みなさんこんにちは。
GWも終わって、
街路樹もぐんぐん成長して、
気がつけば、
緑が眩しい初夏になりました。
ビールもワインも日本酒も
きりっと冷やしていただきたい季節が、いよいよ始まりますね。
さて、ここでクイズです。
春が終わると
妙に食べたくなってくるもの、なーんだ。
そう、
そうそう当たり!
そうです、カレーです。
爽やかな初夏も、
ガンガン暑い真夏も、
カレーならいつでもオッケー!
インド人もびっくりの、
ポルトガル人も食べている、
常に日本人の好感度トップを誇るカレーです。
え、ポルトガル人もカレー食べるの?
そう思ったあなた。
何をおっしゃいますやら!
そもそもヨーロッパにカレーという言葉を紹介したのは
ガルシア・ダ・オルタというポルトガル人。
大航海時代の16世紀にインドに渡り、
30年近く各地を訪ね歩いて食物や薬学、香料などの研究をし、
1563年に「インド薬草・薬物対話集」という本を出版した彼が、
本の中で
「これと鳥の肉か獣肉で、彼等はカリール(caril)と呼ばれる料理を作る」
と記していて、
これがヨーロッパの文献に登場する最初のカレーと言われているそう。
ヨーロッパの人たちが新しい土地や航路を見つけようと、
船で大海原に飛び出した大航海時代。
ヨーロッパ最西端から出発したポルトガルは、
アフリカやインド、マラッカ、そして日本へとやってきて、
ヨーロッパの様々な文化をアジアにもたらす一方で
砂糖や香辛料など、
ヨーロッパにほとんどなかったものを見つけては持ち帰り、
東西の様々な文化を混ぜ合わせたわけです。
食文化の歴史から見ても
ヨーロッパに相当な料理革命をもたらしたわけで、
カレーもそのひとつ。
今もポルトガルの定食屋さんなどで
「チキンカレー」
「Caril de Frango(カリル・デ・フランゴ)」などのメニューを
見かけることがあります。
店によってはココナッツミルクを加えていることもあって、
以外にバリエーションも豊富。
でも、私が忘れられないカレーは、
なんといってもポルトガルの友人が家でふるまってくれたクイックカレー。
その友人から習ったレシピは
ごくシンプルな食材であっという間にでき上がるので、
今でもよく作ります。
今回は、その「ポルトガルチキンカレー」をご紹介します。
材料(2人分)
・鶏肉(骨付きのぶつ切りなど) 300g
・トマト(完熟) 1~2個(計300g)
・玉ねぎ 1/2個
・にんにく 1片
・しょうが 1片
・ローリエ 1枚
・カレー粉 大さじ2
・ワイン100㏄
・塩、こしょう 油 各適宜
鶏肉(300g)は塩、こしょう(各適宜)をふってしばらく置きます。
このとき、クミンなど好みの香辛料をまぶしておくと、
味により深みが出ます。
玉ねぎ(1/2個)、にんにく(1片)、しょうが(1片)はみじん切りに、トマト(300g)はざく切りにします。
トマトの皮が気になる人は湯むきしてから切りましょう。
なるべく完熟のトマトが望ましいのですが、
ない場合はトマト缶でも大丈夫。
ただし1缶が400~450gと内容量が多いので、
1缶使い切る場合は肉などの材料を1.5倍ほどに増やした方が、
バランスがいいと思います。
鍋にサラダ油やオリーブオイル大さじ2をひき、
玉ねぎ、にんにく、しょうがを弱火で炒めます。
香りが立って玉ねぎが透きとおってきたら、
下味をつけておいた肉を鍋に入れ
中火で表面をさっと焼き、
香ばしさを加えます。
肉が少し色づいたらトマトを加え、
中火で数分炒めます。
トマトの汁気が出てきたら、
鍋肌についたうま味のおこげを絡めとりながら炒め、
カレー粉と塩、こしょうを加えます。
中火のままさらに数分炒めて
カレー粉とトマトがペースト状になったら、
ワイン(100cc)、ローリエ(1枚)、好みで種を取った唐辛子1本を加えます。
ワインは赤でも白でもロゼでもいいのですが、
酸味を立たせたいなら白、
コクを出したいなら赤がいいと思います。
私はその日飲む予定のワインを加えちゃいますが、
カレーのときはポルトガルの酸味が爽やかな微発泡ワイン
ヴィーニョヴェルデが多いです。
あとは火を弱めてふたをし、
15分ほど煮ればできあがり。
爽やかな辛さの
さらっとしたカレーが完成です。
炊きたての白いごはんに添えてあつあつをどうぞ!
ごはんには、押し麦などの雑穀を加えてパラッとした食感に仕上げると
サラサラカレーとなお相性良し。
さらにドライのハーブミックスをふって食べ合わせると、
いつもとちょっと違う風味が楽しめます。
そうそう、ポルトガルには「えびカレー」
「Caril de Gambas(カリル・デ・ガンバス)」
などのシーフード系カレーもありました。
魚介大好きなお国柄だから、
こちらも人気のようです。
次回はそっち系をご紹介しようかな。
カレー脳で考えます!