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奴隷娘の大逆転 作者:逆辻 可愛

奴隷娘が暗殺組織に拾われるまで

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37、私は心に刻み付ける的なやつ

皆さん、お久しぶりです。

予想外に1週間くらい休載してしまいました。

ごめんなさい。

「ミズキ! こっちを頼む!」


「はーい!分かりました〜!」


今日は紅蓮の門の皆でお出かけをするらしいです。このチームの召使いである私も当然ながら同伴します。現在は魔導車に荷物を載せているところです。私と皆さんとの関係はまだ少しぎこちないですが、少しずつ進んでいる気がします。


「ミズキちゃ〜ん! 大丈夫! 手伝おうか?」


ソーラさんが私の元へ駆け寄ってきます。私はありがとうございますと言って手伝ってもらう。そんなことはこの数ヶ月前まで考えられなかったことだ。








数週前のある日、陶器を割ってしまった私をソーラさんは庇ってくれた。


ー 人は助け合うもんなんだよ!ー


私はソーラさんのその言葉で心の傷を癒し、ソーラさんの腕で泣いていた。


しかし、その後、落ち着いた私は再びその腕を振りほどいた。ソーラさんが不思議そうにこっちを見ている。


「…ソーラさん…。ソーラさんの言葉はとっても暖かくて、私の心を慰めてくれました。本当に本当にありがとう。私の悩んでたことが晴れたみたい。」


そこで、私はお礼の意味も込めて頭を下げる。そして、再び紡ぎ出す。


「だけど…どうしても…ね…。人を信じるってのが…怖いの。ソーラさんの今までの私への言葉や接し方、それにさっきのことも含めて、本当に私には勿体無い、いいお姉ちゃんを貰ったなっていう気持ちなの。…だけどもやっぱりしばらくは心の底から…お姉ちゃんに甘えるってことはできないの。」


「お姉ちゃん…というかまだ他の皆さんにも話してないんだけど、私は連れ去られてここに来たの。でも、私を連れ去ったご主人様は、最初は心をボロボロにするまでお仕置きみたいなことをしたんだけれど…その後はなんだかんだ優しくしてくれたんだ。だから、私はそれでなんとか、心を繋ぎ留めてた。そのご主人様以外にも私にそこで優しくしてくれた人がいたんだ。」


「その人の名前は…ジャンカさんって言ってね、元々はご主人様に拾われたみたく、メイド長をしてた人なの。私はご主人様以外信用出来ないようになってたけれど心のどこかで、ジャンカさんも信用してたんだ…」


「ある日、ジャンカさんに、今のソーラさんみたいなこと、言われたんだ。ご主人様が居なくて心が不安定だった私はジャンカさんに頼った。そして、信じたの。」


「だけどもその夜…私は…だ…だまされて…そして…あの…く、暗い…檻の中で…毎日…鞭…っ!」


「み、ミズキちゃん! 無理に思い出そうとしなくていいからね」


そう言ってソーラさんは再び私を抱きしめる。抱きしめられ落ち着いた私は腕から抜けると再び続ける。


「…ごめんなさい…。ありがとう…。だから…。私もこの数日、ここで過ごして来て気づいたの。ここのメンバーの皆さんはとっても優しくて勇猛で…。でもどうしても"この人たちは大丈夫"って心の中で思うたびジャンカさんのことが頭によぎるの。」


「だ、だから…まだまだ、うまく接していけないと思うんだ。だけど、そんな私でも気長に待って頂けるなら…これからも頼っていいですか?そ、ソーラお姉ちゃん…?」


私は不安気に問いかける。


「あったりまえじゃない! 妹の成長を見守るのもお姉ちゃんの仕事なんだから!」


そう言って笑って歯を見せるソーラさん。


「じゃ、片付けと掃除の続きやっちゃおっか〜!!」









あの後、私は夜の食事の時に自分の身の上のことを…当然異世界から来たことは省いて伝えた。途中途中、言葉に詰まりそうになったが、その度に隣に立ってくれたソーラさんが気遣ってくれた。


私の話を聞いたアカギさんは


"自分たちは確かにやってることは極悪人で、これからの行く末は地獄のみの身の上だが、心まではそんな外道には落ちてないから。信用出来なくてもいい。ただ頼れ"


そう言ってくれた。他のみんなもその言葉にうなづき自分に暖かい言葉をかけてくれる。そんな時、私は自分を助けてくれた人たちがこんな人たちであったことに心の底から感謝していたのだった。



「ど〜したの?ミズキちゃん? ぼーっとして」


ソーラさんが問いかける。私は何でもないと伝えると再び荷物の詰め込みに戻る。




私は心に刻み付ける。いつか、ちゃんとこのお礼をこの人たちに伝えること。


そして、いつも私を助けてくれたズマナ村のみんなにも…私を守ってくれた大好きなアッシュさんにもう一度会ってお礼を言うこと。


「アッシュさん。絶対いつか会おうね」





空には太陽が照り映えていた。














お読みいただきありがとうございます。


お久しぶりです。1週間お待たせして申し訳ありません作者です。

1週間何してたんだ! と問われる色々と忙しかったと言うのが本音です。本当は予定通り2、3日で復活予定だったのに…

これからは作者の予定にもよりますが、毎日投稿というのは難しくなると思います。とりあえずの目標は1週間に3、4回の更新を目標にやって行きたいと思います。

…まあ、毎日書けそうだったら更新しますが。


さて、話の方は…なんか終わりが最終回っぽいですねえ…。ですがまだまだ続きます。予定は未定ですがクロノVSアッシュ再戦とかもやってみたいですしね。


ということで、これからも超がつくほどの駄作ですが宜しくお願いいたします。


では、

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