一生の友と、花を咲かせる人生「べっぴんさん」第26週【エバーグリーン】まとめ
アキコ・ポジチーボ
芳根京子が主演を務めるNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」。3月27日(月)〜4月1日(土)朝8時から放送された第26週(最終週)では、半年間続いた、すみれの人生の物語が幕を閉じる。四葉のクローバーに込められた意味を大切に、丁寧に生きたすみれの最後のメッセージを受け取ろう。
第26週 思いがけないべっぴんさんとの再会
時は昭和59年。
坂東すみれ(芳根京子)と坂東紀夫(永山絢斗)の元に、すみれの孫・村田藍(渡邉このみ)が娘の村田さくら(井頭愛海)に連れられてやってくる。
春休み、藍はすみれの家で過ごすのが恒例となっていた。
ある日のこと。
キアリス本社に外国からの一通の手紙が届く。
手紙の差し出し主は、新聞社通訳の外国人・ジョンの妻・エイミー(シャーロット・ケイト・フォックス)の娘からだった。
そこには、すみれがかつて作ったドレスを着た、笑顔の赤ちゃんの写真が同封されていた。
すみれは、昔エイミーの夫から赤ちゃんのドレスを作ってもらえないか?と依頼を受けたのだった。
戦後物がない時代に、焼け跡から見つかった大切な母の形見のウェディングドレスを使って、べっぴんさんを作ろうと決心したすみれ。
「このドレスで赤ちゃんの宝物を作れると思ったら…」と涙を浮かべて、母のウェディングドレスにハサミを入れた日を思い出していた。
手紙には、「私は母になりました。娘が生まれて。すみれさんが作ったドレスにどれだけの愛が込められていたか…。天国にいる母の愛がわかった気がします。
どうしてもお礼が言いたかった。あなたが作った世界にひとつしかないこのドレスを、今度は娘に託します」と書かれていた。
すみれ、小澤良子(百田夏菜子)、村田君枝(土村芳)、小野明美(谷村美月)は懐かしく昔のことを思い出し、涙を浮かべるのだった。
カメラの魅力にとりつかれた藍
藍はエイミーの娘からの手紙に同封されてた赤ちゃんの写真を見て、家に飾られていた母のウェディンドレスの写真に気づく。
同じ素材でできていたドレス。それを見て藍は写真の面白さを知る。
その姿を見て紀夫は、定年退職記念に購入した大事なカメラを藍にプレゼントする。
しかし藍はカメラの構造に興味を抱き、一晩かけてカメラを解体してしまう。
行方不明になる藍の心の内は…
小澤勝二(田中要次)と小澤龍一(森永悠希)が開く食堂「レリビィ」に集まっていたすみれたちのもとに、驚きの連絡が入る。
藍が行方不明になってしまったのだった。
すみれがショックを受ける中、藍は塾を3日間サボっていたため、自分の意思で何処かに行ったのだと皆は考える。
父・坂東五十八(生瀬勝久)と母・坂東はな(菅野美穂)の写真に向かって「藍が無事であるように」と願うすみれの元に現れたのは、天国の父と母だった。
五十八とはなは、藍がいなくなったのは、好きな事に熱中しているからだ、心配はないとすみれに声をかける。
そしてすみれもまた小さい時同じような子どもだった、と言葉をかける。
ははが「すみれ…目には見えなくても見守ってるよ…」と言い、五十八は「お前らはお母さんとお父さんのべっぴんや…」と優しく言葉をかける。
机で寝てしまっていたすみれは目を覚ます。
すみれは夢を見ていたのだった。
そして、藍は家へ帰ってくる。
孫と似ている自分
行方不明になっていた理由を一向に話さない藍。
すみれはさくらに五十八とはなが夢に出てきたと話をする。
