新型コロナ影響で別れ寂しく 在校生、保護者欠席も 県内333小で卒業式

新型コロナ影響で別れ寂しく 在校生、保護者欠席も 県内333小で卒業式

 宮城県内の33市町村の小学校333校で19日、卒業式があり、6年生が思い出の学びやに別れを告げた。新型コロナウイルスの感染防止のため、在校生や保護者の出席を見送るなど式典の規模を縮小しての開催となった。
 亘理町の亘理小(児童684人)では卒業生116人がマスクを着けて式に臨んだ。在校生の出席は見送られ、例年約70人の来賓も2人のみとなった。
 2日から続く休校で十分な練習時間が取れずに迎えた本番。西谷優志君(12)は「卒業証書の受け取りや別れの言葉などみんなうまくできた」と安心した様子で話したが「休校中は自宅でゲームや読書をして過ごした。友だちともっと会いたかった」と残念がった。
 16人を送り出した栗原市の鶯沢小(児童99人)では保護者の出席を各家庭2人までとし、座席も約1メートル空けて配置した。
 児童は卒業証書を1人ずつ受け取り、6年間の思い出を振り返る「旅立ちの言葉」を発表。佐藤江里香さん(12)は「休みが長かったので言葉を間違えないよう自宅で練習した。在校生が参加できず残念だが、両親が見守ってくれてよかった」と笑顔を見せた。
 仙台市青葉区の片平丁小(児童537人)の84人は保護者が不参加の中、教職員約30人に見送られて巣立った。校門の外では参列できなかった保護者が子どもたちの帰りを待った。
 長女が卒業した吉野耕作さん(44)は「思い出になるはずの卒業式に参加できず残念。看板と一緒に写真を撮り、記念に残したい」と話した。

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