JR常磐線、9年ぶり全線運転再開 富岡-浪江間復旧、東京にも直行

毎日新聞 / 2020年3月14日 6時17分

JR常磐線が全線で運行再開され、双葉駅を出発する始発列車=福島県双葉町で2020年3月14日午前5時59分、和田大典撮影

 JR常磐線が14日、全線で運転を再開した。2011年の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県の富岡―浪江間(20.8キロ)で不通となっていたが、9年ぶりに全線がつながった。

 運転再開区間の一部は、放射線量が高い「帰還困難区域」にある。復旧作業が難航していたが、除染作業がようやく完了し、19年12月から試運転の列車を走らせていた。この区間にある夜ノ森(よのもり)(富岡町)▽大野(大熊町)▽双葉(双葉町)――の3駅や周辺の道路などでは、運転再開を前に避難指示が解除されていた。 

 常磐線は東京都と宮城県を結ぶ。今回の全線開通に合わせ、東京―仙台間を直通運転する特急列車の運行も再開。上野・品川と仙台間を「ひたち」が1日3往復する。震災発生直前までは、上野―仙台間を特急「フレッシュひたち」「スーパーひたち」が1日7本、最速4時間12分で結んでいた。復旧区間の富岡―浪江間では普通列車が1日11往復する。【平井桂月】

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