きのこの香りが食欲を誘う! 秋を彩る「ポルトガル風のきのこごはん」[第26回]

食欲の秋。今回のバダさんのレシピは、大反響のポルトガル流米料理シリーズ! 秋の味覚がたっぷりの「ポルトガル風のきのこごはん」です。隠し味のセロリとワインビネガーがきいた、食べ始めるととまらなく味。もちろんお酒にもピッタリです。新米の季節に、ぜひお試しください!

みなさんこんにちは。

朝晩の空気がキュッと冷たく締まってきているように感じます。
もう、秋ですね。

秋は、温かさがうれしさに変わる季節。
朝のできたてみそ汁や淹れたてコーヒーが
体を中から温めてくれると、
ちょっとほっとします。

なんだか、悪くない感覚です。

そんな温かいものがうれしくなってくるこの季節は、
ほかほかのごはんもおいしい季節。
前回に引き続き、
ポルトガル米料理シリーズ、
今回も張り切ってご紹介いたします!

今回の具はきのこです。
しいたけやしめじ、まいたけにマッシュルームなど、
きのこ類は味、香り、食感も様々ですが
こんなに味の出る具材もそうそうありませんよね。

ポルトガルでも、山のある北の地方ではきのこは人気者。
玉ねぎ、にんにく、塩でさっと炒め、
スライスしたパンにのせて食べたりするんです。

でも、私は米と合わせたい。
だって日本人ですもの。
ということで、
ポルトガルでは食べたことがないけれど、
多分ポルトガルならこんな風に料理するんじゃないかと思う、
オリジナルレシピによる
「ポルトガル風のきのこごはん」をご紹介します。
はい、こちらです。

主役はきのことお米、
隠し味はセロリとワインビネガー。
ワインがどんどん飲みたくなる、
ポルトガルおつまみごはんの決定版です。
って、自分で決定版って書いてもいいのかな。
でもワインがグイグイ進むのは間違いなし。
黒のオリーブを適当に散らして、
箸休めならぬ、ワイン休めにどうぞ。

では早速作っていきましょう、
材料はこちらです。

材料は2人分です。

  • 米 1カップ
  • しいたけ 4枚
  • しめじ 小1パック
  • ブロックベーコン(なければスライスでも)50g
  • 玉ねぎ 1/2個
  • セロリ1/4本
  • お湯 300㏄
  • ブイヨンキューブ 1個(4g)
  • にんにく 1片
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 白ワインビネガー(なければ米酢でも)大さじ1
  • 塩、粗挽き黒こしょう、黒オリーブ(好みで) 各適宜


今回はきのこがたくさん入るので米1カップで作ります。
もっとお米が食べたい方は、
米1/2カップとお湯100㏄を加えて作ってみてください。

お米は先に洗っておき、よく水を切っておいてください。

しいたけ(4枚)は石突きを除き手で4つにさきます。
包丁で、軸の根元に十字を入れると4つにさきやすいです。
しめじ(小1パック)も石突きを除いて手でほぐします。

玉ねぎ(1/2個)セロリ(1/4個)ベーコン(50g)はすべてみじん切りにします。
ブイヨンキューブ(1個)をお湯(300cc)で溶かしたブイヨンスープの準備もしておきましょう。
鍋やフライパンにつぶしたにんにく(1片)オリーブオイル(大さじ1)を加えて弱火で温め、

にんにくの香りが立ったらまずベーコンをさっと炒めます。
脂が出てきたら玉ねぎとセロリを加えて中火で炒め、

透き通ってきたら、
ほぐしたきのこを加えて塩を振ります。

ここでフタをして弱火にし、2~3分蒸します。
じっくり熱してきのこのうま味を引き出したいのです。
火が強いとすぐに焦げてしまいますので、
必ず弱火で熱してください。

きのこを蒸すとうま味を含んだ水分が出て、
こんな感じにきのこのかさが減ります。

お鍋のふちについた香ばしいおこげは
うま味のかたまりですので、
火を止めてワインビネガー(大さじ1)を加え、
具材全体でおこげを絡め取るイメージでよく混ぜ合わせてください。

そこに洗って水切りしたお米を加え、
弱火にかけて全体をざっと混ぜます。

うま味を絡めながら米を炒め、
透き通ってきたら先ほどのブイヨンスープを加えます。
固形の場合、溶けきっていないと沈殿して薄味のスープになってしまうので、
きちんと溶かしておきましょう。

スープを加えたらフタをして中火で3~4分、
ごく弱火にして8~10分煮て火を止め、
5分ほど蒸らします。
米を食べてみて、硬めであればもう少し蒸らして調整しましょう。

ちなみに、蒸すときはフタと鍋の間に布を一枚かませると、
フタについた水分が鍋中に落ちず、
米がべチャッとなりにくいのでおすすめです。

ほどよく蒸らしたら、
はい、でき上がり!

きのこやセロリの香り、ビネガーのうま味や酸味をお米がたっぷり吸って、
これぞおつまみごはんの決定版です。
ツヤピカの新米で作ったら、
1合もあっという間に1人で食べきれちゃうかもしれませんね。
いや、食べられますね。

お好みで黒オリーブを散らし、
食べる直前に黒こしょうをガリガリと挽けば
スパイシーな味わいに。
さあ、秋の恵みを堪能して下さい。

そして今回合わせたワインは、
「ポルトガル風のきのこごはん」と楽しみたい軽めの赤ワイン
『CAPOEIRA』
風味豊かで1000円台と安くって、
おまけに開けて数日冷蔵庫に眠らせてもちゃんとおいしい。
ラベルの雄鶏のイラストもかわいいから、
秋の夜長の家呑みも楽しくなりますよ。

ちなみに、こちらのワインはここで買えます。
「ポルトガルワインの崖の上」

と思ったら、現在人気で品切れの模様(すみません!)。
10月末頃には再入荷の予定だそうですので、
しばらくお待ちください。

さーて、次回は何を作ろうかな。
味が濃いめのあつあつ系?
それとも新米シリーズ第3弾?
きのこごはんをつまみながら、
ワインを飲みながらのんびり考えよっと。

ケイクス

この連載について

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ポルトガル食堂

馬田草織

ポルトガルや南蛮絡みのエピソードが大好きな編集者・ライターの馬田草織さんが、仕事現場や旅先、日常で気になった食のサムシングと、それにちなむおつまみ&ぴったりなお酒を月替わりでご紹介していく、家飲みも外飲みも楽しむ人へ捧げる至福のほろ酔...もっと読む

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    コメント

    saoribada 米で飲む!この秋復活しようかな。 https://t.co/PbiqcO5Qd8 1年以上前 replyretweetfavorite

    sugawa つくって食べた! 今回のもおいしーーーー!! 6年以上前 replyretweetfavorite

    abgk 旨そう! 6年以上前 replyretweetfavorite

    agyrtria いいね。旨そう⇒ 6年以上前 replyretweetfavorite