●方式、企画
主に、広く参加者を募る公募制のものと、私的に参加を募る招待制のものがある。前者には参加に制限を加えるものもある。
また、素材に縛りがないノンジャンルのものや、ジャンルや企画意図などによる制限が課されているものがある。前者は俄合作などが、後者は伯方の塩合作、いろは合作、しりとり合作などが例にあげられる。とくに前者の合作は「合作をすることが目的」という側面が強いように感じられる。
●募集
公募合作に関しては、twitter等のSNSで募集し@wikiで参加表明してもらうというのが一般的である。参加表明をSkypeまたはtwitterのDMにし、参加者が他に誰が参加しているのかわからない状態にするといったやり方も面白いと思う。
twitter等のSNSだけではなかなか参加者が集まらないこともある。その場合は、音MAD、音MAD研究コミュニティなどで生放送を行ない、訴えるのも一つの方法であると思う。直接、合作の意図などを説明することができるので、うまくやれば催眠商法のように乗ってきてくれる人があらわれるかもしれない。
●目的
目的は必ずしも決める必要性はないが、企画ないしまとめの人のモチベーションの維持のためにも決めたほうがよいと思う(公にする必要性はない)。
例えば、
・合作を通じて出会いを求める
・記念日のお祝いとして
・単品だと再生が伸びないので、合作にすることにより再生数の上昇を狙う
といったものがあるだろう。
●方向性
企画によって大まかな方向性は決まるが、こういうのもありなんだな(例えばハワイさんのような動画)といった抽象的なものは伝えにくい。こういう時、例としてある動画を示したり主催者が一パート作って見せて雰囲気を伝えるのもありだと思う。しかし、そういったものを提示することによってかえって画一的になる可能性もある。画一的になるのは当然良くない。合作を飽きずに見てもらえるためには多様性も必要だからである。参加者をいくつかのグループにわけグループごとに違う方向性を提示するというのも手法として面白いかもしれない。
●遅刻、未提出、骨折等の事故
これらは当然生じうるという前提で予定を立てるべきで、特に投稿日が決まっている場合においては提出期限を早めに設定しておき備える必要性がある。投稿日が特に決まっていない場合はダラダラやっても構わないと思うが、素材の鮮度が重要な場合は未提出者に進捗状況を聞くなりした方がいいだろう。
●埋まらぬパート
必ずしも、全パートの担当者が決まり滞りなく提出されるわけではない。その場合、主催者側は最後に残ったパートをどのようにラストスパートをかけて片づけるのかを考える必要がある。ここで主催者が一人だと、モチベーション次第では投稿がどんどん遅れていくことにもなる。主催者側はできれば協力者が複数人欲しいところだ。複数人いれば提出されないパートを切り捨てて主催者側で作るという英断も下しやすい。やはり困ったときに助けになるのは友である。
●品質管理
クオリティを上げるためには、主催やまとめの人が意見を出したり参加者に色々意見を聞いたりし、その意見を元に作り直すといったことや、まとめの人に弄る権限を与えるといったものが考えられる(これは当然まとめの人が上手いという前提があるが)。前者は当然連絡手段が確立している必要性がある。
●まとめの権限
参加者は基本担当パートだけに注力していればいいが、まとめの人は全体を取りまとめる必要がある。ただ、ほとんどの合作においてまとめはただまとめるだけに終始している。例えば全体を考えて、この部分は曲調が静かなので動画の方もそれに合わせて色彩を暗めにしよう、ここは前後のパートに比べ音が出すぎてるので少し抑えよう、といった編集に関する権限をまとめの人に与えても面白いんじゃないかなと思う。特に公募合作においては参加者の実力がピンからキリであるので修正しがいがありそうである(ただ直すことによって逆に面白さが損なわれる可能性も多大にあるのでここは匙加減だろう)。こういった編集権限に関しては、予め明記しておいたほうが無駄な争いは避けられる。
●まとめの仕事の軽減
音声面に関しては、例えばメドレーを元に合作する場合、各人のメドレーの音量設定がバラバラとなりまとめる際に音量バランスの調整が手間となるので予め「メドレーは-6dbにする」といった感じで明記しておいたほうがいい。
動画に関しても同様で、例えばアスペクト比4:3の枠有りの合作で16:9で上下黒帯の動画を提出されても困るので、サイズはどうするか、fpsはどうするか、黒帯を許可するかどうか等予め明記した方がいい。
●最後に
音MADの公募合作は現在において特段珍しいものではないが、実際にやってみて困ったことやこうすればよかった等の反省があまり共有されてないように思われるので皆さんの意見を色々聞きたい。