メディアが特定の方向に世論誘導を試みる、そのような噂は各所で囁かれてきました。私は議員として、それを公式に事実だと考えているわけではありませんが、少し不思議に感じる件があったので報告させてください。
テーマは、香川県のゲーム条例。本日、朝日新聞など、またジェイキャストニュースから取材がありました。テレビなど大メディアを中心に反対論調で一斉キャンペーンが張られたことは記憶に新しいと思いますが、結果として本条例に関する【パブコメは8割が賛成】であったのです。昨日、NHKでも報道されました。
私個人の見解にはなりますが、報道体制については余りにも一方的だなと感じていた次第です。本市(観音寺市)においても同じ考えの方も多かったようで、加熱した報道の結果、むしろ逆に「私は賛成だよ」という声も強くありました。
私個人の「政治活動」として、日頃から非常に保護者からの相談も多く、元々問題意識を持って居ました。特にPTAや父兄からは、「子供が課金ゲームにはまってしまい、小遣いの範囲では払えない額を使ってしまった」とか、「(親の世代の)今までのゲームとは異なり、のめりこんでしまってキレる様になってしまった。」という悩み相談を受けたばかりでした。
結果として、私の後援会の一部は、「よし、香川県民としてパブコメを送ろう」という流れになった次第です。私は、一人の政治家として、(市の条例ではありませんが)それが国の法律であれ県の条例であれ、有権者と話し合います。例えば共産党さんは安保などでも話し合うようですし、興味のある事象について話し合いの場を持つことは政治家として必要な在り方だと思っています。
議員にとっては常識ですが、パブコメの書き方がわからない等の御意見も頂きました。全員に対応できたわけではありませんが、私なりに懇切丁寧に対応したつもりです。結果として、パブコメは52枚?集まりました。全員が賛成というわけではなくて、反対のパブコメもありました。数については賛成50枚ぐらいで、反対2枚だったと思います。
こうした行動は民主主義の根幹であり、なんら恥じ入る振舞いではないと考えています。参考文例として、ひな形を作ってくれと言われたので、あまり上手ではないかもしれませんが作成しました。「多くの方が、自分の思いを綴ってくれています。」
(※例えば何かの条例に反対する際に、同じく後援会などと共闘して逆に動きをとることもあるでしょうし、もし私が恥じ入るとすれば誰かが政治活動(例えばパブコメを集めている)を妨害した場合だけでしょう。)
これらの結果、私はBlogにおいて、議員の活動報告として“これぐらいのパブコメが集まったよ”と報告させて頂いた次第です。
問題は、ここからです。各種のメディアから取材が入り始めたのです。私は、取材が入ること自体が不思議でなりませんでした。それぞれの議員が、パブコメの書き方を教えたり、何がしかの(議員個人の)政治信条に基づいて活動することに問題があるのでしょうか。例えば、メディアが誘導したい方向と真逆であれば、社として持つ発信力を用いて裁かれるとか、または政治活動が抑止されねばならないのでしょうか。
取材の方法というか、質問については、一つのストーリーが決められており、それを補完するようなコメントが求められたように感じています。
1社目 3月13日 10時27分 朝日新聞高松支社 電話(尾崎季海 記者)
3月14日 新聞に「パブコメ市議が関与」という見出しで新聞を発行
質問の要旨は次の様なものでした。
Q1.「パブリックコメントを集めたのは大山県議の指示によるものなのか?」
A1.「指示はされておらず、私の意思で集めました」
Q2.「どういった経緯で集めるきっかけになったんですか?」
A2.「私個人がゲーム依存の問題を危惧していたため大山委員長をはじめ、社民党の高田議員や共産党や公明党の超党派で県が取り組んでいる社会問題というのを理解していて私の身の回りでもゲームの相談が多かったため少しでも声を届けたいと思った。」(※1)
Q3.「このパブリックコメントを企業ぐるみで集めましたか?」
A3.「企業ぐるみではありません。議員活動の一環として私個人として集めました。」
Q4.「コメントの用紙は県からもらったものですか?」
A4.「県のホームページを参考にして下手な部分もあるかもしれませんが私個人が制作しました」
Q5.「パブリックコメントは賛否を問うものではないですよね?」
A5.「賛否を問うものではありませんが、県民の意思表示が分かりやすい様に、と入れただけです。賛成に丸をつけて下さいと強要したわけでもありません。」
※記事にある「理念に共感した。大山先生が取り組んでいるので協力できたらと思った」の部分は上記の私のコメント(※1)から記者の方がそのように受け取ったのではないかと推測されます。
