平成21年9月28日から放送の連続テレビ小説「ウェルかめ」。主人公・浜本波美役の倉科カナさんに続き、おもな出演者が決定しました!
■ヒロイン・ヒロインの家族
浜本波美…倉科カナ
徳島県南部の海辺の町・美波町に生まれ、大海原のごとくおおらかに育った。生家はお遍路さんを泊める宿「はまもと荘」を営む。ひらめきとねばり腰が身上。「世界とつながる仕事をしたい」と、一流ファッション誌の編集者を目指して東京の出版社へもぐり込むが、いきなり編集部は解散!徳島市の小さな出版社で、華やかな憧れとは程遠い、地元密着型情報誌の編集に携わることに・・・
浜本哲也…石黒賢
波美の父。プロサーファーとして世界を舞台に活躍してきた父は、波美の夢の源泉だ。家業の民宿は妻に任せ、自由奔放に生きてきた父。波美とは妙に波長が合い、ピンチのたびに手を差し伸べるが、ことごとく裏目に出る。怪我でプロを引退してからは、タヒチにサーフショップを持つと壮大な夢を抱きつつ、詐欺師に騙されたり、はたまた遍路宿活性化作戦を打ち上げたりと、浜本家に次々と問題を巻き起こす。大きな海に夢を託す永遠のチャレンジャー。
浜本加代…羽田美智子
波美の母。遍路宿「はまもと荘」を一人で切り盛りする働き者。徳島市の出身。阿波おどりの夜、プロサーファーだった哲也と出会い、美波町に嫁いできた。世界を転戦する哲也に同行していた時期もあったが、ばあちゃんが亡くなって遍路宿の女将を継ぐことに。阿波おどり好きで、踊ると人が変わるらしい。地に足つかない夫をおおらかに見守っているが、肝心なところで釘をさすことは忘れない。浜本家の舵をとる一家の大黒柱である。
浜本航…大原光太郎
波美の歳の離れた弟。無類のカメ好きで、美波町で生まれた海ガメと兄弟だと思っている。ゆっくりと時間をかけて、大きな太平洋を渡ってくる海ガメ。その瞳をのぞくと、海ガメの言葉もわかる気がしている。好奇心も旺盛でしっかり者。波美に「僕がついてるよ」などと保護者のようなことすら言うこともあり、姉としての存在価値喪失の静かなプレッシャーを与えている。
浜本泰三…芦屋小雁
波美の祖父。昔は遠くインド洋までマグロの遠洋漁にもでていたベテラン漁師。波乗りばかりで軽薄に育った息子・哲也に苛立ち、もっと地に足ついた生活を、と意見することもしばしば。寡黙で頑固だが軽口好きのお茶目な一面も。日ごろ多くを語らないが、実は女性関係に意外な事実が…!?その昔、マグロ船で港みなとを回っていた頃の、隠された過去が明らかになる一幕もある。
■徳島の出版社・ゾメキトキメキ出版
吉野鷺知…室井滋
徳島発の情報誌を発行する「ゾメキトキメキ出版」の社長兼編集長。大阪での編集者としての修行を経て、志を胸に地元徳島へ戻り、「チャレンジする人」をテーマにいくつもの雑誌を創刊してきた。人間に対するあくなき興味からか、新人採用は1つの趣味。波美も、その勢いで編集部に引き込まれた。「世界へつながる」から「根っこを掘る」という波美の人生の価値観の大転換に、きっかけを与えた最大のキーパーソン。
勅使河原重之…益岡徹
副編集長。編集者としての初仕事はニューヨークの雑誌だったという敏腕編集者。が、なぜこの編集部にいるかは謎。ただ1つ言えることは、吉野のぶれない編集者魂を敬愛している、ということ。ジャーナリズム精神と経理センスでゾメキトキメキを支える屋台骨。新入りには特に厳しく、これまで何人泣かせたことか。波美の前に立ちふさがる高く険しい壁となる。
須堂啓…坂井真紀
編集部員。ハンドバッグにいつもルーペとヘッドライトをしのばせ、あらゆる種類の苔を採取しては大切に育てている苔マニア。そのユニークな感性を吉野に見出され、郵便局員から雑誌の編集の世界へ引っぱり込まれて約10年。今ではゾメキトキメキ出版になくてはならない中堅編集者。離婚経験があり保育園に子供を預けながら働く生活人。波美にとって、ありがたいアドバイスをもらえる唯一の(?)よき先輩。
友近聡…正名僕蔵
編集部員。いつもヌーっとした感じで編集部にいてとらえどころがないのだが、ちゃんと仕事はしているらしい。その場の空気を読めず、笑いのツボも明らかにずれている。毎日大きな愛妻弁当持参のため、外に昼食にでたりという同僚との交流ももたない。吉野のもとに集まったユニーク編集者の中で、その常識が逆に新鮮だったりするという究極のバランサー。
■恋、そして友情
山田勝乃新…大東俊介
波美の1つ年下の旅好き理系青年。小学生の時、大阪から、初めての冒険旅行で美波町へ海ガメを見にきて波美と出会った。以降、不思議な縁で結ばれる。徳島の大学でロボットを研究。いつもマイペースで、人の話を聞いているのかいないのか。飾らない大阪弁トークでズバリと的を射たりもするのだが、それも思いやりからなのか、ただの嫌みなのかは誰もわからない。ただ、本当は温かい心の持ち主である、らしい。
