2015年11月6日、7日、8日に開催された「D23 Expo Japan 2015」。
【写真多数】D23 Expo Japan 2015 東京ディズニーリゾート特別展示 フォトギャラリー
2015年11月7日(土)に、舞浜アンフィシアターでは「東京ディズニーリゾートスペシャルプログラム」が行なわれました。
泣きながら会場を出てくるファンもいたというこの公演は、SNSでも大盛況!
そんな「東京ディズニーリゾートスペシャルプログラム」で行なわれたディズニーの仲間たちによるショーの様子をレポートします。
TDSを巡る“スペシャルプレミアムツアー”
東京ディズニーシーのメインエントランスで流れる「東京ディズニーシー アクアスフィア・テーマミュージック」をBGMに、東京ディズニーリゾート・アンバサダー今枝李衣奈さんが、スペシャルショーへの舵を切りました。
「来年15周年になる東京ディズニーシーへの旅“スペシャルプレミアムツアー”が始まります。」
その言葉を聞いて、ショーへの期待を高める反面、心に虚無感が生まれました。
“プレミアムツアー”とは、東京ディズニーリゾートで販売されているガイド付きのツアーの名称。
そして、2015年3月31日を持って現行のガイドツアーは終了すると発表されていたからです。
“失われゆく東京ディズニーシー”と共に、私たちは何を目にすることになるのでしょうか。
ゲストの思い出がつまったクリスタル
メインエントランスを出発し、まっすぐ進むと目の前に現れるのは「プロメテウス火山」です。
独自の時間軸を持つ東京ディズニーシーの各テーマポートですが、どの港からでも見られるこの火山は時空を超越した存在。
そして、この火山の地下では、様々な色の“クリスタル”が輝いています。
会場いっぱいに「東京ディズニーシー・テーマソング」響き渡ると、「不思議なクリスタルの光りを辿る時空を越えた旅」がスタートしました。
「本当に大切な物は何か」を思い出す日
1つ目の港「メディテレーニアン・ハーバー」で出会ったのは、これまでのハーバーショーの思い出。
そして、2001年よりこの場所で公演された「ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル」です。
ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバルは、「ポルト・パラディーゾ」に伝わる伝説を再現するお祭りで、「本当に大切な物は何か」を思い出す日におこなわれます。
ゲストの前にあらわれたのは、懐かしい語り口。
14年前より少しシワが深くなったストーリーテラーが、物語を紡ぎ始めると、それに応えるかのように、会場のゲストは当時の手拍子を叩きます。
「ポートディスカバリー」は「ケープコッド」が描いた未来
ポルト・パラディーゾから、ポンテ・ベッキオをくぐると現れるのは「ケープコッド」。
今はダッフィーでいっぱいのケープコッドですが、本来は100年前のアメリカにあるのどかな漁村です。
タラ漁で栄えたこの村の悩みは、たびたび訪れる嵐。
その様子はレストラン「ケープコッド・クックオフ」の展示物からも読み取ることができます。
そして、嵐に悩まされた人々の願いは「嵐を消すこと」。
その願いから生まれた未来の街が「ポートディスカバリー」です。
ファンの間でまことしやかに語られてきたこのお話が、東京ディズニーリゾートの語り部によって伝承されたのは今回が初めてではないでしょうか。
輝く未来に向かって発進!!
ポートディスカバリーで出会ったのは、既に終了が発表されているアトラクション「ストームライダー」の研究員と博士姿のグーフィーです。
なんということでしょう!
ファンに愛されるアトラクション「ストームライダー」が、ショーとして公演されています!
「ストームライダー」の曲に合わせて、踊る研究員たち!!
このテーマポートでは、予てより嵐を消す研究をしていましたが、研究は大成功。
さらなる未来を目指して、新しい実験に着手することになったが、ストームライダーのことを忘れることはないでしょう! と力強く研究員は語ります。
グーフィーが手にした“活力”のクリスタル
東京ディズニーシー開園から13年間公演されていた「ミスティックリズム」の音楽に合わせて、ロストリバーデルタを探索するのは、嵐によってこの土地にたどり着いたグーフィーと探検家たち。
直前まで博士だったグーフィーの早着替えに、会場からは「はやっ!! 」との同時多発ツッコミが飛び交いました。
ジャングルに住むサルたちから手渡されたのは、エネルギー・活力を象徴する“緑色のクリスタル”です。
クリスタルを手に入れたグーフィーは、ロストリバーデルタのテーマ曲「ロストリバー」に合わせて原住民とともに踊ります。
王宮に伝わる伝説のアレ!
ジャジャジャ、ジャーンジャーン!! のお馴染みの曲とともにあらわれたのは、アラビアンコーストの王宮につかえる親善大使「カッガリービ」と「キビータ」の2人。
当時のように会場をグルグルまわりながら「アッサラーム」と挨拶してまわるのですが、舞浜アンフィシアターは全自動の周る床。
それでも自分でグルグル周るキビータと、それを追いかけるカッガリービは相変わらずのようです。
カッガリービの「ミュージックスタート!! 」ではじまったのは時空を越えた「ボンファイヤーダンス」。
アラジンとジャスミン、そして早着替えをしたカッガリービとキビータと一緒に、ウィーアーダンシング!!
