い、少ないもまだ分かっておりません。
もっとこうした方が良い等のご指摘、キャラ要望、感想、批判お待ちしております。