「製造販売元」・「発売元」・「販売元」・「製造元」の違い
今朝いつも読んでいる‘もうぞうさん’のブログの「フォトログ☆もうぞ」にアクセスしましたら「製造販売元」というタイトル記事がぶろぐにアップされていて、
『化粧品などでは、「発売元」と「製造販売元」を併記(別記)している場合が多いです。「発売元」って何?・・・「販売元」との違いは・・・「製造元」とは・・・』
と、いう疑問提起がなされていました。
本日は月に1度は必ず行くかかり付けのクリニックへお出かけ予定をしていたので、記事を読んで改めて身の回りの自分のへスプレーや市販薬などを確認してしまいました。そしたら、なるほど商品によって異なる組み合わせ表記になっていることが判りました。
- 社名のみ表記で‘OO元’などの表記が無い
- 製造販売元=Z社
- 発売元=A社、製造販売元=B社
- 製造販売元=G社、販売元=E社
- 企画元=J社、製造販売元=M社
- 発売元=C社、製造元=D社(この組み合わせは見つからなかった)
- 販売元=H社、製造元=K社(この組み合わせは見つからなかった)
もうぞうさんが記事で書いておられるように、なるほど複数の組み合わせのOO元の表示のものがわが家でも見つかりました。
化粧品や医薬品などの場合での表記の違いは平成16年(2004)の「薬事法改正」により、翌年の平成17年から新たにできた『製造業』」と『製造販売業』、それぞれの許認可制度が元になり、大きな違いは商品に対する責任の範囲です。
<製造販売業許認可の取得業者とは>(医薬品、医薬部外品も同じ)
- 化粧品などを国内市場に出荷流通させることが許可された事業者で、外装に「製造販売元」として表示される。
- 製販業者は、製品について市販後の不具合など全責任を負う。
- 製販業者は、他社に製造を委託している場合や、海外から製品を輸入して販売する場合でも、全責任を負う。
- 製造販売業の許可取得だけでは、自社で化粧品などを製造ることは認められない。
ゆえに‘製造販売業’の許認可の取得には工場などの製造施設は要らない。
<製造業許認可の取得業者とは>(医薬品、医薬部外品も同じ)
- 化粧品などを製造すること、輸入されたもののラベルなどを日本語表示にすることなどを許可された事業者で「製造元」として表示される場合もある。
- 製造業者は製造販売業者の管理監督下のもと製造する。
- ‘製造業’の許認可だけでは、製品を市場に出荷することは認められない。
「製造販売元」についてはだいたい分ったかと思いますが、次に「発売元」と「販売元」です。
<発売元とは>
- 製造販売業の許可を取得している事業者が自社ブランド製品の一部を製造委託し、その製造業者のほうを「製造販売元」とした場合に、自社を「発売元」とする。
- 許認可を受けていないだけで、製品の企画販売をするので、広義な意味では“製造販売元”に準ずるとも言える。
- 化粧品販売会社が「製造販売業」の許可を受けていない場合、その販売会社が自社ブランドとして製造を委託しているOEM会社が「製造販売元」の名称となり、自らは「発売元(企画元)」として外装に表示される業者。(OEM会社=発注元の企業のブランド名で販売される製品を製造する会社。委託メーカー)
<販売元とは>
- 製造事業者が企画製造した製品の委託販売を受け、名称などに何も手を加えることも無く、自社流通に載せて販売だけを担当する場合に、製造事業者を「製造販売元」とし、代理店的な事業者を「販売元」とする。
広い流通網や販売シェアを持つ大手メーカーが担うことが多い
薬事法での製品への事業者名・住所表示は、製品への責任が明確になるように「製造販売元」だけを記載し、責任所在があいまいになりやすい「発売元」や「販売元」や「製造元」の複数事業者名表記は原則としてしないように指示が出されているようです。
つまり、任意表示がためにいろいろな組み合わせが出たようですね。
解り難いですね
| 固定リンク
コメント
分かりやすく解説していただきありがとうございます。
感謝です。
お見事です。
投稿: もうぞう | 2013年10月 2日 (水) 07:08
もうぞうさんへ
そう言っていただけるとありがたいです。
わたしとしては、解りやすくしようとして、かえって複雑になってしまった気がします
投稿: 玉井人ひろた | 2013年10月 2日 (水) 07:28