オーディションの結果を聞いて大喜びしました
-「スカーレット」に出演が決まった時のお気持ちを教えてください。
「石井真奈役はオーディションだったのですが、別作品の舞台あいさつの時、マネージャーさんがにこにこしながら控え室にやって来て『るかちゃん、決まったよ!』と知らせてくれました。『え、本当ですか?うわー!』ってマネージャーさんと二人で盛り上がりました。"朝ドラ"出演はやってみたいことのひとつだったので、とてもうれしかったです」
天然だけど芯はしっかりとした女の子だと思います
-石井真奈という役をどのように捉えて演じていらっしゃいますか?
「真奈はひと言で言うと"天然"ですよね。令和の時代を生きていると、同じ会社とはいえ急に職場に来たり、突然家を訪ねたりすると少し心配になってしまいますけど、真奈は天然であるがゆえにそれがかわいらしく見えるし、許されるんだなと思っています。天然ですが、芯に持っているものはしっかりしていると思います。
自分が許されるキャラだということを分かってやると急にあざとい雰囲気になりかねないので、天然という範囲できちんとまとまるように、演じています」
前室で大人チームのみなさんとカードゲームをしました
-撮影現場の雰囲気や印象について教えてください。
「私は19週から撮影に参加したのですが、現場の雰囲気はもうできあがっていて、ひとつになっている感じがしました。最初はすごく緊張してしまって、スタッフさんのお名前も早く覚えないと、という感じでした。そんな時、掛井先生(尾上寛之)が『大丈夫、僕も最初はめちゃくちゃ緊張したから』って言ってくださいました。セットは本当によくできているなあと思って見ています。
撮影の合間の雰囲気はとても和やかです。前室で、戸田(恵梨香)さん、松下(洸平)さん、大島(優子)さん、林(遣都)さんの大人チームのみなさんと一緒にカードゲームをさせていただいたことが、すごくうれしかったです」
戸田さんがすばらしすぎて...、好きです!
-川原喜美子役戸田恵梨香さんの印象を教えてください。
「女優なら誰もが一度は"朝ドラ"のヒロインをやってみたいと思うことがあると思うんです。もちろん私もそう思っていたのですが、今回、戸田さんの姿を見て、今の私にはまだまだできないと思いました。それぐらい戸田さんがすばらしすぎて。毎日朝から晩まで撮影をして、土日にもイベントやほかのお仕事をこなして、ものすごく忙しいと思うのですが、現場に入るといつもおもしろいことを言ってみんなを笑わせてくださるんです。戸田さんがいらっしゃることに私が気づいていないときも、戸田さんから『真奈ちゃん、おはよう』と言ってくださったり。とても優しくて...、好き。好きです!
お芝居については視聴者目線になってしまうのですが、学生のころから今の50歳手前まで演じて、本当に年を取られているように思います。白髪は少し足されていますが、演技でここまで年齢差をつけられるのが本当にすごいです。すごく吸収、勉強させていただいています」
実は伊藤さんと私の妹が少し似ているんです
-川原武志役伊藤健太郎さんの印象を教えてください。
「伊藤さんは穏やかな方です。あまりたくさんお話をしたわけではないのですが、伊藤さんが私の妹と顔が似ているので、『似てるんです』と言って妹の画像や動画をお見せしたら『言わんとしていることは分かるよ』とおっしゃっていました(笑)。
武志君は、ひとつのことに没頭するタイプですよね。学生時代も彼女がいなかったみたいな話もありましたが、これだけ真奈が好きアピールをしているのに全然気づいていないのか、気づきたくないのか。陶芸というものに集中したらほかのものは見えなくなってしまうくらい一生懸命な人なんだと思います。真奈はそんな一生懸命な武志君のことが好きなんでしょうね。私自身は...、どちらかというとマルチタスクにこなせる人がタイプです(笑)。
23週でようやく思いを通わせた武志と真奈ですが、これ、といったきっかけがあったわけではないと思います。でも実際、そんなものなんだと思うんです。これ、というものがあるほうが珍しいんじゃないかと。ひとつ挙げるなら、たこ焼きを一緒に焼いたことでずいぶん距離は縮まったと思います」
-松田さんはたこ焼き、焼けますか?
「たこ焼き、作れます!松田るかはちゃんと焼けます!(笑)」
松下さんは優しさの極み、大島さんはアイドル時代からの憧れの人、林さんは"おもしろおじさん"
-十代田八郎役松下洸平さん、熊谷照子役大島優子さん、大野信作役林遣都さんの印象を教えてください。
「松下さんは優しさの極み、といった印象です。話し方、たたずまいなどからも本当に優しい方だなということが伝わってくるんです。八郎さんが松下さんそのもの、といった感じですね。ふわっとほんわかした雰囲気の方です。
実は私、アイドルが好きで、大島さんがAKB48にいらっしゃるころをずっと見ていたので、『大島さん』と言うのが難しくて、AKB時代のニックネームの『コリスさん』と言ってしまうぐらい大好きなんです。好きすぎると、近づけないですね(笑)。
林さんはプライベートな側面をまったく知らないのですが、前室では劇中の"おもしろおじさん"のままです。急に腹筋を始めて汗だくになったり(笑)」
やっと手をつないでくれたことが、鼻歌の歌詞とリンクして...
-今まで演じられた中で印象的なシーンを教えてください。
「病室で筆談したシーンが一番心がギュッと通い合った瞬間でした。放送ではカットされていたのですが、真奈がアイスの入った袋を持って武志のアパートの廊下を歩いているというシーンがあったんです。そこで、真奈は松田聖子さんの『赤いスイートピー』を鼻歌で歌っていたんです。彼がなかなか手を握ってくれない、という歌詞の部分です。その歌詞と病室でやっと手を握ってくれたことがリンクして、すごくうれしかったです。
マスクをしているからしゃべれないと思い込んでいる真奈のかわいさもあって、とても印象に残っています」
白血病と闘う武志君と真奈の関係も見守ってください
-最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
「少しずつ距離が縮まってきた武志君と真奈ですが、これから武志君が白血病と闘う中で、二人がどうなっていくのかも見守っていただけたらと思います。真奈は、病気の人を好きになったわけではなく、好きな人がたまたま病気になっただけだ、と思っているんです。
切ないシーンもありますが、強い登場人物がたくさん出てくるので、その強さで視聴者の皆さんを勇気づけられたらいいなと思っています」
【スカーレット(緋色/ひいろ)にちなんで、好きな色を教えてください】
「いっぱいあります。中学生のころはピンクが大好きで、筆箱もかばんも靴も全部ピンクでした。あまりにもピンクばかりだったので、ほかの色も取り入れようと思って紫の物を買い始めると、逆に紫ばかりになってしまって(笑)。あるとき、オーラが見えるというスタッフさんがいて、『るかちゃんは黄色だ』と言われると、急に黄色が気になり始めたり。最近は、青と緑の間の色の物が多くなっています。好きという自覚がないまま、気づいたら青緑色の物に囲まれています」