最終更新日 2018/11/04 約25000字
凡人で~~す。
東大文二合格者の英語勉強法と参考書紹介ということで、
ハイ、文字通り
東大の文科二類に合格した筆者が行った
英語の勉強法とおススメの参考書
について書いていこうと思いまーす。
東大英語の対策についてガッツリ書いてます!
現役時は英語が本当に苦手で嫌いだったんですが、
浪人時にしっかり勉強したことで
かなり成績を伸ばすことができ自信がつきました。
英語の点がなかなか取れずに悩んでいる人
に読んで頂きたいです。
長くなりすぎてしまったので
何日かに分けて読むなど
工夫してもらえるとありがたいです。
目次
私の英語の成績
現役時に受けた河合塾の東大模試の英語の成績は
第一回42/120
偏差値45.3
第二回52/120
偏差値50.1
で
東大本番が57/120でした。
得意科目ではなかったですね…。
現役時は
ほぼリスニングと英作文のみで稼いで、
他でちびちび取って
60/120を目指すスタイルでした。
なぜこのスタイルになってしまったかというと、
英語力が総合的に無いのは勿論なんですが、
特に、読むスピードがものすごく遅かったからです。
浪人時には
英語が現役時に落ちてしまった最大の理由
だと思ったのでかなり力を入れて取り組みました。
浪人時に受けた河合塾の東大模試の英語の成績は
第一回72/120
偏差値59.8
第二回63/120
偏差値54.3
駿台東大実戦は
第一回 80/120
偏差値65.5
第二回 たしか85/120
偏差値たしか60後半
東大本番が73/120でした。
駿台で結構いい点数が出てましたね。
その理由は、
駿台では文法、語法が5点なので
もともと文法、語法が苦手な私は
いつも文法、語法の大問を後回しにしていたからです。
実力的には本番の73/120が正しいと思います。
(実は80点を狙ってたとか言えない笑)
本当はもっと「一年で30点UP!!」
とか書きたかったんですが、
正直に書くと実際この点数になってしまうのでしょうがないですね…。
…なぜ第二回駿台東大実戦模試の成績が曖昧なのかというと
浪人時の直前期にC判定を取った
という事実が大きなストレスになっていたので、
成績表をビリビリに破いて
ゴミ箱にポイしてしまったからです。(笑)
駿台のマイページでまだ成績が残っているか探しましたが、消えてしまっていました。申し訳ないです。
まあ一年で微妙に着実に成績を上げたと自負しております。
現役時と比べると、読解スピードはかなり改善しました。
現役時は英作文とリスニングでいかに落とさないかの勝負しかできませんでしたが、
浪人時にはしっかりと各大問毎に戦略を立てて目標点を設定し、
現役時には時間が無くはなから捨てていた問題にも、
読解スピードの向上から対応できるようになり
確実に1段階上のステージで試験に取り組めるようになりました。
また現役時から苦手ではなかったものの、
浪人時に、よりリスニングも安定して取れるようになり、
過去問演習や予備校の東大模試の過去問では
安定して75~85は取れていたと思います。
ここら辺の英語力をどうやって向上させたかも書きたいと思います。
東大英語の形式
〇東大英語の形式
英語は文系、理系とも問題は同じで、
時間は120分、点数は120点満点です。
文系理系ともに、2日目の午後に試験が行なわれるため、
最後に受ける試験科目になります。
(1日目の午前は国語、午後が数学、
2日目の午前は、文系なら社会2科目、
理系なら理科2科目、午後は英語となっています。)
東大の英語の特徴は
問題形式が多用なことと、
その割に時間が少ないことです。
例年、大問は5つになっており、
大問1,2,4がそれぞれA,Bに分けられています。
大問3はA,B,Cの3つに分かれています。
1A…要約 1B…段落整序、空欄補充
2(A,B)…英作文
3(A,B,C)…リスニング
4A…文法、語法、単語 4B…和訳
5…読解
という形で設問が分かれています。
リスニングは試験開始45分後から始まり、約30分間流れます。
そのためリスニングは試験時間のど真ん中にあり、
リスニングが始まるまで、リスニングが終わってから、
の各45分間を基準に設問をどのように解くかを考える必要があります。
1B,3,4A,5の半分、はマークシート方式になっており、
その他はすべて記述式です。
(設問ごとの詳しい説明は「各設問毎の対策と勉強法」で書きます。)
各設問毎の配点に関しては東大側が公表していないので実際は分かりませんが、
各予備校が再現答案などから予想点を出しています。
年によって配点にはバラつきがあるとは思いますが、
個人的に英語の配点は以下のようになっているのではないかと予想しています。
1A…要約 1B…段落整序、空欄補充 12点、12点
2(A,B)…英作文 12点 12点
3(A,B,C)…リスニング 30点
4A…文法、語法、単語 4B…和訳 10点 12点
5…読解 20点
(駿台、河合塾、どちらの配点も正しいと思えませんでした。
駿台は4Aの配点が5点、英作文の配点が30点であるところ、
河合塾は和訳が18点
であるところが個人的に間違っているのでは、と思っています。
文法が5点は、必要な時間に対して少なすぎる…。
同じように必要な時間で考えたら、英作文が30点、和訳が18点は高すぎます。
リスニングは5問×3の15問で毎回固定なので
30点なのは間違いがないでしょう。
単純に120÷5=24で、大問1問につき大体24点前後になるはずだ、
と考えているので、この配点が一番バランス良いと思います。
以上、あくまで受験を生業にしてるわけでもない素人の個人的な意見です笑
ただ、配点にそこまでこだわってもしょうがない気もするので、
自分で納得できる配点で戦略を考えていけば良いと思います。
〇東大に受かるために英語で大体何点くらい必要なのか?
