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宏洋氏がつけようとしている“けじめ”

 そして、とりわけ力を込めるのは自身の教団との訣別と脱会の真相についてだ。女優の清水富美加(法名・千眼美子)との“結婚強制”騒動などを経て、教団の運営や隆法氏への違和感は重なっていったという。

〈内部から二十数年間見てきて、幸福の科学はプラスを生まない宗教だというのが、私の結論です。(略)大川隆法を一度も“神”だと思ったことはありません〉と切り捨てた。

大川隆法氏

 宏洋氏へのインタビューを重ね、本書の構成を担当したフリーライターの石井謙一郎氏は「大川家の内情が書籍という形で世に出るのはこれが初めてのことです」と語る。

 本書刊行時の取材に対し、幸福の科学グループ広報局は「(取材依頼の)大部分は大川総裁及び、ご家族の書籍でインタビュー等に回答した内容であり、大川総裁がインタビューにお応えすることは控えさせていただきます」と答えていた。

 幸福の科学は、宏洋氏がユーチューブ上に公開した動画で教団の名誉を傷付けたなどとして、宏洋氏に対し多額の損害賠償請求訴訟を起こしている。

 宏洋氏は、今回、ある“けじめ”をつけるという。

「幸福の科学および、大川隆法氏個人を相手取り、反訴を提起します。現在、弁護士とともに訴訟の準備を進めているところです。会見も予定しています」

 宏洋氏が続ける。

「これまでのユーチューブ上の活動だけでなく、書籍という形でより幅広い世代に教団の実態を訴えられると思います。また私の経験と半生が詰まった訣別と告白の書となっています」

出典元

安倍<官邸>錯乱す

2020年3月19日号

2020年3月12日 発売

定価440円(税込)

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