※「パブリックコメント市議が関与」とあるのは私だと思います。
朝日新聞の尾崎記者には表現の自由があるのを存じております。
しかしながら、私は関与という言葉を聞くと犯罪者扱いされているように受け取れます。
有名な新聞社の記事は多くの方が目にするものです。
私の政治活動の受け止められ方が何処かに飛び火したときに、誤解を招くような表現があるというのはプロとして如何なものかと思いましたので、「読者に対して正確に伝わる適切な表現をして頂きたいです。」
パブリックコメントに関心を持ってもらう事、これも民主主義の根幹であり、なんら恥じ入る振舞いではないと考えています。
記事の内容には憶測を招く恐れがあり、実際、みなさまに誤解が生まれてしまいました。
私も、非常に傷つきました。
※他社とは違い、「〇〇県議会議員からの指示なのか?」と質問されたこと。
※朝日新聞を名乗る男性から「観音寺市議会の合田さんという方が集めていたそうですが、あなたも頼まれましたか?」と質問されたこと。
※朝日新聞を名乗る女性から「観音寺の市議さんがゲーム条例について、パブコメをみんなに求めたみたいですけど、そういうことをしましたか?」と質問されたこと。
私の名前を出す事に何かしらの悪意を感じます。
もう一度、言わせて頂きます。この件に対し、各種のメディアから取材が入ること自体が不思議でなりませんでした。議員が、パブコメの書き方を教えたり、何がしかの(議員個人の)政治信条に基づいて活動することに問題があるのでしょうか?個人の思想信条の自由はどこに行ったのか、それはメディアによる抑圧ではないのか?
2社目 ジェイキャストニュース編集部 3月13日14時25分 電話(野口博之記者・丁寧な取材)
「J-CASTニュースの取材にこう釈明した。」 釈明ではなく説明です。
「賛成のための動員」は事実無根
「賛成のために動員したというのは、事実無根です。写真は、確かにパブコメの用紙で、僕が独自に作りました。素案に賛成、反対、あるいは拒否でもいい。その人の意思で意見を書いてもらいましたので、パブコメでないというのは当たらないと思います。僕は、支援者やその家族などに、書いてくれたら届けますよと言って、県に届けただけです」
↓
https://www.j-cast.com/2020/03/13382214.html?p=all
3社目 読売新聞 3月13日21時30分頃 面談(T山記者・真摯な対応)
パブコメに関して、直接お会いし取材を受けましたが聞かれた内容は、ほぼ他社と同じ
「条例の反対活動?」・「子どもたちを守るため?」どちらの材料に使われるのかと言った内容の話もしました。今回の件は特に取材記事には「しない」とのこと。
4社目 NHK 3月14日 9時13分、12時30分、12時55分 電話(Y内記者・真摯な対応)
テレビカメラを回しての取材を13日にさせて欲しと言われ、3月15日14時頃ならOKですと答えました。一度、このHPの記事を確認したうえで連絡を頂ける様に伝え、55分に社内協議後「私たちは今回の件についてはニュースにはなりません」取りやめになりました。
5社目 KSB 瀬戸内海放送 11時15分頃 電話(M尾記者 丁寧な対応)
要点を絞ったうえで、
「子どもたちをネットゲーム依存から守るための取材は可能」
「条例の反対活動に繋がる、シナリオが用意されているなら取材は拒否」とお願いしています。
※時間のあるタイミングで話をということで調整中
6社目 毎日新聞 3月16日 電話 (K記者・丁寧な会話)
「本件については、すでに他社より取材済みであり、HPを参考にしてください。」とお伝えしています。
※先日、私の所に一般の女性の方から相談がありました。
女性の携帯に、○○○の男性記者から突然の電話。その電話越しに根掘り葉掘りと、パブコメについて問われ、いきなり何事かと恐怖を感じ、女性は怯えていました。(後日、女性本人にではありませんが、私には謝罪の言葉がありました。)
このようなトラブルが今後も続くようなら、「人権救済の申し立て・名誉棄損・管理責任」など、法的な手段を考えざるを得ません。(申出書は作成済み)
いずれの社についても、あまりに恣意的な内容であった場合には、その問われた内容について、このブログで詳細に書き込み、
イニシャルではなく記者名を公開させて頂きます。
そこは記者も議員も平等であるべきです。
私が本件に対して批判的に書いているのは、私と一緒にパブコメを集めた方、数名にある新聞社から取材が入っているからです。
“貴方は、なぜパブコメを集めたのですか?”