会場は夏の熱狂に包まれました。
懐かしのマーメイドソング
マーメイドラグーンのテーマ曲「マーメイドソング」とともにメインスクリーンにあらわれたアリエルに見とれていると、あらわれたのは2015年「ファッショナブルイースター」に出演したアクアポップの仲間たちと、仲間と揃いの衣装をきたチップ・デール・クラリスです。
客席に降りたアクアポップの仲間たちと一緒に、2003年「アリエルのシーサイドトレジャー」の楽曲に合わせ参加ダンスを踊ります。
ヒューゴーが手渡した、友情の“青いクリスタル”
アクアポップが踊り終わった直後に、ド派手な音楽に合わせてあらわれたのは、ミステリアス・アイランドに14年間修行してきたミステリアスなアーティスト「ヒューゴー・ヴェルジュール」。
ひとりでストイックに生きていたヒューゴーは、2015年「ファッショナブルイースター」で、わかちあうことの大切さに気づき、この日も「アクアポップか懐かしいな」「オーシャン元気かな」とつぶやいていました。
ヒューゴーが得意とするファッションはスチームパンク。
スチームパンクな衣装に身を包んだドナルドとデイジーが「ファッショナブルイースター」の楽曲に合わせて踊ります。
ドナルドとの再開を喜ぶヒューゴーが手渡したのは“青いクリスタル”。
「これはなに? 」と問うドナルドに「俺たちを繋ぐものさ。今にわかるよ。」と答え去っていくヒューゴー。
こうして、ドナルドは友情の象徴“青いクリスタル”を手に入れたのでした。
「不思議だなぁ! デイジーほらほらみてー? 」とドナルドが振り向いた時には、既にデイジーの姿はなく、会場が和やかな笑いで包まれました。
思い出が詰まったアメリカンウォーターフロント
続いて登場したのは、2014年「ニューヨーク・ハロウィーン・フォリーズ」の衣装をまとったミッキーマウスとミニーマウス。
ステージでは「イースター・イン・ニューヨーク」「ファッショナブルイースター」「ニューヨーク・ハロウィーン・フォリーズ」など、さまざまなショーのコスチュームをまとったダンサーが踊ります。
私たちはこれまでたくさんのショーがおこなわれてきた「アメリカンウォーターフロント」にやってきました。
スクリーンには、数々のショー、いえ、忘れられない大切な思い出が流れています。
「ねぇ、ミッキー。進水式でのこと覚えてる? 」「トニオとマリア元気かな? 」
ミッキーマウスとミニーマウスのその言葉だけで、目頭までこみ上げてくるアツい何か!
ミニーマウスの「たくさんの思い出があるわ。」
ミッキーマウスの「ひとつひとつ、とても大切な宝物だね。」
セリフを書き取った私の手帳には大きく「せやな! 」というメモが残されていました。
大好きなアメリカンウォーターフロントのステージショー! 1公演1公演が大切な思い出です。
できればこれからも、その思い出を増やしていきたいけれど、このシーンに込められた意味も痛いほどわかります。
ゴーストが持っていた、愛の“赤いクリスタル”
アメリカンウォーターフロントでおこなわれた仮面舞踏会の思い出を振り返るミッキーマウスですが、ミニーはそれを覚えていません。
そしてあらわれたのは、ホテルハイタワー(タワー・オブ・テラー)の管理をするニューヨーク市保存協会の「マーク・オーメン」と「カミーラ・カーメン」。
2009年「ミステリアス・マスカレード」に登場した2人は、今も仲良く暮らしているようです。
そして、2人は不思議な仮面舞踏会へゲストを誘います。
「あなたがいつの時代のどこの国から来た方であろうと、今いるこの場所では今日は10月31日、すなわちハロウィーン。」
「そして、あなたの時計が何時を指していようと、今は夕闇迫る黄昏時。」
スクリーンには、公演当時のステージが映しだされ、たくさんの10月31日の思い出が蘇ります。
「凱旋行進曲」と共にせり上がってくるのは、呪いにかけられたドナルドダック・デイジーダック・グーフィー・チップ・デール・ミニーマウス。
そしてミッキーマウスの「今夜だけ!」にあわせて流れるダンスナンバー。
客席には、スケルトンたちが現れて、オンリートゥナイト! 一緒に踊ります。
曲の最後に「素敵な思い出をありがとう」と愛の象徴“赤いクリスタル”を、カミーラがミニーに手渡しました。
陸上で蘇ったブラヴィッシーモ!
