見栄えよし! 味よし! 家呑みを盛り上げる「たことじゃがいものオリーブオイル焼き」

梅雨に入り、外出せずに友人と家呑みをする方も多いのではないでしょうか。今回ご紹介するのは、家呑みのおつまみにぴったりな「たことじゃがいものオリーブオイル焼き」です。簡単だけど、料理上手に見えそうなこの一品で友人たちの胃袋をゲットしましょう!

みなさんこんにちは。

東京もすっかり梅雨入りしましたね。
週末の予定が雨で延期=家で過ごす
といった展開、多分増えますよね。

または、
週末は雨予報だから、
誰かの家に集まって家呑み、
いや、ギャザリングしよう!
といった人も多いのかな。

え、ギャザリングって何?
そう思ったあなた。
フフフ。
私もつい1週間前に覚えた言葉です。
覚えたてなので、どこかで一度使ってみたかった。
今週末は私の家でギャザリング!

ギャザーって?
布を寄せるあれみたいな?
とか、そんなつぶやきした人。
ブブーッ。
全く違います。
飲んだり食べたりおしゃべりするために気軽に集まることを
ギャザリングというのだそうです。
どうやらファッション系などのおしゃれ業界で
使われたりしているらしい。

飲み会だって、
ギャザリングって言えば
かなりニュアンスが違います。
でも、いちいち「ギャザリングってなに?」
という質問に答えなきゃいけないし、
照れながら言ってる自分もちょっと恥ずかしい。
どうやら、私には使いこなせない予感がします。
ということで、最初で最後、今ここで
使わせていただきました。

ギャザリングでもパーティでも飲み会でも、
名目はさておき人が集まる場なら
みんなで楽しめるお酒と料理が欲しいですよね。

料理が得意な人は存分に好きなメニューで腕をふるっていただくとして、
あんまり得意じゃないけど、
なんか料理上手っぽく振る舞ってみたいなあという人には、
たとえばこんな料理なんか、おすすめです。

これは、
私の好きなポルトガルの北部で定番のたこ料理
「たこのオリーブオイル焼き」
「Polvo a Lagareiro(ポルヴォ・ア・ラガレイロ)」

です。
ちなみにたこのそばにデンとあるのは、
ポルトガルではこれまた定番つけ合わせの
「げんこつじゃがいも」
「batatas ao murro(バタータシュ・アオ・ムーロ)」

つけ合わせではあるけど、存在感は主役級。
げんこつって名前、
これも気になりますよね。
名前の由来は後ほど作り方でご紹介します。

どちらもたっぷりのオリーブオイルで風味良く焼いて、
塩とこしょう、にんにくが味のアクセント。
シンプルだけど飽きない味なので、
ビールもワインもドンとこい。

たこは、オーブンか、トースターか、魚焼きグリルでじっくり焼き、
じゃがいもはフライパンでこれまたカリッと焼くだけ。
本当に焼くだけ。

ね、ちょっと興味湧きました?

では、
簡単で料理上手に見えそうな
「たことじゃがいものオリーブオイル焼き」
早速作っていきましょう。
材料はこちらです。

材料(2人分)
・茹でたこ 200g
・じゃがいも 4個
・にんにく 2片
・セロリの葉 1本分
・オリーブオイル 大さじ8+大さじ2+大さじ1
・塩、こしょう 各適宜

セロリの葉(茎もあればもちろん)はとくに用意して欲しい香味野菜ですが、
ほかにもたまねぎやにんじんなどの野菜があれば、
味も香りも深みが出るのでぜひ一緒に使ってください。

まずじゃがいも(4個)を茹でます。
洗って皮つきのまま水に入れ、
竹串がスッと入るまで中火で茹でます。

その間にたこにとりかかります。
茹でたこ(200g)はそぎ切りして

にんにく(2片)は、
1片はたこ用に薄切りし、もう1片はじゃがいも用にみじん切りします。

オーブンは200℃に予熱しておきます。
オーブンのない方は、
トースターか、魚焼きグリルでたこを焼きます
(フライパンで直に炒めるのは、
たこがギュッと固くなってしまうのでおすすめできません)。