中川果歩…岩佐真悠子
波美の同級生。小6のときに、家庭の事情で東京から母の実家のある美波町へ転校してきた。波美と対照的に洗練されたクールな才媛。歯に衣きせぬストレートな物言いは、周囲をハラハラさせたりもするのだが、本人に悪気はないらしい。医者をめざし徳島の大学の医学部に進学、偶然にも波美と再会する。仕事・恋そして人生の探り合い…。波美の人生は、「果歩に負けちゃおれん」というライバル心から動く面がある。
笹原綾…田中こなつ
波美の同級生で、子供の頃からの親友。人の話に合わせるのがうまい「うなづき魔」タイプだが観察眼は鋭く、ときどきつぶやく本音の一言が周囲をフリーズさせることがある。高校卒業後、美波町の役場に勤め、いち早く結婚、出産。嫁姑問題、子育ての苦労など、夢みがちな波美と違って現実的、見方を変えればたくましいその人生が、波美に影響を与える。
鈴木一平…武田航平
波美の幼なじみで、小さい頃から「はまもと荘」でご飯を食べ、波美と一緒に風呂も入り、まるで兄弟のように育った。当時から波美に一方的に思いを寄せる友達以上恋人未満の典型。俺の嫁になれ、が口ぐせ。「美波町の華は漁師や」と、父・三平のあとを継ぎ漁師になる。勝乃新を勝手にライバル視し話を複雑にすることもあるが、波美を守ろうとする気持ちは変わらない。地元を愛し、漁師を愛する海の男。
■ヒロインをとり巻く人びと
近藤摂子…星野知子
国際的なファッション誌「マニフィーク」のカリスマ編集長。実は美波町出身。小学生の波美は、近藤との出会いから、「世界へつながる編集者」への道を歩み始めた。波美は近藤に憧れ、東京での編集者生活を始める…つもりだったのだが、近藤が人生を賭けたその雑誌の編集部は解散、波美は帰郷。以後、波美の人生の節目に現れ、かかわりを持ちつづける。
伊崎光男…温水洋一
美波町にある海ガメ保護・研究施設、ウミガメ館の館長。1950年代から続く美波町での海ガメ調査は世界でも貴重な記録と言われるが、子供の頃からその調査に携わってきた“たたき上げ”。独身。浜本家とのつき合いも古く、たまに人生の悩みを抱えると「はまもと荘」をぶらりと訪ね、哲也とかみ合わない会話をかわしては、解決策を見出しているらしい。温かい灯台のように海と浜を見守っている。
亀園由香…松尾れい子
ウミガメ館の学芸員。東京でOLをしていたが、賑やかな人の出入りについて行けず、ふと入った水族館で海ガメと出会い魅せられる。大学へ入って学び直し研究者となってウミガメ館へやって来た。人との会話は苦手だが、カメと会話ができる。「海ガメになりたい」とつぶやくことも。南海の小島へフィールドワークに行くほどの熱の入れようで、波美は彼女の密着取材を通じて、人生観を変ぼうさせて行く。
鈴木三平…嶋大輔
一平の父で、漁師。浜本家になんだかんだと出入りしては、世話を焼いて行く。哲也とは古いけんか友達であり、特に家のことをほっぽらかしの哲也に対し手厳しい。一方、そんな哲也に代わり、泰三の漁を手伝ったりもしている浜本家のよき隣人。跡をついだ息子のことを頼もしく思いはするが、年々減る水揚げ、そして一平の波美へのかなわぬ想い…。そんな心配は海へ捨ててしまえ!海を突っ走る生粋の漁師だ。
笹原フミ…未知やすえ
綾の母親。夫を早くに亡くし、うどん屋を一人で切り盛りしながら綾を育ててきた。かつては美波町のミスコンテストでミス乙姫を争ったこともある。町のでき事で知らないことはないという地獄耳。彼女に知られると瞬く間に町じゅうに知れ渡ってしまう。そんなことはわかっていても、哲也も三平も、フミのうどん屋を訪ねてはグチをこぼしてしまう町の男の憩いの場。
【主な出演者決定にあたって】
…六山浩一(チーフ・プロデューサー)
素敵な素敵なキャストの皆さんが、「ウェルかめ」のために集まってくれました。「ウェルかめ」は、大海原を回遊する海ガメの子のように、ヒロイン・波美が、さまざまな人との出会いを重ね、成長してゆく物語。さわやかさ、親しみやすさ、そして、お芝居を楽しむ心一杯のキャストの方々と力を合わせ、お茶の間の皆さまに、楽しい竜宮城の宴をのぞき見るかのような、ワクワクする気持ちで毎回の放送を待ち望んでいただけるような、そんなドラマを作りたいと思います。このドラマを見たからといって、浦島太郎のように突然歳をとってしまうことはないと思いますが、一生分の笑いや涙、そして感動を、このキャストの皆さんとお届けできるよう全力を尽くします。どうぞご期待ください。