滝坪潤一、武田遼
兵庫県小野市の総合病院「北播磨総合医療センター」で医師2人が新型コロナウイルスに感染していることがわかり、同センターは12日、全34科の外来診療と救急、新たな入院患者の受け入れを休止した。25日までの予定。27万人の人口があり高齢化率が30%を超える北播磨地域の中核病院で、県は支援のための対応策を探っている。
北播磨総合医療センターは、小野市と三木市の設置する一部事務組合が運営している公立病院。一般病床は450床で、入院などが必要な救急患者に対応できる2次救急医療機関だ。休止期間中でも、慢性疾患の患者については、医師が可能と判断した場合は電話診療で処方箋(せん)を発行するほか、放射線治療などの継続的な治療が必要な患者は個別に診療するとしている。
県の医務課や加東健康福祉事務所によると、これまで北播磨総合医療センターで診療を受けてきた患者について、センターはどの病院や診療所なら受け入れが可能か診療科ごとに調整を始めた。センターには災害で機能が失われた際の事業継続計画はあるが、今回は感染症が原因のため対応を別途検討しているという。
県はまた、救急患者の受け入れについて、北播磨地域と隣の東播磨地域(加古川市など)の総合病院などに協力を要請する。こうした状況を受け、西脇市立西脇病院は応援態勢を強化するため、12日から夜間勤務の看護師を増員した。
三木市医師会長で、「ほりい医院」の堀井弘幸院長(68)は「感染者が出たので休止はやむを得ず、冷静に対処していくしかない。ただ、救急や新規の入院患者の受け入れができない影響は大きい。この地域の高度な医療も担っているので、他地域の病院にも協力をお願いしたい」という。
小野市に住む自営業の男性(5…
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