みなさんこんにちは。
3月ですね。
今年は東京にも結構な雪が降ったりして、
冬が心持ち長かったように感じたなあ。
でも、ようやく3月。
あとは日に日に暖かくなっていくのを楽しむだけです。
先日、よく立ち寄る洋服屋さんで春ものをチェックしていたら、
おしゃれな美人店員さんがにっこりしながら颯爽とやってきて
「春本番の4月より、春を待つ3月の今頃の方が、春の新作が一番売れるんですよー」
と教えてくれました
(だから早く買わないと人気の服は売れちゃいますよ♡ 的な意味もあり)。
わかる。
わかるなー、それ。
女性の大半はこの先物買いの感覚、
きっとうなずけると思います。
春ものの並んでいるショップ内は、
軽くて華やかな色と素材に満ちた巧みなスタイリングで、
見ているだけで気分が上がるんですよね。
だから、春への待ち遠しさを自ら形にするかのように、
まだ着るには少し早い春のトップスと、ついでにパンツもついついお買い上げ。
帰り道は、紙袋の中に春を確保したつもりになって上機嫌。
家に帰ったら確保した春をハンガーにかけて、
あとは出番を楽しみに待つばかり。
これぞ春の先物買い!
3月の女の儀式です。
あ、もしかして男の人も春の先物買いとかする?
そんな感じで
自然とエンジンがかかりだすこの時季に、
みんなが食べたいものって何でしょ。
春の野菜が並ぶのにはまだちょっと早いから、
ここはひとつ、元気が出る肉料理!
牛肉のひとくちコロッケなんてどうでしょう。
私の好きなポルトガルには、
手のひらサイズ、
いや、
ワインのコルクぐらいに細長くて小さな「牛肉コロッケ」
「クロケッテシュCroqettes(de Carne)」があります。
ビールやワインに合うので花見のつまみにもぴったり。
ほら、こんな感じ。
コロッケは、
450年前の南蛮文化が広まった時代にポルトガル人が伝えたという説もあるそうですから、
昔の日本にもこのコロッケを食べた人がいたかもしれません。
もちろんポルトガルにはコロッケ風の料理がいろいろあって、
代表的なものは連載の第7回でご紹介した
たらのコロッケ「pstais de bacalhau(パシュテイシュ・ドゥ・バカリャウ)」
があります。
ただ、ポルトガルでメニューに「Croqettes」書いてあるときは、
肉の(de carne)という言葉が付かなくても牛肉の場合が多い。
正確には牛肉だけではなくて、
刻んだ腸詰を加えて味に深みを出しています。
これがこのコロッケの特徴。
ね、想像しただけでもなんかおいしそうでしょ?
日本でなら、半生のサラミやジューシーなベーコンなどを
代用してもいいと思います。
牛肉だけとは違ったあとひく風味でつまみっぽい。
肉の繋ぎにはフランス風にホワイト(ベシャメル)ソースを少々。
といっても、肉に小麦粉を振りいれて牛乳を加えるだけだから、
いとも簡単。 炒めた挽き肉を小さく丸めて卵とパン粉を付けて揚げるので、
破裂することもまずありません。
一度にたくさん作ってみんなでつまむのもいいし、
残りを冷凍保存して夜のおつまみにしてもいい。
肉好きにはかなりおすすめの、ひと味違う「牛肉コロッケ」
早速作っていきましょう。
材料はこちらです。
材料(12個分)
・牛ひき肉 200g
・ソーセージ(サラミでも)50g
・玉ねぎ 大 1/4個
・にんにく 1片
・ローリエ 1枚
・ナツメグ 大さじ1
・パプリカパウダー 大さじ1
・小麦粉 大さじ2
・牛乳 大さじ3
・レモン汁 大さじ1
・卵 1個
・パン粉(目の細かいもの) 1カップ
・塩、こしょう 揚げ油 各適宜
にんにく(1片)、玉ねぎ(1/4個)、サラミ(50g)はみじん切りにします。
フライパンに油をひいてにんにくと玉ねぎを中火で炒め、
透きとおってきたらサラミを加えて軽く火を通します。
続いて牛ひき肉(200g)とローリエ(1枚)を加え、
ナツメグ(大さじ1)とパプリカパウダー(大さじ1)を振り、
色が変わるまで中火しっかり炒めます。
10分以上が目安。
すっかり肉の色が変わったらローリエを取り出し、
塩、こしょう(各適宜)を加えて味を調え、
小麦粉(大さじ2)をまんべんなく振ってさらに混ぜながら炒めます。
もったりして粉が馴染んだら牛乳(大さじ3)とレモン汁(大さじ1)を加え、
さらに練る感じで炒めます。
途中味を見て塩こしょうで調え、さらに炒めます。
しっかり炒めて粉っぽさを飛ばしたら
火を止めて粗熱を取り、ざっくり12等分します。
粗熱が取れたら成型。
形はワインのコルクが少し太った感じ。
このコロッケは小さい方がつまみやすいので、
できるだけキュッと小さめに作ります。
形を整えたら、
溶いた卵(1個)にくぐらせてから
パン粉(1カップ)を全面にまんべんなくまぶし、
160℃ぐらいの中温の油で揚げます。
油は3㎝ぐらいで大丈夫。
転がして揚げるので、種の顔が見えても平気です。
コロッケを入れて表面の衣が固まるまで
30秒ほどはいじらずにガマン。
全体を色良く揚げて完成です。
網などで軽く油をきったら器に盛って、はいどうぞ。
揚げたてあつあつもおいしいけれど、このコロッケは冷めてからの方が実力を発揮するかもしれません。
肉やサラミなどの具が、冷めた方が全体に落ち着くのです。
味つけはすでに肉にしっかりしてあるので
ソース類は一切必要ナシ。
ぜひそのままで楽しんでください。
味のしっかりついた牛肉コロッケのお供は、
冷えたビールでも、
爽やかな白でも、
香り強めの赤でも、
なんでもいけちゃいます!
春の始まりを
小さな「牛肉コロッケ」をつまみながら、
楽しんで下さい!