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NY市場の金取引名目で詐欺 被害11億か

NY市場の金取引名目で詐欺 被害11億か 男女12人逮捕 千葉県警(産経)

「ニューヨーク市場での金取引を名目に投資金を募り、だまし取ったとして、千葉県警生活経済課は21日、詐欺容疑で元先物取引業者社員の男女12人を逮捕した。同課によると、容疑者らは平成20年9月ごろから社名やメンバーを変えて金や原油などの先物取引を名目にした詐欺を行っており、被害者は東北や関東を中心に、1都14県の約1190人(被害総額約11億3千万円)に上るとみられるという。
逮捕されたのは、リーダー格とみられる川崎哲平(40)=東京都豊島区、相馬智明(46)=栃木県小山市=の両容疑者ら男女12人。両容疑者は「だましたつもりはない」と容疑を否認しているという。12人のうち66歳の男1人については病気を理由に同日釈放。今後は任意で捜査を進める。
逮捕容疑は、24年11月ごろから25年1月ごろまでの間、神奈川県逗子市の無職女性(62)ら高齢女性2人に「金を安い時に買い、高い時に売れば差額で利益が出る」などと勧誘。投資金計525万円をだまし取ったとしている。
川崎容疑者らは、実体のない会社を名乗り、「元本を保証し、相場の値上がりによる利益を渡す」などと話し、ニューヨーク市場で取引される金への投資を1口75万円で持ちかけていたという。投資後に利益として数万円を渡して信用させていた事例もあり、1人で1200万円の被害を受けた人もいた。同課によると、現金の授受の約8割は手渡しで、被害者の多くは高齢女性だったという。
 24年7月ごろ、松戸市の女性が県警に相談し、同課が特定商取引法違反容疑で捜査を開始。25年1月ごろに川崎容疑者らが拠点とする東京都台東区のビルを家宅捜索したところ、預り証や口座記録が見つかり、被害が判明した。」

 こうした被害の特徴は、投資に不慣れな高齢者に対し、直接自宅に押しかけて勧誘し、現金で支払わせるというものである。以前の先物取引被害のやり方を、実態のないさまざまな名目の「投資」に応用したものであり、この手の被害はなくならない。捜査当局は、摘発事例を増やすべきだろう。

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