ある程度深さのある耐熱性の器に、セロリの葉(1本分)を敷きます。

さらに、香味野菜(玉ねぎやにんじんなど)が残っていれば
薄切りにして敷きます。
今回は冷蔵庫に玉ねぎが半分残っていたので使いました。

たこを並べてにんにくを散らし、
オリーブオイルをたこを中心に振りかけて塩を振ります。
大さじ8は、どうしても欲しい最低限の量。
本当は倍量使ってもいいし、
もっと使っても大丈夫です。
この料理は、本来はオリーブオイルでたこを煮るイメージ。
現地ではひたひたになるぐらいたっぷりかけて焼くのですが、
それはオリーブオイルがとっても安い、
ヨーロッパでのお話。
日本では、ご自分の許容範囲で調整しましょう。
(でも大さじ8は使ってください!)

あとは焼くだけ。
200℃のオーブンで40分が目安ですが、
トースターや魚焼きグリルはもう少し短い時間でも
火力が強いので大丈夫です。
たこの様子を見ながら焼きましょう。

たこを焼く間に、じゃがいもも焼きます。

茹でたじゃがいもは水気を拭き、布をかぶせます。
なぜ布を?

布の上からげんこつでパンチして、
亀裂を入れるんです。

これが「げんこつじゃがいも」の名前の由来。
自然な亀裂はおいしそうな焦げ目の演出に欠かせませんし、
包丁で切るより味も自然に絡まります。

こんな感じで残りもパンチして

これをフライパンで焼きます。
オリーブオイル(大さじ2)を熱したら、
パンチしたじゃがいもを並べて

中火でじっくりこんがり焼きます。
いい色が付いたらひっくり返して

反対側も色良くじっくり焼いたら、
いったん皿に取ります。

空いたフライパンににんにくのみじん切りを入れ、
オリーブオイル(大さじ1)を加えて弱火でこんがり焼き、

じゃがいもにオイルごとかけます。
塩、こしょう(各適宜)をたっぷり振って完成。
これだけでも、かなり食欲をそそるつまみになりますね。
事実、じゃがいもしかないときは、
私はよくこれを作っています。

ちなみに、オーブンの中のたこは
20分ぐらい経ったら一度出して、

器に溜まったオイルと野菜のソースを
たこに何度もまわしかけます。
再度オーブンに入れてたこにしっかり焦げ目がついたら、
じゃがいもを脇に並べて溜まったソースをもう一度全体にまわしかけ、

数分一緒に焼いたら完成です。
器ごとテーブルへドン!

ウキウキするぐらいいい香りがするので、
結構盛り上がりますよ。
香味野菜もいい味になっているので、
ソースっぽく一緒に食べてくださいね。

この焼き目こそが一番のごちそうなので、
たこにもじゃがいもにも、
焼き目はしっかりつけましょう。

これからの夏はたこがますますおいしくなる時季!
タウリンたっぷりで元気も出るたこを、
しばらく推していこうかな。

では、よい週末を!

ケイクス

この連載について

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ポルトガル食堂

馬田草織

ポルトガルや南蛮絡みのエピソードが大好きな編集者・ライターの馬田草織さんが、仕事現場や旅先、日常で気になった食のサムシングと、それにちなむおつまみ&ぴったりなお酒を月替わりでご紹介していく、家飲みも外飲みも楽しむ人へ捧げる至福のほろ酔...もっと読む

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    コメント

    ikazo_y 年末年始のポルトガル、すごく美味しかったので月1くらいでボルトガル料理作っていきたい 「たことじゃがいものオリーブオイル焼き」 https://t.co/82inlUMDC9 「大葉団子のレモン鍋」… https://t.co/mc89mCX3gd 約1ヶ月前 replyretweetfavorite

    yamagishibaster 最近cakeに気になるコンテンツが増えてきたので、有料化しようか迷いどころ 3年弱前 replyretweetfavorite

    3jyou 本題前に、ギャザリングしようって、マジックザギャザリングの事でないのか……?!という衝撃で数分先に進まなかった。→家呑みを盛り上げる「たことじゃがいものオリーブオイル焼き」| 4年弱前 replyretweetfavorite

    kentamory @aomuro 「Batatas ao murro = げんこつじゃがいも」って言う ao murro= the punch =げんこつ、らしいです 約4年前 replyretweetfavorite