東京ディズニーシーで描かれた愛の物語といえば、2004年から夜のメディテレーニアン・ハーバーで公演された「ブラヴィッシーモ!」です。
ハーバーでは、鉄骨と炎で火の精「プロメテオ」を、噴水で水の精「ベリッシー」を表現していましたが、本公演では火の精と水の精に扮したダンサーが登場。
「ビックバンドビート」に出演していたシンガーが歌う「Swept Away」にあわせて、ペアダンスを披露しました。
願いを叶えるまで 歩み続けよう
暗転し、メインスクリーンに映しだされたのは、東京ディズニーシーオープンからの映像。
そしてたくさんのダンサーがステージに並び、流れたのは「ディズニーシー・ニューイヤーズ・イブ・セレブレーション」の使用された楽曲「we go on」。
東京ディズニーシーでは、新たな年を迎える際に歌われる曲です。
クリスタルが繋ぐリズム
ミッキーマウス、そしてクリスタルを持ったグーフィー・ドナルド・ミニーマウスが、2011年に終了した「ミートアンドスマイル」のコスチュームで登場すると、3つのクリスタルが輝き始めます。
光がここにつれてきた! とグーフィーとドナルドが語ると、会場に鼓動が響き始めます。
… ドドン ドドン ドドン ドドン …
転調とともに、会場に響き渡るゲストの手拍子。
それに続く形で、ステージ上の出演者も手拍子をはじめます。
重なるリズム。
プルートやデイジーたちもステージに現れて、2014年に終了したハーバーショー「レジェンド・オブ・ミシカ」が、会場をひとつに包みます。
みんな旅を続けよう!
グーフィーの緑のクリスタル。
ドナルドの青いクリスタル。
ミニーマウスの赤いクリスタル。
リズムとともに、3色のクリスタルの輝きがひとつになると、ミニーマウスとミッキーマウスがクリスタルの持つ不思議なチカラについて話はじめます。
「これから先の僕たちの旅に必要な何か」
「本当に大切なものを教えてくれた、古びたコンパスみたいな」
「さあ みんな旅を続けよう! 」
流れ始めたのは「ポルト・パラディーゾ・ウォーターカーニバル'エテールノ'」。
新たな夢を探しに旅立つ特別なお話です。
エテールノの歌詞に合わせて、ステージには続々とディズニーの仲間たちが登場します。
白雪姫、プリンス、ピノキオ、ジミニー、ゼペット、ホセ、パンチート、ギデオン、フェロー、マリー、ベルリオーズ、トゥルーズ、ダッフィー、シェリーメイ、マックス、クラリス、スクルージ、スティッチ、エンジェル、ビアンカ、バーナード、アラジン、ジャスミン、アブー、ジーニー、シンデレラ、プリンス・チャーミング、フェアリーゴッドマザー、アリエル、エリック、ベル、野獣(人)、オーロラ、フィリップ、ラプンツェル、フリン…
近年稀に見る、たくさんの仲間たちがやってきました。
きらめく海へ!
ミッキーマウス・ミニーマウス・ドナルド・デイジー・チップ・デール・グーフィー・プルートが、せりで下がっていくと東京ディズニーシー15周年テーマソングが流れ始め、タイトルが「When your heart makes a wish」であることが発表されました。
そして、再びせり上がってきたミッキーマウスたちが身に着けていたのは、東京ディズニーシー15周年のコスチューム。
今回初披露されたコスチュームは、水面をイメージしたカラーというだけあって、とても爽やか。
ゲストの興奮がMAXに達する頃、客席に降りてくるたくさんのキャラクターたち。
壇上には、オリエンタルランド株式会社 代表取締役社長 兼 COO 上西京一郎氏と今枝さんも登場し、15周年のコスチュームのキャラクターとともにグランドフィナーレを迎えました。
OLC上西氏「私たちは夢を描いている途中」
この会場に集ったゲストは、0歳の赤ちゃんから白髪のおばあさんまで多種多様。
年齢、過ごした時間は違っても、東京ディズニーリゾートでの日々は私たちにとって「青春」だったではないでしょうか。
ショーが始まる前、オリエンタルランド株式会社 代表取締役社長 兼 COO 上西京一郎氏は、これからの東京ディズニーシーについてスピーチをおこないました。
「過去をふりかえるよりも、今後に続く未来に向かっていく気持ちに注目して(15周年の)コンセプトを開発した。」
そして、今回のショーでは、その言葉どおりのものを私たちは見ることになりました。
また上西氏は
「テーマパークは形がなく、ストックが聞かない商品。優しさや嬉しさを感じた瞬間そのものが商品であり、その瞬間は感動・喜びとして心のなかにとどまるもの。」
「パークはまだたくさんの可能性を秘めており、私たちは夢を描いている途中。皆さんとともに、引き続き夢を描いていきたい。」
と会場に詰めかけたディズニーファンに語りかけました。
今回の“スペシャルプレミアムツアー”で、15年間の思い出がつまったパークを、当時の出演者とともに巡ることができた喜び。
そして、受け取った“未来へ歩き続ける”というパークからの強いメッセージ。
変わりゆく東京ディズニーリゾートに、ファンはどのように答えていくのでしょうか。
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