英語はかなり差がつきやすい科目です。
人によっては90/120くらい安定して取れる人もいるし、
はたまた60/120取るのもかなりキツいって人もいると思います。
数学が超出来る理系の受験生は
英語があんまり取れなくても合格出来る可能性は十分ありますが、
かなり突出して出来る科目がない受験生は、
いかに英語で安定して点を取れるかが
合否に大きく響いてくるでしょう。
英語で50点を下回ると合格するのはかなり厳しい
のではないでしょうか。
実際大学に居て聞いたなかで英語の点数が一番低かったのは
47,8点くらいだったと思います。
ただ、東大英語で必要な点数を考えるときに注意しなければいけないのは
近年東大英語は難しくなっているということです。
※参考までに。
東大では入試の英語の点数で、
東大で行われる英語読解の授業のクラス分けが行われます。
具体的に言うと、英語一列という授業がG1,G2,G3の三段階に分けられます。
G1が合格者の上位1割,G2がG1を除いた合格者の上位3割,
G3がG1,G2を除いた合格者の下位6割となっています。
今年(2018年)は大学で聞いた感じだと、
G2が72点以上、
G1が87点以上とかそんな感じだったと思います。
(G2は私が73点でギリギリだった記憶があるので信憑性は高いと思います。
G1に関しては記憶が曖昧ですが、
確か80後半で、90はいってなかったかと思います。)
これを見たら分かるように、
G1は帰国子女の人も多いですし、
東大英語で90点以上取るのは
不可能ではないですが至難の業だと思います。
今年(2018年)のような難易度が続くかは分かりませんが、
仮に来年度以降も今年と同程度の難易度だとすると
とりあえずは英語が苦手な人は60点、
得意でも苦手でもない人は70点、
得意な人は80点
を最低のノルマにすると良いと思います。
別の記事でも書いたのですが、
東大を受験するうえではバランスが重要だと考えているので、
英語が苦手な人は最低でも60点は取れるようにしておいて、
他の科目でカバーするようにすることをおススメします。
東大英語のおおまかな戦略
東大の英語で一番厄介なのは、
多くの受験生にとっては時間が足りないことだと思います。
個人の読解速度と問題形式への慣れにもよりますが、
120分で全部の問題をちゃんと終わらせるだけでもかなり厳しいです。
※昔の東大の問題なら時間は厳しくないです。
25か年なんかで昔と今の問題を比べたら一目瞭然ですが、
近年の傾向として東大英語は長文化してきています。
東大が受験生の読解速度を重視していることは明らか
だと個人的には思っています。
お恥ずかしい話ですが、
私は浪人中に読解速度の向上にかなり努めた割には、
結局、東大の英語で時間が余るような状態には一度もなりませんでした。
ちなみに浪人中にどのくらいの読解速度だったかを計るため、
2018/8/25日現在のWPM
(英語の文を読む際に、1分間で何語読めるか、という読解速度の尺度)
を日本速脳速読協会様が公開している英語総合読解力測定メジャーさんで、
大学受験レベルの文で測定したところ、
150wpmで3問正解でした。
大学入ってから英語にあまり時間をかけれていないので
恐らく浪人中は155wpm~160wpmくらいあったと思います。
この読解速度で、東大英語はいつもギリギリ終わるか終わらないかでしたね。
終わるか終わらないかで話を進めていますが、
じっくり解いて終わらせられたことは一度もないです。
解答で迷ってる暇はなく、
3分くらい解答に迷って手が止まってしまうと全部は終わらなくなってしまう、
という感じでした。
終わった時でも毎回、苦手な4Aの文法語法を後回しにして、
5問中3問くらいは勘でマークだけしていましたね。
もっと時間が無い時は4Aの文法語法は捨てて、
全てマークだけして1問あってればいいや、
ってスタイルで乗り切ってました。
本当に時間が足りないです。
浪人中の1年間さんざん東大形式の設問の練習をして、
読解速度の向上にも努めて、と色々やりましたが
凡人の私にはそれでもやっぱり時間がキツかったです。
また、問題形式の多さも厄介です。
例えば、1Aの要約は東大特有の形式で、
英語が読めても日本語で回答をまとめる能力がないと点が取れません。
英作文や段落整序も英語力に自身が無い人
(センター英語で毎回、20分以上時間が余って満点か一問ミスくらい取れる人以外)
はある程度の練習が必要だと思います。
ただ、個人的には
「各大問毎に個別に対策を立ててその形式に似た問題を沢山やること」
も重要ですが、
それよりも東大英語で重要なのは
「各大問を何分で解いて、何点とればいいのか
という時間配分と目標得点の感覚」
だと思っています。
まずは自分が英語で取らなければいけない点数を決めましょう。
そして次に、その点数を取るために120分という限られた時間の中で
どの大問にどのくらいの時間をかけて
何点とるつもりなのかを明確に決めること
が必要です。
この際、各大問を解く順番も必ず決めておきましょう。
例えば
目標点84点
1A…要約 8/12点
1B…段落整序、空欄補充 8/12点
2(A,B)…英作文 10/12点 10/12点
3(A,B,C)…リスニング 26/30点
4A…文法、語法、単語 4/10点
4B…和訳 8/12点
5…読解 10/20点
解く順番
5(20分)
→ 2A(10分)
→2B(10分)
→ 3(5+30分)
→ 4B(12分)
→1B(12分)
→1A(11分)
→4A(10分)
みたいな感じです。
(これ実は私の決めていた順番です笑)
やはり時間的な制限が東大英語における一番の課題なので、
個別の大問を自分で決めた時間配分で解ききれるかどうかが
目標とする点数をとれるかにかなり影響します。
ただ、大問を解く順番や大問ごとに使う時間は
個人の大問別の得意不得意で結構変わってきます。
なので、他人の解く順番を参考にするのは構いませんが、
必ず一度試してみるなりして、納得して自分で決めたものを使うべきです。
60点が目標の人と、80点が目標の人とでは
当然、どの大問に力を入れるかも変わってきますし、
それによって解く順番や時間配分も変わるでしょう。
また、これは結構重要なのですが、
時間配分をつくる際に
想定した時間をオーバーしてしまった場合を予め考えておいて、
どの大問を捨ててどの大問を優先するかを決めておくと、
仮に模試や本番でミスをしてしまっても、
冷静に試験を受けることができ、
パニックによる無駄な失点を防げます。
時間配分を考える際には
「理想」のプランだけではなく、
どこかでミスをした時に立て直すための
「緊急事態」のプランの両方を用意すること
を勧めます。
浪人中の予備校のクラスメイトの中では、
意外と失敗した時のプランを立てていない人が多かったです。
東大英語では新しい形式の問題が出ることもあり得るので
(2018年度は2Bで新形式の設問が加わりました。)
「新形式で時間を取られてしまって時間配分通りに行かなかった」
なんてことも十分あり得ますから
事前に失敗を想定をしていたかいないかは
1点を争う東大入試ではかなり重要
かと思います。
時間配分を決めたら
過去問や模試は自分で決めた時間配分通りにやっていきましょう。
試してみてあまり良くないと直感的に思ったら
別の時間配分を試してみるのも全然アリです。
個人的には早いうちに時間配分を決めてしまって、
その配分に自分を慣れさせていくのでもいいと思います。
例えば、
「1Aの要約を勉強をしていたら、
これまで15分かかっていて点も6点くらいしか取れなかったのに、
何かコツをつかんだのか今では8分で満点狙えるようになった!」
みたいに大幅に英語力が上がったり、
ある大問にかかる時間が短くなったりした場合なら、
時間配分の変更も妥当でしょうが、
ただ
「点が取れないから」
という理由だけでコロコロ変えるのはおススメしません。
なぜなら時間配分を変えまくるような形で普段から勉強していると、
本番で普段と違う配分で試験を始めてしまって調子が崩れ、
実力を出しきれない可能性があるからです。
普段から慣れ親しんだプラン通りに
しっかりと問題を解ききる(点を取りきる)こと
が英語の安定した得点につながる
と私は考えています。
そして英語で安定して目標得点を取れるようになれば、
差がつきやすい英語で失敗することが少なくなり、
合格の可能性がグッと近づくと思います。
1点を争う東大入試では差がつきやすい英語で、
安定して点を取れることは大きなアドバンテージになります。
逆に言うと、英語が得意科目で毎回90点くらいとれるとかなり有利です。
英語の得点を安定させることに関して言うと、
東大英語では安定した得点をとるためのカギとなる大問があります。
それはリスニングと英作文です。
まずリスニングについて。
リスニングは得意不得意が大きく分かれるところで、
苦手な方もかなり多いのではないでしょうか?
