東京2020 祝祭の風景
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【社会】<東日本大震災9年>常磐線9年ぶり全線復旧 大震災の不通、全て解消
東京都から福島県沿岸部を経て宮城県とを結ぶJR常磐線は、東京電力福島第一原発事故の影響で不通が続いていた富岡(福島県富岡町)-浪江(浪江町)の約二〇・八キロで十四日、運行が再開し、九年ぶりに全線が復旧した。国は四~十日に不通区間にある三駅周辺の避難指示を順次解除、利用が可能となった。東日本大震災で被災した全ての鉄道が復旧した。 福島県沿岸部を経由し東京から仙台市までが直結することで、原発事故被災地の交通の利便性が向上。訪問者の増加など復興の後押しとなることが期待される。ただ自動車で移動する車社会のため、地域振興への影響は限定的との見方もある。 再開区間にあり四日に避難指示が解除された双葉駅(双葉町)での式典で、伊沢史朗町長は「きょうは双葉町と福島県の再スタートの日だ」とあいさつした。 避難先のいわき市から列車に乗り地元の双葉駅で降りた会社員中島恒徳さん(57)は「車窓から見える風景は昔と同じで懐かしい。復興は半ばだが、一歩前に進んでうれしい」と目を潤ませた。乗車したJR東日本の深沢祐二社長は富岡駅で降りた後「被災した路線が全てつながった日を迎え、感慨深い」と話した。 国土交通省によると、震災から復旧したが昨年十月の台風19号で再び被災した三陸鉄道リアス線を除き、不通区間が残るのは常磐線だけだった。 双葉駅の他に避難指示区域にあったのは夜ノ森駅(富岡町)と大野駅(大熊町)。双葉町と大熊町には第一原発が立地。双葉町には人が住まず、富岡・大熊両町に一日現在で実際に住むのは約千九百四十人にとどまる。 再開区間では品川・上野-仙台を直通する特急「ひたち」が三往復し、双葉、大野両駅にも停車する。乗客は三駅周辺を歩くことができるが、住宅地などは今回の避難指示解除の対象外。新たな帰還住民はいない。 PR情報
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