「AKIRA」における都市構造とその破壊表現・2014年マンガ学会大会にて | 建築エコノミスト 森山のブログ
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本日、マンガ学会大会にて論考を発表します。
マンガにおける都市構造とエネルギー
「AKIRA 」におけるネオ東京の都市構造とその破壊、
巨大災害と原発事故
と題してですが、以前より大友ファンの間でいわれていたのが、
「AKIRA」は予言の書ではないか、、というもの。
翌年に東京オリンピックを控える2019年という設定だったのです。

建設中のスタジアムが登場していますが、
なにやら奥のスタジアムのデザイン、どっかで見たことがあるような、、

発表内容はネオトウキョウと産業計画会議のネオ東京プランの比較や
アキラ全編に流れるそのリアリティを支える背景の都市表現について、
同時に、その災害表現についてです。


非常に躍動感を感じる大友マンガなのですが、意外とコマ数は多くないのです。
しかし、引きのロングショットと極端な寄りのアップを、小気味よくつなぎ合わせることで、読んでいるこちらが画面の中に入ったり出たりして、前後を脳内でつなぎ合わせて成り立っているです。


都市の破壊表現では、きっっちりパースを取ってあることがわかります。大友先生はもはや都市計画デザイナーであり建築家でもあるのです。


日本マンガ学会 第14回大会
(京都精華大学・京都国際マンガミュージアム)
6月28日(土)京都精華大学
13:00-17:00 口頭発表

というわけで無事終わらせました。

ちょっと驚いたのは会場で質問いただいたときに、
「AKIRA」を読んだことがないという方が結構いらっしゃったことです。
でも、よく考えてみれば30年以上前の作品なんですよね。
そういった意味ではもう日本SFマンガにおける古典と言ってもいいのかもしれませんね。

1982年(昭和57年)の画像を集めてみました。

「AKIRA」はパーソナル端末こそ出てきませんが、
もの凄く時代を先取りしていたことがわかります。

しかも、物語のスタートで「既になんらかの未知のカタストロフが起きていた、、、」
という設定も、エヴァンゲリオンのセカンドインパクト等、今後繰り返し使われています。

人が人工的に作り出した「アキラ」のエネルギー管理に失敗した政府はネオトウキョウを建設し、復興に向かっていましたが、、
現在の発電・送電の一元管理と全国の電力会社は松永安左衛門が戦後にGHQとの奮闘のなかで確立したものです。
現実世界でも同様のことが起きてしまいましたが、「AKIRA」は、上記年表のようにチェルノブイリ事故の4年も前に発表されたものだったのです。