詳しい対策と勉強法は「各設問毎の対策と勉強法」で説明しますが、
リスニングは時間をかければ確実に点を伸ばせるところです。
東大英語においてリスニングは必ず30点分確保されているので、
ここで24点くらいを確実にとれるようになると、
60点目標なら目標の40%、80点目標でも目標の30%もの得点が確実になります。
与えられている配点が大きい割に、
要約などと比べると
点が取りやすいのでコスパが物凄くいいです。
また、
リスニングは問題の形式が大幅に変わることは予想しづらく
実力が出やすいです。
次に英作文について。
英作文もリスニングと同様に配点が高く
(大学が公式で公表している訳ないですが少なくとも20点分はあるでしょう。)
コスパが良いです。
採点の厳しさとか採点の方法に関しても様々な説がありますが、
東大の英作文は指定される分量が少ないので、
そもそも大したことが書けないですから、
個人的には、
満点を取るのは難しくても、
ミスに気を付ければ簡単な英語でも7~8割は取れるハズです。
英作文を仮に20点だとすると8割出来れば16点も取れます。
リスニングの24点と合わせればリスニングと英作文だけで40点です。
目標点が60点でも70点でも80点でも、
この二つを中心にして得点の取り方、時間配分を考えていくことになると思います。
極端な話ですが、
英語が苦手でも
リスニングと英作文で45点くらい取れるように
リスニングと英作文を練習しまくって、
あとは自分の得意な形式の大問に力を入れつつ
点をかき集めるようにすれば60点はいけると思います。
70点、80点を取る際にも
基本はリスニングと英作文で稼ぐ戦法が良いと思います。
各設問毎の対策と勉強法
〇1A 要約
要約は大体1ページ分くらいの文章を読んで、
その文章の要点をまとめて日本語で記述する問題。
解答の文字数は80字~120字くらいだったと記憶しています。
文章は抽象的で難しいものが多いイメージ。
要約の難しいところは
英文が読めても、そ
の文章で重要なポイントをしっかりと日本語でまとめ上げて
制限字数内に書ききる日本語力が無いと点が取れない
ところです。
英語力は勿論必要ですが、
短い時間の中で文章の要点はどこで、どうまとめるかということを考えるだけの
国語力も必要になってきます。
日本語の文でこの作業をするだけでも難しいのに、
それを英語でやらせる東大は本当に鬼です(笑)。
過去問でも各予備校や赤本の答えがそれぞれ違っていて
明確な答えが出せないほど難しい問題です。
過去問の自己採点をする時は
模範解答と大きくずれていなければOK
くらいの心持でいたほうが良いと思います。
東大が採点基準を公表していない以上、
どの模範解答が正しいのかは永遠に謎なので、
細かく自己採点するのは無理でしょう。
個人的には要約で満点取るのは難しいと思うので、
自分の設定した時間内にそこそこの解答が仕上げられれば要約はそれでいいと思います。
解答基準も謎ですし、
せいぜい12点しかないので
15分で12点をめざすよりは10分で8点とれる解答を目指して
他の大問に時間を割きましょう。
要約は、
まず文章の内容を理解することが最優先です。
よく「ディスコースマーカーのつぎは重要で~」とか書かれていたりしますが、
全部の文章で100%当てはまるものではないので
小手先で回答を作らずに
(注目しながら読むことは有効だと思いますが、
その付近が答えになると決めてかかるのが一番良くないです。)
しっかりと英文を読んで、
まず理解をしてからしっかりと自分の頭でどこが重要なのか
を考えるのが一番確実な点を取る方法だと思います。
英文をしっかり理解できる程度の読解力がないと手も足も出ません。
無理に早く読んで内容をまとめる時間を多くとるよりは、
時間配分をオーバーしない程度に理解を重視して読みすすめた方が良いと思います。
読んでいる際に線を引くのも悪くはないですが
文の途中を読んでいる段階では
本当に重要な箇所に気づかないこともあります。
なので私がおススメするのは
2~3分ごとに日本語でワンフレーズくらいのメモを作っておくことです。
メモを取っておくことで
理解が伴わないままに読み進めてしまうことが防げると同時に、
一度読み終わってから、
それらのメモを見返せば内容の振り返りになり、
それだけで要約の骨格が大体できます。
そしてそのメモの中でより重要そうな箇所をもう一度じっくり読んで、
既に出来ている要約の骨格に肉付けすれば
、大きく外すことがない、そこそこの解答は出来ると思います。
正直、余程英語力がある人でない限り、
要約で一度英文を読み終えてから
また一から読み直す時間は東大英語には無い
と思います。
要約で大事なのは時間をかけすぎないように気を付けつつ、
そこそこの点を取ることです。
勉強法としては、
シンプルに過去問や予備校の東大模試の過去問を解く、
くらいですかね。
あとは過去問と同じくらいの長さの文を
勝手に自分で字数決めて要約してみる、なんてのもやってました。
ただ、しつこいようですが
各大問を練習する時は必ず個別に解くのではなく、
試験と同じ流れで解きましょう。
「要約を10分で解いて答え合わせ」
ではなく必ず東大の試験と同様に
「要約、長文、段落整序を合わせて40分以内で解ききる」
ような、
複数の問題と一緒に時間制限を設けた練習をするべき
です。
答え合わせをした後の解き直しは、単体でも良いと思います。
答えがかなり外れていた場合や、
時間がオーバーしてしまった場合には、
なぜそうなってしまったかを分析して、
それを踏まえて、
いつもの時間配分より少し時間を短く設定して解きなおしをすると良いと思います。
要約の復習の際は、
文章の単語や熟語をチェックするよりも、
解きなおす時に実際にまた解答をつくったりすることで、
解答作成の手順を中心に復習しましょう。
〇1B 段落整序、空欄補充
ところどころ文章が欠けている
大体見開き1ページ分くらいの文章を読んで、
欠けた部分に入れるべき文章を
ダミー解答もふくんだ選択肢から選ぶマーク式の問題です。
欠けた部分が一文の時もあれば、丸々段落一つ分のときもあります。
また、それとは別に単語を埋めたり、
言い換えをしたりする問題も最近では加わっています。
段落整序で重要なことは
要約と同じで、内容理解です。
空欄の前後、選択肢なんかは、
和訳するつもりくらいにちゃんと内容を理解しておけば
正答率がかなり上がります。
ただ、空欄の前後と選択肢だけしっかり読めば解けるというワケではなく
(それで解ける問題もありますが)
大抵はダミーの引っ掛け解答を選んでしまって失点することの方が多いです。
引っ掛けの解答は時々、
本分をしっかり読んでおけば
本分の内容と明らかに矛盾する内容のものがあるので、
そのようなときは簡単にダミーを弾けます。
要約と違うのは
butやhoweverなどの逆説や
thusやthereforeなどの順接などの
接続詞がかなりヒントになるということです。
また、heとかsheとかの代名詞なんかもヒントになります。
1Bは本文を読む前に選択肢を読むことをお勧めします。
なぜなら、
選択肢を事前に読んでおくと本分を読む前にある程度、
本分の内容が予想できて本文が割とスムーズに読めるからです。
本分を読む際には空欄があっても、
とりあえずは解答をせずに空欄を飛ばして全文を読んでから回答する方が良いでしょう。
良くあるのは、
空欄の前までの内容には合った解答でも、
実は空欄の後ろの文とは上手くつながらず間違いとなる選択肢を
はやとちりで選んでしまうパターンです。
このような場合だと、
玉突き事故的に、解答がズレてしまって
時間をかけたのに全く正解していないような状況になりかねません。
難しい問題でも確実に埋められる空欄が1,2個はあるので、
まずはそこを確実に得点するようにしましょう。
紛らわしい選択肢で迷ったときは、
自分で迷ってもいい時間を決めておいて
(段落整序なら多くても3分だと思います)
その時間までに回答を決めきるようにしましょう。
迷って無駄に時間をくってしまうのは
時間が短い東大英語ではダメです。絶対。
〇2A,2B 英作文
大体40~80 wordsの文字数で与えられた条件に従って
自分で英語の文章を書く形式の問題です。
写真を見て思ったこと、
ことわざを見て思ったこと、
ある意見に対して賛成か反対か、
などが問いとして頻繁に出ていますが、
2017年度には
「東大のキャンパスについて気付いたこと」が、
2018年度には
「会話文を見て思ったこと」と和文英訳が、
それぞれ出題されたことから
英作文は近年、形式が変わりつつあることが分かります。
来年度も形式がまた変わっていくのかは分かりませんが、
英作文はしっかりと練習をして英語のwriting能力を上げておけば、
先ほども書いた通り、
問題に時間をあまりかけなくても点が取りやすい大問です。
仮に試験本番でいつもやっていた過去問から形式が変わっていても、
基礎的なwritingの能力があれば
その場で慌てることなく対応出来るはずです。
2018年度は問題形式が変わりはしましたが、
どの受験生もその形式の問題は初めて解く状況ですから、
いかに普段から
いろいろな文章を自分の英語で書けるようにしておいたか
が英作文の得点を分けたと思います。
過去問でよく出るパターンに対応できるだけしか
英語の書き方を勉強しなかった人には厳しい問題だったかもしれません。
また形式が変わることは十分考えられますから、
色々な文章を英語で書けるようにしておいて、
初見の形式でも咄嗟に対応できるようにしておくと良いと思います。
英語のwriting能力を伸ばすために必要なことは、
英語で文章を表現する機会を多く持つことです。
※英作文用に英文を暗記する方法は悪いとは思いませんが、
受験では英語だけでも単語とか文法とか膨大な量の知識を覚えないといけないのに、
わざわざ英作文のためだけに長い英文を暗記するのはツラくないですか?
