相鉄の都心直通と
渋谷駅大変革にも注目

 続いては新線開業だ。相模鉄道は社運をかけて進める「都心直通」計画の第1弾として、11月30日からJR横須賀線・埼京線との相互直通運転を開始する。これにより、従来は横浜駅で乗り換えが必要だった二俣川駅から新宿駅までは約15分短縮され、乗り換えなしの最短44分で結ばれる。

 平日の上り直通列車は海老名駅5時43分発から同22時11分発まで計46本、下りは新宿駅6時58分発から同23時14分発まで計46本が運行される。朝ラッシュ時間帯は1時間あたり4本、それ以外の時間帯は1時間あたり2~3本の運行だ。

 相鉄は都心直通開始にあたり、保有する電車の塗装を「YOKOHAMA NAVYBLUE(ヨコハマネイビーブルー)」という濃紺色に変更し、ブランドイメージの刷新を図っている。これまで大手私鉄の中ではマイナーな立ち位置だった相鉄が、JR線内でどれほどの存在感を発揮できるかも注目したい。(「相鉄・JR直通線工事でもフル活用!輸送力向上の『打ち出の小槌』」参照)

 年末年始に予定されている大工事が、地下鉄銀座線渋谷駅の線路切り替えだ。この工事のため銀座線は12月28日から1月2日まで、6日間にわたって渋谷~表参道駅間、青山一丁目~溜池山王駅間で終日運休になるので、初詣や初売りなどで出かける予定がある人は要注意だ。

 工事終了後の1月3日から、銀座線渋谷駅は明治通り上に建設中の新ホームに移設される。戦前に東急百貨店内と一体的に建設された現ホームは狭く、階段が多いが、新ホームはバリアフリーを考慮した構造になり、ホーム幅も広がる。

 現在は南側に遠く離れたJR埼京線ホームも、来年3月をめどに山手線ホームの隣に移設される予定で、あと半年のうちに渋谷駅の乗り換え利便性は格段に改善されるはずだ。

 ちなみに渋谷駅は11月1日から東急と東京メトロの出入り口番号を変更する。現在は1から16まで連続した数字とアルファベットの枝番で付けられているが、再開発で地下道が拡張することもあり、エリアごとにA~Dに区分して数字と組み合わせる方法に改める。激変期を迎える渋谷駅では、年末から年明けにかけて迷う人が増えるかもしれない。(「都会の迷宮・渋谷駅を『わかりやすい駅』に!再開発工事は大詰め迎える」参照)