これは、いったいどのような意図なのでしょうか?
大手のメディアが一個人の思想信条を問うこと。個人の思想信条の自由はどこに行ったのか、それはメディアによる抑圧ではないのか?と考えます。※それはやってはいけないことだと思いますよ。
質問の要旨は、以下。
私の回答も記しておきます。
Q1.パブリックコメントは誰かに指示させて集めたのか?
A1.指示はされておらず、自分の意思で集めました。
Q2.推進側の県議からの指示で動いたのか?
A2.指示で動いておりません。そのような事実はありません。
自分の意思で支援者や知人に対してパブリックコメントを集めました。
Q3.企業ぐるみで集めたのか?
A3.集めていません。個人で52枚?程、集めました。賛成が50枚ぐらいで、反対2枚だったと思います。
Q4.コメント用紙の雛形は、どこからですか?
A4.下手な部分もあるかも知れませんが、私個人で制作しました。
あとは、条例に対しての考えを短く答えさせて頂きました。
私は、ゲーム条例だから賛成とか反対という立場ではなくて、依存症問題として考えた場合には、そもそも賛否を問うまでもないというスタンスです。
しかも「子供の依存症」です。成人してから許されるパチンコでさえ依存症の問題が出ておりますが、これが未成年となると依存症の害悪も甚大でしょう。実際、世界的にも問題になっております。
これらが大きな部分の話でありますが、私は市議ですので、目の前のお父さん・お母さんたちと相談し、やっぱり長時間の(特に課金を伴う)スマホゲームは実際に被害が大きいと言うのが実感です。
末尾に明確に述べておきますが「推進側の県議の指示で集めた」事実はありませんし、「企業が集めた」ものでもありません。
私が市議個人として必要と考え、後援会のお父さん・お母さんと一緒に集めました。
まさかと思いますが、いいようにトリミングされたり、一部のみを切り取られたりして「条例の反対活動」の材料に使われることは我慢なりません。
そのパブコメは、お父さん・お母さんが「心を込めてかいたものです。」勝手に色づけされることは、政治家として容認できません。
最後になりますが、本件に関しては既に新聞社の取材や自身のHP等で「真実と真心」を精一杯お答えし、伝えさせていただきましたのでこれ以上、答えようがありません、公務にも支障をきたしております。「各メディアの皆様と同じように私個人も情報発信の正確性を高める努力をしてまいりますので、どうか子供たちの未来発展のために有意義な報道をしていただけたらと思います。」
令和二年 三月十三日
追記・三月十七日
観音寺市議会議員 合田隆胤
↑私のブログを見られた方から「反対を賛成に変えさせたのではないか?」という疑念がありました。改めてご本人にお伺いしたところ、手書きのコメントをいただいた次第です。
「結城友奈は勇者である」
Q1.ネットゲーム依存症対策で、観音寺市の「聖地施策」に影響あるのか?
A1.昨年と同等の予算を審議していますので、ご安心ください。
Q2.「組織動員の事実」は?
A2.各社、報道にも述べましたが「事実無根」
「結城友奈は勇者である」の更なる発展の為に、これからも勇者部員の皆さんと一緒に盛り上げて行きたいと考えています!