もし英文を暗記するなら英作文以外でも役に立つように
頻出の単語や熟語、文法事項が文の中に入っているものにするべきでしょう。
付け焼刃的に何個か例文を覚えて、
無理やりその英文の内容に結び付けて書く方法は
英語力が上がることにはならないのでおススメしません。
英文の暗記は時間があればするに越したことはないと思いますが
英語以外にも沢山の科目に時間を割かないといけない
時間のない東大受験生にはあまり向かない気がします。
個人的には英文を暗記するよりも、
一からパッっと自分が思ったことを
簡単に英語で表現できるようにする練習をした方が良いと思います。
一日に一回、何か印象に残ったことなど何でもいいので
英語で書く時間を設けるのがおススメです。
ベタですが英語日記なんかも良いと思います。
毎日英語で何かを書く練習をしていると自然と頭が英語思考の脳に変わっていって、
日に日に英語で表現出来る内容が増えます。
英語で文章を書く時間がとれない時は頭の中ででも良いので、
電車の広告やつまらない教師の話など、何でもいいので英訳してみると良いです。
その時に「これって英語だとどう表現するんだろう?」
という疑問が必ず浮かんでくると思います。
その時は素直に調べましょう。
そして調べたら翌日まで覚えておいて、
新しく覚えた表現を次の日に使ってみましょう。
これを繰り返すとドンドン使える表現が増えます。
色々な表現を調べていくと
今まで知らなかった表現や単語の微妙なニュアンスなんかも知ることが出来て
writingだけでなく、総合的な英語力が上がります。
私は、writingの練習をすることで、
日本語を基準に物事を考えずに
英語を基準にして物事を考えるトレーニングが出来ると思っています。
英作文の点数を取るだけなら例文暗記でも良いと思いますが、
例文暗記には自分の頭を英語主体にする作業が欠けています。
例文暗記は形だけ英語で文が書けても、
本当に自分の頭で英語を理解しているとはいえません。
暗記したものを書き写して少しいじるのではなく、
自分で一から英語の文章が書けるようになると
不思議なことにreadingやlisteningの能力が前より上がったりすることがあります。
これはマジです(笑)。
反対意見の人も沢山いると思います。
あくまで個人の意見なので自分でやってみて例文暗記の方が自分にあってそうなら、
例文暗記で頑張ってください。
話がそれてしまったのでこの辺で締めます(笑)
対策は
とにもかくにも
英語で文章を表現する機会を多く持つこと
です!!
※※※
英作文については説明がし切れていなかったので、別の記事で詳しく書きました。
〇3 リスニング
リスニングはABCに分かれており、
大抵それぞれ5問ずつで計15問あります。
A,B,Cの内容は少し関連はあっても、
設問自体は他の2つを聞いてなくても解けることがほとんどです。
ただ、AとBが内容的に関連していて、
Aの内容を踏まえないと解けない問題がBで出た場合もあったはずです。
各設問の選択肢は例年4つでしたが、2018年は5つになり、
個々の選択肢の長さも例年よりすこし長くなりました。
試験開始から45分後に始まって、約30分間続きます。
まず、リスニングはよっぽど自身がある人でない限りは
必ず、事前に設問と選択肢を読んでおきましょう。
ただ、じっくり読んでしまうと7,8分くらいかかってしまい
他の大問に回す時間が減ってしまうので最大5分くらいまでにして、
「○○の数値を聞く問題があるから気を付けよ~」みたいに、
軽く確認しておく程度にしましょう。
リスニング中は書きなぐりで汚くなっても良いのでメモをとるようにしましょう。
(きれいに書く必要はゼロです。自分が読めさえすればいいので。)
私の経験談としては、
メモを取っていると聞くことに集中できないと思った時期があり、
メモを取らずにやろうとしたことがあったのですが、
5問中3問くらいで記憶が曖昧になってしまいました。
記憶力に自信があるなら良いですが、そうでないなら素直にメモをとりましょう。
余裕があれば、選択肢で間違っている根拠に下線でも引いて、
間違ってる選択肢に×、微妙なのに△でもつけておくと
二回目の放送でちょっと楽になるかもしれないです。
2回放送が終わった後に選択肢で迷ってもどうしようもないので
割り切って次のリスニングの設問を読むとか、
他の大問にサッサと移りましょう。
東大英語で無駄に迷ってる時間はないです!
リスニングの勉強法としては、
単純に英語を聞きまくる方法があるでしょう。
ただ、この時気を付けてほしいのは
自分のリスニング能力にあった音源を聞かないと
練習の効果が薄れてしまうということです。
背伸びをしてめちゃめちゃはやいニュース番組を聞いても、
内容がほとんど分かっていなかったらあんまり効果ないです。
個人的には
音声だけなら内容が7~8割分かるくらいが丁度良いような気がします。
動画で字幕もついているなら内容が5割くらいしか分からなくても大丈夫でしょう。
速い速度のものに挑戦したいなら字幕付きとか、
もともと文章を知っているものの音声なんかを
繰り返し聞いてみると効率的に勉強できると思います。
教材については昨今のインターネットの発展のお陰で困ることはないでしょう。
注意を書いておいてなんですが、
教材選びに神経質になりすぎるよりも
10分でもいいので
毎日英語を聞く機会を設けることの方が重要です。
英語全般に言えることですが
なんだかんだ継続が一番大事です。
聞きまくる以外の方法としてオススメなのは、
発音練習です。
一見、聞くことと発音することは関係ないように思えますが、
自分で英語の発音が出来た方が確実に英語が聞きやすくなります。
リスニングで分からなくなるパターンって、
しゃべるスピードが早すぎてワカランってのと、
速度的には問題なくて音としても聞こえてるんだけど
何言ってるかワカランっていう2つのパターンがあると思います。
発音練習をすれば後者のパターンがかなり改善します。
※発音練習をする際は必ず音声も同時に聞いてください。
正しい発音を聞いてリスニングの練習もしながら、
発音の勉強も出来るので一石二鳥です。
※※※
リスニングについて更に詳しく説明した記事を書いたので時間があれば確認を。
東大英語で26点、センター英語で48点取ったリスニング勉強法
〇4A 文法、語法、単語
見開き1ページ分くらいの割と長い文章が
段落などを基準に5つに分けられていて、
その分けられた中で5つの文に下線が引いてあり、
その5文のうち1文が文法的に適切でない表現を含むので、
それを選ぶ形式の問題。
(説明下手くそですいません。分からなかったらググってください。)
昔は間違った箇所とその前後の単語を書いたり、
間違った箇所を正しい表現に直したりする記述式の形式だった。
文章の空欄に
いくつかの名詞で与えられた単語の選択肢から一つを選び
動詞形にして入れるような問題もあったと思う。
近年はマークシートで間違っている文を選ぶ方式。
2018年はセンターでやるような単語の並び替え問題が出た。
正直ここが一番苦手で全く改善しませんでした。
文法書やりこむくらいですかね…?
おそらく配点は10点と高くはなく、
マークシート方式でもあるため、
私は各大問の中でこれを最後に回して解いていました。
ただ、大抵は時間が無くなり勘でマークすることが多かったです。
そもそもの文が結構難しいことが多いような気がします。
小手先の方法としては、
関係詞なんかは間違いにされやすい所なので
とりあえず怪しそうな関係詞が入っている選択肢を選んでました。
以上。うーんなんとも参考にならない(笑)
私はここの対策書けないです。すいません。他のサイトをあたるなりしてください。
〇4B 和訳
本文は1ページ分くらいの文章で、3か所に下線が引いてあり、全部で三問ある。
1行いかないくらいの短い問題から4行近くある長めの問題まで色々ある。
itなどの指示語が表すものも書いて訳出することを指定している問題もある。
個人的には、和訳は満点取るのは難しいですが、
リスニングや英作文に次ぐレベルで点が取りやすい問題だと思います。
ただ、あまりに単語や熟語を知らない人には解きづらい問題かもしれません。
下線上の文章で単語が分からない場合は
ある程度推測で和訳しても点がくることもたまにあるくらいなので、
単語が分からなかったために小問を丸々1題落とすことは少ない
と思うのですが、熟語の知識がないと
文の構造自体を大きく取り間違えてしまうことがあるので、
熟語のインプット量が少ないと点は取りづらいと思います。
英文法や単語、熟語は英語の勉強の土台になるものですから、
こればっかりは
問題集や単語帳を何回も何回も復習して
頭に叩き込むしかないでしょう。
難しい熟語を含んでいたり
難しい文の構造をしていたりする文章を集めた
和訳専用の問題集をやるのも良いと思います。
和訳があまりにも出来ないという方は恐らく
長文や要約なんかの文章でもスムーズに文章を読めないのではないでしょうか?