すみれは、「藍は私によう似てる…ようしゃべらんでボーとしてた子だったって。でもお母様は見ていてくれた。ボーっとしているようで好きな事を考えていただけよと」とはなの言葉をさくらに伝える。
翌朝、すみれは藍に自分の子どもの頃の話をする。
靴屋「あさや」の店主で靴職人の麻田茂男(市村正親)から靴を作る話を聞いた幼いすみれは、どうやって靴ができているのか確かめたくて、五十八の靴を分解してしまったというエピソードを語る。
すみれの話を聞いた藍は、写真がどうやって撮れるのか興味が止まらなくなってカメラを分解してしまったこと、そして塾に行っても自分がなぜここにいるのか分からなくなって、飛び出してしまったのだと告白する。
藍に贈る4人からのべっぴんさん
明美と一緒に暮らしてきた岩佐栄輔(松下優也)は胃の調子を崩し病院で検査を受ける。
検査の結果、良性のポリープで薬でなんとかなると、栄輔は皆に報告する。
そして、栄輔は明美に結婚指輪を贈り、結婚を申し込む。
藍は幸せそうな二人の写真を撮る。
他にも良子、君枝たちの写真を次々と撮る藍。
藍が撮った写真が現像され、すみれから皆に配られると、
良子は藍にお礼するために、何かべっぴんさんを作ろうと盛り上がる。
明美が大切に持っていたすみれから送られた写真入れを思い出した良子は、写真入れを作ることを提案。
早速君枝がデザインをして、良子が型紙を起こす。
手慣れた手順で、4人は、四葉のクローバーとカメラの刺繍の入った写真入れを作り上げる。
幸せになるために
4人で心を込めて作った写真入れを藍に渡すと、すみれはクローバーの四つの葉っぱの意味を教える。
すみれが藍に「勇気、愛情、信頼、希望…これが4つ揃うと幸せになれるの。忘れんといてね」とそっと教える。
「キアリス」の35周年記念パーティが食堂「レリビィ」で開かれる。
久々に集まった面々。
藍はクラスですみれからもらった写真入れが好評でみんなに作ってあげたいとすみれ達にお願いする。
ずっと独身だった小澤龍一(森永悠希)はアルバイトの春香との結婚を突如発表。
40歳を超えてやっと結婚した一人息子の宣言に、良子は卒倒しそうになるのだった。
戦後間もない頃に栄輔が持ってきた小豆を使って作った赤飯を、さくらが持ってくる。
小豆を大事に取っておくためにお手玉にしていたのを解いて、炊き上げたものだった。
昔の事を思い出し、胸が熱くなる栄輔にさくらは「ありがとうございました」と心からお礼を言う。
「キアリス」の社長を10年勤めた足立武(中島広稀)は、この日その席を退く。
カラオケで「ギザギザハートの子守唄」を歌うと、会場は一気に盛り上がる。
そして社長は、村田健太郎(古川雄輝)へとバトンタッチされる。
写真立てにはたくさんのキアリスの面々がうつっていた。
好きな物を作り続ける幸せ
藍のクラスの友達のために、20個を超える写真入れを一人一人の個性に合わせて刺繍やアップリケを入れて作り上げる、すみれと良子と君枝と明美の4人。
おばあちゃんになった今も、女学生の頃と変わらず、好きなことをわいわいとやる。
すみれたちは、仕事や会社での役割を終え、のびのびと好きな事を気楽にしていた。
そして、それぞれがそれぞれのために刺繍を始める。
良子にはエプロン。
君枝は色鉛筆。
明美にはハート。
すみれにはすみれ。
一生の友達でいてくれてありがとう…。
すみれは丘の上で、さくらに刺繍を教える。
すると、バイクに乗った姉・野上ゆり(蓮佛美沙子)の夫・野上潔( 高良健吾)がやってくる。
藍が見つけた四葉のクローバーを、大事にみつめるすみれ。
そんなすみれに天国から見ているはなが語りかける。
すみれ…花を咲かせる人生を!
公式サイト(http://www.nhk.or.jp/beppinsan/)