逆に上に書いたように、
英文法や単語、熟語を覚えたり、和訳専用の問題集をやりこんだりすれば、
文の構造を取り間違えることはほぼ無くなるので、
長文などで詰まってしまうことも少なくなります。
基本的には英文法や単語、熟語を勉強しつつ、英語を沢山読み込むことですね。
英語は結局、
触れていた時間が長ければ長いほど、
読んだ文字が多ければ多いほど出来るようになりますから、
沢山やるしかないです。
東大英語の和訳で言えることとしては、
必ず本文を全てよんでから和訳をするべきだ、
ということです。
時間短縮のために、よく下線部付近だけを読んで解答を作る人がいますが、
多義語の単語が下線部に含まれている場合もあるので
早とちりで間違えた訳をしてしまう可能性があるためオススメしません。
和訳では
文脈が多義語や文の構造を決める手掛かりになる場合が多い
ので、文だけ見て何を言っているのか分からない文でも、
本文全体を読んだ後に見直すと分かるパターンが意外と多いです。
あと言えるのは、
訳を書いたら英文と照らし合わせて
一単語ずつサッとチェックするようにすれば、
訳をし忘れた、もしくは書き忘れた単語を
見落とすことがなくなるのでおススメです。
〇5 長文
2~3ページ分くらいの物語、小説、エッセイなどのジャンルの文章が出題される。
近年は長文化してきている。
ところどころある空欄に単語や会話表現を選択肢から選ばせる小問が5つほど出る。
それに加えて
本文の内容に一致するものを選ぶ問題、
下線部の言い換えとして正しい選択肢を選ぶ問題、
英単語の並び替えなど、
マークシート方式の問題が計7、8問ほど出る。
また、登場人物の心情を説明する問題や、
指示語が何を指すかを説明する問題など、
記述式の問題も2題ほど必ず含まれる。
長文で重要なのは
本文の内容の理解度を8割くらいにキープしたまま、
いかにスムーズに文を読み進めるか、
ということです。
焦って読み進めても理解が伴っていないと正当するのは厳しいです。
長文は1B 段落整序、空欄補充と同じく
本文を読む前に、各設問や選択肢を読んでおくと良いです。
本分を読む前にある程度、本分の内容が予想できて本文が割とスムーズに読める、
というのは1B 段落整序、空欄補充と同じなのですが、
たまに
「本文の内容と間違っている選択肢を選べ」
という設問が長文には出てきます。
この場合は
本文を読む前に内容が分かってしまうのでかなり本文を読むのが楽になるので、
この方法はおススメです。
リスニングと同じで
設問を事前に確認しておけば
自分が注意しなければいけない内容が分かるので、
設問とは関係ない箇所で
無駄に集中したりエネルギーを浪費したりすることが無くなります。
また、長文で重要なのは割り切りです。
記号問題のところは恐らく1点、多くても2点しかない
と思うので
解答に迷いそうになったら鉛筆転がしでもして解答を決めてしまいましょう。
穴埋めの問題は熟語や単語の知識がないと解けない問題の方が多いので、
歴史の問題と同じように知らなかったら悩んでもしょうがないです。
特に並び替えは難しい割には点が来ないという場合もあると思うので
すぐに解けるならそれに越したことはないですが、
時間がかかりそうなら切り上げて
配点が大きいであろう記述式の問題に時間をかけましょう。
1点を争う東大入試ですから泥臭く点を稼ぎに行くべきです。
この割り切りが出来れば20分くらいの時間で
半分くらいの点数を取ることはそれ程難しくはないと思います。
物語文特有の言い回しや口語表現を気にしている人もいるかもしれませんが、
基本的には段落整序や要約の文がスラスラ読める読解力があれば、
あまり苦労することはないと思います。
もし固い文なら読めるのに物語になると読めない
という人がいるなら
単純に英語の物語や小説を読んで慣れればいいと思います。
しつこいですが、
過去問などで練習をする際には
個別に大問を解くのではなく、
本番の時間配分を意識して、
複数の問題を
時間制限を設けて解く練習をするようにしてください。
時間配分通りに進める感覚は
本当に東大英語では重要です!
おすすめの参考書
〇英単語、英熟語帳
※単語帳全般の使い方について
エビングハウスの忘却曲線(wikipediaの説明に飛びます)を意識しつつ、
適切なタイミングで復習するようにしましょう。
おススメのやり方は、
朝15分(朝の通学時間など)
→昼15分(昼休みとか授業の合間など)
→夕方15分(帰りの通学時間など)
→夜寝る前30分です。
英単語に限らず、
古文の単語帳や歴史の年号などの単純な知識を詰め込む際には、
エビングハウスの忘却曲線に基づいて
記憶が薄れてきた時間に
一度覚えたところをサッとまた復習して覚えるようにしましょう。
一日に英単語を20個きっちり覚えようとするよりは、
一日に5~60個くらいの広範囲を
1週間単位くらいで覚えることをおススメします。
1週間単位と言っても、
1週間の英単語帳の時間を全て50語に投入するわけでは無く、
50語一セットとするなら、
その一セットを覚えるのにエビングハウスの忘却曲線をイメージしつつ、
「一日目の夜、二日目の朝と夕方、4日目の朝、7日目の朝」
のようなサイクルで1週間を基準に覚ると効率的だよ、
ということです。
よく、
英単語帳は100語を一日に覚えるつもりでやろう、
とネットに書かれていたのですが、
私は英単語帳をやる時間がせいぜい20分ほどしか取れなかったので
100個覚えるのは無理でした。
そのため60単語くらいを一日でやる量に決めていました。
色んなことを記憶しなきゃいけない受験勉強の中で
英単語帳で単語を毎日100語ずつ覚えるのって個人的には結構辛いと思います。
覚える量にもよりますが、
暗記系で超おすすめの覚えるタイミングを書いておきます。
1回目…夜寝る前(1日目)
2回目…翌日(2日目)の朝
3回目…翌日(2日目)の夕方
4回目…3日目のどこかで
5回目…7日目のどこかで
6回目…14日目のどこかで
7回目…30日目のどこかで
このように基本的には覚え初めに何回も復習して、
覚えてきたら復習する回数を減らして
時間を空けてから復習するようにすると良いと思います。
もし時間をあけてしまって、
かなりの内容を忘れてしまっていたら
またこのサイクルを繰り返せば良いだけです。
(自分で試してみて色々アレンジ加えて、
自分だけの鉄板の覚えるタイミングを身に付けてしまえば
受験以降の人生でもかなり役立ちますよ!)
基本的には人間は一度覚えたこともすぐ忘れるので
、忘れるのが当たり前だと思って、
忘れたらまた復習すればいいやって感じで気楽にやると良いと思います。
あと、英単語帳や熟語帳を使うときには
必ずCDの音源を聞いて覚えるようにしましょう。
覚える際にCDを聞いていないと、
リスニングなんかでその単語が出たときに分からなくなってしまったり、
センター試験でよく出るアクセントの問題が全然出来なかったりと、
デメリットが多いです。
逆に言えば
単語を覚える時に
折角だからCDも一緒に聞くようにすれば
単語を覚えると同時にリスニングの対策にもなるので
音源をしっかり聞くようにしましょう。
単語帳を復習する時なんかで、
電車が満員で単語帳が開けないって時よくあると思いますが、
そんな時、音源があれば手が使える状況じゃなくても
単語を耳で聞いて意味やスペルを思い出すことで復習も出来ます。
また、個人的には覚える時に五感をより沢山使う方が記憶しやすいと思います。
単語を音と結び付けて覚えると単語が思いだしやすくなります。
※受験全般で使える暗記の仕方について別個で更に詳しく記事を書きました↓
・システム英単語帳Basic
使用時期 高2の春~高2の秋くらいまで
対象レベル 受験開始時~センター試験過去問8割くらいまで
システム英単語は有名だと思うのですが、
このシステム英単語はBasicとあるように
無印のシステム英単語よりも簡単な単語が載っています。
簡単、とは言ってもセンター試験で7割取れるくらいのレベルの単語は網羅していると思います。
大学受験英語の初めの一歩のための単語帳ですね。
本格的な大学受験を始めるのであれば、
高校の基礎レベルの単語を完ぺきにしておく必要があります。
その点、この参考書は基礎的な単語が
入試の頻出順で掲載されているので穴が出来にくくなっています。
この辺りのレベルだと多義語も少ないので
単純にほぼ1対1的に英単語と日本語を覚えていくことになるかと思います。
システム英単語Basicはシステム英単語と同じく、
ミニマルフレーズという3~5語くらいの短い英文が掲載されており、
これが単語を覚える際に非常に役立ちます。
ミニマルフレーズごと覚えてしまうと
ミニマルフレーズ自体が頻出の形なので
模試などでそのまま覚えたままに答えを書き写せる時もあります。
別売りでCDがあるので聞きながらやってください。
(ミニマルフレーズをCD聞きながら覚えるのはかなり効率良いです。)
ただ、
この単語帳だけではセンター試験8割取るのが精いっぱいなので
他のレベルの高い単語帳に乗り換える必要があります。
・鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁
使用時期 高2の秋~浪人時、受験終了まで
対象レベル センター試験8割くらい~東大英語で90点以上狙えるレベルまで
私はシステム英単語Basicの後、
無印のシステム英単語を一時期(1か月くらい)やっていたのですが
難しい単語になってくると
ミニマルフレーズで覚えるのが難しくなり、
自分に合わないと感じたのでやめました。
その後、友人たちの間で評判の良かったこの単語帳を使うことになりました。
鉄壁は名前が仰々しく、
タイトルに「東大」と入っているので
滅茶苦茶レベルが高い単語ばかりかというと
実はそうでもありません。
むしろ東大以外の
早慶やMarchなんかを受験する受験生でも全く問題ないです。
単語はシステム英単語などと違って
頻出順ではなく分野別にまとめられて掲載されています。
英熟語に関してはちょっと少ないかもしれません。
鉄壁の良いところは、
多義語をしっかりとカバーしていること、
単語の意味だけでなく間違えやすい単語と前置詞のセットも書かれていること
文法事項として頻出する問題についても触れていること
イラストが豊富なこと
単語の接頭辞(「pre-」は「先に、事前に」を意味する、みたいなの)
なども書かれていて単語の元々持っているニュアンスも学べること
等々
あげたらきりがありません。
個人的には、
動詞ならその動詞に伴う前置詞まで書かれていたように
単語の意味だけでなく文法的に聞かれやすい事項も載っており
東大の長文(大問5)の穴埋め問題で出るような
文法的な問題にも対処できたことが良かったです。
その単語の使い方やニュアンスの微妙な違いなども丁寧に記載されており、
非常に役に立ちました。
もともとかなりのボリュームですが、
長文の問題集や過去問などの演習をすると同時に、
それに出てきた知らなかった単語や意外な意味、文法事項などを
その都度、鉄壁に書き込むようにすれば
単なる単語帳を超越した自分だけの充実した参考書になります。
ただ、注意すべきこととしては
本当にボリュームが多いので、
計画的に進めないと終わらないということと、
ボリュームが多すぎて
途中でやる気がなくなるかもしれないってことぐらいですかね。
後はCDがちょっとお高いとか、そのくらいですね(笑)
まあ、鉄壁は計画的にやれさえすれば
本当に良い単語帳です。
・速読英熟語
使用時期 高3の春~浪人時、受験終了まで
対象レベル センター試験8割くらい~東大英語で80点以上狙えるレベルまで
速読英熟語は同じ速読シリーズの速読英単語と同じく
「文章の中で単語、熟語をおぼえよう」
というコンセプトの熟語帳です。
速読英熟語の良いところはこれまた沢山あるのですが、
絞って紹介すると、
まず、文章が面白いです。
文章が面白いので楽しみながら熟語を覚えることが出来ます。
熟語だけがズラズラ並べられているものと違って
覚える作業が苦痛にならず、
話の内容と共に熟語を覚えるので
熟語だけを何の捻りもなく覚えたときよりも忘れずらくなりました。
次に、熟語だけではなく頻出の構文の知識も得られます。
(not only but also とか、←これは分かり易すぎますが笑)
頻出の構文も載っているので
速読英熟語をやりこむと自然に和訳の問題がかなり解けるようになります。
また、速読英熟語も
入試問題の頻出の熟語、構文を分析して載せているので
効率的に知識を蓄えていけます。
速読英熟語はCDと共に使用すれば
リスニングの対策としても一つの文が丁度良い長さで、
熟語を覚えると同時にリスニングの練習もできて本当に効果あります。
初めにも書きましたが、
特にこの熟語帳はCD使ってナンボですよ!
速読英熟語は長文などの復習で知らなかった単語を
その文章を見直して復習するタイプの人にはもってこいです。
逆にそのような単語をリングの単語帳をつくって覚える方が好きな人には、
システム英単語Basicのように
短い例文がある単語帳や熟語帳の方が良いかもしれません。
私には物凄く相性の良い参考書でした。
〇文法問題集、文法参考書
※まず、英文法の問題集を用意する前に文法書があるか確認してください!!
(何か持っていればOKです。)
最近はネットでも英文法の事項が手軽に確認できるのも事実ではあるんですが
情報の信憑性や情報の多さを考えれば
やはり文法書は必須だと思います。
問題集だけだと問題集の解説がそもそもなかったり、
解説が簡素でわかりづらいことが多々あるので
必ず自分で参照できる文法書を一冊持っておきましょう。
文法書は大学入ってからの英語の勉強でも使いますしね。
文法書に関しては、
「Forest」「ロイヤル英文法」「基礎からの新々総合英語 (チャート式・シリーズ)」
などがあります。
(ちなみに私は最後の「基礎からの~」を使用していました。
浪人時のクラスメイトは「Forest」を使っている人が多かったです。
「Forest」を見せてもらいましたが、
まあ正直あんまり変わらない笑。
ロイヤル英文法は他の二つが大学受験用って感じなのに対して、
ちょっと難しいイメージ。
電子辞書に入っていたので時々使いました。
説明はかなり丁寧でした。)
・基礎英文法問題精講
使用時期 高2の春~高2の冬まで
対象レベル センター試験7割くらい~センター試験過去問9割くらいまで
基礎英文問題精講は英語長文問題精講などで有名な
問題精講シリーズのうちの一冊です。
正直、おススメ参考書に上げるか悩みました。
なぜなら挫折してしまう可能性が高いからです。
まず、基礎と書いてはありますが、
ある程度の文法事項が既に入っていないと、基礎レベルだと思えないでしょう。
結構ムズイです。
また、解説がかなり簡素で親切だとは言い難いので
手持ちの文法書と一緒に使うことが前提です。
ただ、文法書と一緒に使いながらコツコツやればとても力が付きます。
3周もすればセンター試験の英文法で9割近く取れるようになるはずです。
この問題集の良いところは
センター試験などの単純な文法問題に答えられるようになるだけではなく、
英文法の体系的な学習ができ、
英語学習における揺るぎない土台をつくれるところにあると思います。
「UPGRADE英文法・語法」や「ネクステージ」などの
単純なパターン暗記系の英文法問題集にはない
細かい説明がところどころ書いてあり、
やってすぐ英文法の点数が上がるというイメージよりかは、
他の長文などの色々な問題でも役に立つ
基礎的な力がジワジワついてくるイメージです。
人を選ぶ参考書ではありますが
個人的にはこれをやって英語の基礎が身に付いたと思っています。
まあ、やりきるのは結構辛いですが
どの参考書選んでも結局辛いと思うので
途中で挫折しそうになった人は頑張ってみてください。
あまりに自分に合わなそうなら素直に別の参考書にしましょう。
・UPGRADE英文法・語法
使用時期 高2の冬、一瞬だけ
対象レベル センター試験7割くらい~センター試験過去問8割5分くらいまで
発音の事項が書かれているあたり
センター試験に特化した文法問題集って感じでしょうか。
各項目毎の問題はある程度、網羅されています。
ただ、解説が結構薄い気がするので、
こちらも文法書とセットで使うと良いと思います。
私は上の「基礎英文法問題精講」をやりこんでから使用したので、
問題については、ほぼ知っているものばかりで余り使用しませんでした。
センター試験で点を取りたいだけなら正直、
上にあげた「基礎英文法問題精講」をわざわざ使わなくても、
頻出の英文法の問題を網羅している
「ネクステージ」や「UPGRADE英文法・語法問題」で十分な気もします。
センターまでに時間が無くて
とりあえずセンターで点をとりたいって感じなら
「UPGRADE英文法・語法」や「ネクステージ」の方が
基礎英文法問題精講よりも良いでしょう。
・全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)
使用時期 高2の冬~浪人時、受験終了まで
対象レベル センター試験9割以上
この参考書の特徴は
とにかく問題数が半端なく多いということ、
そして解
説が前述した文法問題集と比べるとかなり丁寧なこと
ですね。
これを3周するのはかなり大変ですが、
やれば必ず力が付きます。
少なくとも
センター試験の文法問題や語句の並び替えの問題で間違える問題は
2,3問ほどになるでしょう。
解説が丁寧で頻出のイディオムがまとめてあるページがあったり、
間違いの選択肢のダメな理由も書いてあったりと
非常に丁寧なつくりです。
3周とはいわず、間違えた問題にチェックでもつけて何回もやりこめば、
センター試験や私大の文法事項の問題を得点源に出来ます。
また、問題に出てきた単語や熟語もかなり覚えることになるので、
単語帳や熟語帳を使っていなくても、
自然と単語や熟語の知識が蓄えられていき、
総合的な英語力が上がります。
大学受験英語ならこの一冊で十分な気がします。
(逆にこれ以上英文法をやると他の科目に時間が割けなくなってくると思います。)
ただ、難しい問題が多いうえに、
そもそもの量が滅茶苦茶多いので、
上にあげたような簡単な問題集が一通り終わってからでないと
確実に挫折するので注意しましょう。
(解説が丁寧とはいっても、
やり込んでいるうちに
間違いだった選択肢がなぜダメなのかという疑問が出てくることが多く、
その理由が書かれていない問題が何題かありました。
そういう場合は文法書やネットで探しまくると理由が出てくるので
地味にこの作業で英語力が少し上がる気がします。
ちょっと文句を書きましたが、
まあ、他の問題集と比べたら
とんでもなく丁寧な解説ですから安心してください。)
〇英文解釈用の問題集
・基礎英文問題精講
使用時期 高2の冬~高3の秋まで
対象レベル センター試験9割以上
基礎英文問題精講は英語長文問題精講などで有名な
問題精講シリーズのうちの一冊です。
こちらは、先ほどの基礎英文法問題精講とはちがって
万人におススメ出来ます。
本当に素晴らしい参考書です。
非の打ちどころがないと思う。
この問題集は基本的には、
入試でよく出る構文や熟語が入っていたり、
主語が取りづらかったりする文を
訳していくスタイルです。
まず、問題の題材となっている英文が非常に味わい深く、
哲学的なことやタメになることまで色々な文が載っています。
読んでいるだけでも結構面白いです。
ただでさえ苦痛な受験勉強の中で面白いと感じられること
って意外と重要だと個人的には思います。
そして次に、
文に出てくる語句解説(語句の注釈)がどの文にもついていて、
一々自分で分からない単語を調べる必要が無いです。
下線が引かれている箇所だけでなく、
文全体の日本語訳がついているのもいい点ですね。
また、問題でキーポイントとなる熟語や構文がしっかりと解説されており
(その例文もついています)
本当に分かりやすいです。
そして、そのキーポイントを復習出来る類題もついており、
その類題にもキッチリ語句解説までついているという…。
丁寧すぎるつくりです。
問題数も十分すぎますね。
この問題集をしっかりやりこめば、
まず和訳などで構文を取り間違えたり、
主語を間違えたりすることはなくなるでしょう。
精読の力をつけるにはかなり良いです。
構文編の40題と類題をやるだけでもかなり英文が読めるようになります。
この問題集をやってから
長文で詰まることが格段に少なくなりました。
私の説明が下手で上手く魅力が伝わっていないのではないかと心配ですが、
この問題集は本当に素晴らしいです。
数ある受験英語の参考書の中でも
一番だと個人的には思っています。
値段も安く、コスパ最強です!
〇長文の問題集
※長文の問題集をやる際の注意事項
長文の問題の半分くらいは、
和訳(英文解釈)、英文法、単語、熟語の問題です。
そしてもう半分は大抵、長文の内容理解の問題でしょう。
つまり長文は
英語の基礎的な部分がしっかりとしていないと
半分も点が取れない問題の形式です。
(もちろん長文の難易度にもよりますが)
また、
当然、長文自体を読める力が無いと
内容理解の問題にも答えることが出来ません。
そして英語の文を読むために必要なのは
英文法、単語、熟語、構文(英文解釈)の基礎的な知識です。
センター試験レベルのこれらの知識に穴がある場合は
長文の問題集を練習するより、
単語帳や文法の問題集をやるなりして知識を固めた方が点数が伸びると思います。
英文をスラスラと読めるようになるには
「量をこなすこと」=「多読」が一番の近道だと私は思っています。
多読をすることでネイティブのような読み方に近づけることが可能になります。
ネイティブのような読み方とは、
書いてある「文」
つまり「複数の単語の並び」
をそのままの順番で読んで理解する読み方です。
これは和訳の時のように精読をする読み方とは完全に別モノです。
私たちが日本語の文を読むとき、
いちいち最後まで文を読んでから
構文や文法を考えて文を理解しようとはしませんよね?
何も考えなくてもスラスラ分かるはずです。
このスラスラ読む感覚を英語でも可能にするためには
多読による英語への慣れが一番の方法
だと思います。
日本語も最初は簡単な絵本を読むことから初めて、
小学校や中学校で沢山の文章を読んで
段々と日本語の文章に慣れていって、
やっと高校生でセンター試験の国語に出てくるような
難しい文章も読めるようになったはずです。
今まで読んできた日本語の文章の量を考えてみてください。
膨大な量だと思います。
それだけの量に触れることで
難しい文章でも読めるようになったんですから、
英語も同じように
簡単なレベルの文章からでもいいので
沢山の文章に触れれば
難しい文章でも読めるようになっていくと思いませんか?
シンプルですが沢山の英語の文章を読むって大切です。
いちいち日本語に訳すことなく、
左から右に英文をそのまま読めるようにすることが
読解力、速読力の向上につながります。
単語や文法を沢山覚えたのに
長文がスラスラと読めず時間がかかってしまう、
いちいち日本語に訳しながら英文を読んでしまう、
などの原因は
今まで読んだ英語の量が圧倒的に少ないこと、
英語に慣れていないことにあると思います。
このような悩みがある人は、
まずは簡単な英語からでいいので
とりあえず英語の文章を読む時間を増やしてみることを勧めます。
※多読の仕方を別記事にして詳しく書きました!!
長文の問題集をやることには
知らない単語や熟語などの知識の確認が出来る
というメリットがありますが、
問題を解いて、答え合わせをして、解説を読んで…、
となると当然それ相応の時間がかかります。
同じ時間なら、
長文の問題を解くよりも多読をする方が、
より多くの英文に触れることが出来るはずです。
英語に慣れるという点では
長文の問題を解くよりも
何でもいいから英文を読みまくる方が勝ります。
基本的には英文解釈、英文法、単語、熟語の勉強をしつつ
多読をしていれば英語力は自然と上がってくるはずです。
例えば、既に英文解釈、英文法、単語、熟語の知識があって
沢山の英語に触れてきている帰国生の人は、
わざわざ特別な長文用の対策をしなくても
センター試験や東大英語で高得点が取れる人が多いでしょう。
ただ、普通の人には長文の問題集をやることにも大きな意味があります。
長文の問題集をやることの最大のメリットは
自分の英語力の確認が受験の形式に沿って出来ることで、
ここに長文の問題集をやる意味があります。
長文の問題集は
知識の確認と読解力を試すための道具として
活用するようにするべきでしょう。
長文の問題を一度解いたら、同じ文章を必ず何回も読み直しましょう。
音読するのも良いですね。
初めて解いたときに読みづらかった部分や
知らなかった知識を
しっかり確認しながら何回も読み直すことで
初めて長文の問題集の本来の効果がでるはずです。
知識や読解力を確認するだけでなく、
不足していたところは復習を何回もして補っていきましょう。
長文の問題集を何も考えずにやりまくって
時間を浪費することは避けましょう。
やり方を考えてやらないと時間が足らなくなります。
あと、基本、英語は量が絶対ですからとにかく沢山読みましょう。
・大学入試英語長文ハイパートレーニング (レベル3)
使用時期 高2の冬~高3の秋まで
対象レベル センター8割以上
問題自体は12題と少なく、設問の数自体も余り多くは無いです。
ただこの問題集の良いところは
何回も復習することが前提で
解説などが丁寧に作られているところです。
また、CDが付属しているのもかなり良いです。
この問題集には英文の全訳だけでなく、
先述したような
「英語をスラスラと読む」=「英語を書いてあるそのままの順番で読む」
ための1つの文を2~3単語ごとに細かく区切ってある訳がついています。
これが良い。
精読のように
文を一度全部読んで後ろから訳してしまう癖がついてしまっている人
(かつては自分がそうでした)
には本当に目からうろこな感覚をおぼえることが出来るシロモノ
だと思います。
CDを聞きながらそれに目を通したり、
自分で音読してみたりすると
英文をスラスラと読む感覚がつかめます。
この問題集の作成者は音読を非常に重視しており、
音読を何回もして復習することを前提に作られた問題集です。
個人的にはこの方法がかなり理にかなったものであると感じられ、
この問題集で英語の勉強法の核を形成出来た
と思っています。
多分、
英語の対策で書いていることのいくつかは
この本の影響があります。
速読力をつける方法もかなり良く書かれており
非常に参考になります。
正直、長文の問題集そのものとしては
量や難易度等を比べると他の問題集の方が良いかもしれませんが、
この問題集は後々の英語学習における
ノウハウを学べるという点で非常に優れていると思います。
センター用の低いレベルなどもあったはずなので、
私がやったレベル3と同じことが書かれているかは分かりませんが
自分の志望校や現状のレベルに合わせた問題集を選ぶと良いでしょう。
・やっておきたい英語長文700 (河合塾SERIES)
使用時期 高3の秋~センター前くらいまで
対象レベル センター9割以上
結構有名な問題集ですね。
色々な大学の入試問題の改題が15題あります。
The長文問題集、
って感じで
長文の形式の練習がしたい人には持って来いの問題集でしょう。
解説は割と丁寧ですが、
ところどころ複雑な構文の文の日本語訳が荒くなっており、
時々「日本語訳読んでも何言ってるかワカラン…」
って状態になると思います。
ただ文法事項などの解説もしっかりとしているので、
知識の確認と読解力を試す道具としての出来はかなり良いでしょう。
この問題集だけだと触れた英文の量としては本当に少ないですから、
やはり多読などと並行して進めて、
知識の確認と読解力を試して
穴のあったところを復習しまくって自分のものにしていく、
という形式でやるのが良いでしょう。
こちらもレベルが分かれているので自分のレベルに合ったものを選びましょう。
・英語長文問題精講
使用時期 浪人開始時(4月)~夏(7月いっぱいくらい)まで
対象レベル センター9割~
こちらも結構有名な長文の問題集ですね。
問題は60題と十分な多さです。
長文の問題ほどの文良は無いですが、
重要な構文や文法の確認に使える類題も40題ほどついています。
長文の本文自体は結構面白いというか興味深いものが多いです。
こちらも知識の確認と読解力を試す道具として良いと思います。
ただ本文は結構難しく、
解説はかなり簡潔
(全訳や単語、熟語の解説など最低限はそろってはいるが
丁寧とまでは言えないかな、
くらいの解説)
なので、ある程度の知識がもとから無いと高確率で挫折します。
英文解釈、英文法、単語、熟語等の勉強がある程度進み、
既に色々な長文の問題集や過去問を解いてしまっていて、
新しく長文の問題を沢山こなしたい
という人にはかなり良い参考書だと思います。
こちら必ず何回も復習するようにしましょう。
※リスニング、英作文の参考書について
私はリスニングや英作文でこれといった問題集を使用しませんでした。
ですがリスニング、英作文どちらも得意だったので
特に問題集を使う必要はないのかなぁ、と思っています。
この記事の
英作文、リスニングの対策
のところに書いたような勉強法でずっとやってきました。
なので個人的には間違ったやり方はしていないと思っています。
最後に
ここまで読んで頂いて本当にありがとうございました。
あとちょっとだけ。
正直、今は受験参考書が充実しているので
塾に通わずに参考書だけで合格するのも可能だと私は思っています。
ただ、参考書が充実しすぎていて
どれを選ぶべきか迷ってしまいやすいのもまた事実です。
世の中には沢山の参考書がありますが、
正直、どの参考書にしようかと色々と悩むより、
バシッと一冊に決めて沢山やりこむことが重要
だと私は思っています。
今回の記事のような参考書のレビューを事前に調べつつ
(悩みすぎるのは良くないですが、
本当に酷いものを買わないために事前に調べるべきだと思います。)
書店にいってチラッと見て
自分に合いそうなモノを買ってやりこむってスタイルが良いと思います。
(参考書は書店に行くなり友達に見せてもらうなりして
必ず実物を見るようにしましょう。)
参考書を実際にやる前から何時間も悩むよりは、
どれかに決めて実際にやってみることが重要です。
やってみて合わなかったら別の参考書を買えばいいのです。
(大体2000円で収まりますし)
やっている途中で悩んでも、
実際にその参考書を使って合格した人がいるなら、
心配せずに続ければいいです。
それでも心配で勉強に支障が出るなら
別の参考書を試しに使うべきでしょう。
ただ、参考書コレクターになって知識ゼロは一番ダメなのでそれは避けましょう。
参考書に関してはこんなところなのです。
東大英語に関して言うと、
やはり東大英語はかなり難易度が高く難しいです。
多くの東大受験生のネックになっているでしょう。
しかしそれは同時に、
英語は得意科目にしてしまえば
他の受験生に差をつけるのに
これ以上ない科目だということでもあります。
英語は継続的に勉強できれば
本当に出来るようになるので
コツコツとやっていきましょう!!
それでは。凡人。
コメント
凡人さま、
私も『基礎英文問題精講』が最強だと思います。
現役時には『英文解釈教室』と『英語長文読解教室』までやりましたが、
今回はオススメ本のみで勝負します。
ちなみに、このサイトはいつか削除されるのでしょうか?
私は折に触れ、繰り返し拝見させて頂いているので・・・
できれば、残して頂きたく存じます。
Mao様、こんにちは。凡人です。基礎英文問題精講は本当に良い参考書ですよね。そう言ってもらえると非常に嬉しいのですが、このサイトは来年3月いっぱいをもって閉鎖します。こちらの勝手な都合で申し訳ありませんが、wordやメモ帳にコピペするなりスクショ撮るなりしてもらって全然構いませんので、ご容赦ください。