猛暑襲来!!!
蒙古じゃなくて、猛暑です。
7日付朝日新聞の一面見出しにこうありました。
昔はこういうダジャレ風見出しがどうにも許せなかったのですが、
いい大人になった最近は、案外すんなり受けとめられます。
いやむしろ、猛暑襲来かあ、蒙古襲来とかけたのかあ、ウマイなあとか思ったり。
こんな感じでいいのか、私。
ダジャレはさておき、
確かにこの真夏の幕開けぶりは“襲来”って感じです。
いきなりの暑さ全開がなんとも攻撃的で、
外を歩くと、数分で顔に足に腕にとビシビシ紫外線を感じます。
外を歩けば汗は吹き出っぱなし、
顔に塗った日焼け止めなんて5分で流れちゃう。
いくらSPF数値が高いのを塗ってもあっという間に地肌が出ちゃうよ、
どうしたらいいのこれ?
やっぱり日傘ささないとダメなの? と自問自答、
女子は紫外線と真っ向勝負の季節でもあります。
そんな暑い最中ですが、
さてみなさん、何を食べましょう。
体の中からクールダウンできる
ひんやりさっぱり系とか、どうでしょう?
ビタミンや食物繊維がたっぷりの、
野菜だらけの冷え冷えのアレなんていいかも。
アレですよ、アレ。
ほら、アレってコレです。
野菜だらけでうまみたっぷりのスープ「ガスパチョ」です。
スペインのものが有名ですが、
私の好きなポルトガルにもちゃんとあるんですよ。
南部・アレンテージョ地方にある
「アレンテージョ風ガスパショ」
「Gaspacho Alentejano(ガスパショ アレンテジャーノ)」
です。
ガスパチョ、じゃなくてガスパショ、と読みます。
はっ、いま聞こえてきました。
「ガスパチョかー。スープだけじゃちょっと物足りないんだよね」
というあなたの心の声。
そうですよね、スープだけじゃという人も多いかと。
そんなときは、このポルトガル風ガスパチョをアレンジした
冷製パスタ「ポルトガル風ガスパチョパスタ」はいかがでしょう。
先程のガスパチョよりも赤みが増しているのは、
トマトジュースを使っているから。
買ったトマトの味が弱いなあと思うときは、
トマトジュースを使うとコクや甘味がアップしますのでおすすめです。
ちなみにスペインとポルトガルのガスパチョの一番の違いは、
ポルトガルは野菜をミキサーにかけないこと。
野菜の食感を残したままで仕上げるので、まさに食べる野菜スープです。
実際ポルトガルでガスパチョを頼むと、
刻み野菜が入った大皿に氷水とビネガーが添えられ、
自分で好みの味に仕上げることもあります。
初めて見たときはその素朴すぎる様子にびっくりして、思わず
「なんで野菜をミキサーにかけないの?」と聞いたのですが、
逆に「なんでミキサーにかけなきゃいけないの?」と不思議そうに聞き返され、
妙に納得したことがありました。
では早速作っていきましょう。
材料はこちら。
材料は2人分です。
材料(2人分)
・完熟トマト(冷凍または生)中2個
・ピーマン1個
・きゅうり1本
・にんにく(すりおろす) 1/2片
・冷水1/2~1カップ(好みで増減)
・白ワインビネガー 大さじ2
・オリーブオイル 大さじ2
・粗塩、(あれば)オレガノ 各適宜
完熟トマト(冷凍または生)中2個のかわりに、トマト(冷凍または生)中1個+トマトジュース小1本でもOK。
トマトの味が主役のスープなので、
完熟トマトがない場合やトマトの味が弱いときは、
トマト1個の代わりにトマトジュース1本を足します。
とくにパスタにする場合は、
ソースが麺に絡みやすくなるので
トマトジュースを使うことをおすすめします。
トマトは冷凍して使うのがおすすめ。
冷凍すると皮むきもラクだし、
スープを冷やす時間も短縮できるからです。
トマトの冷凍はとても簡単。
洗ってへたをとり、
水分を拭いたら保存用のフリーザーバッグに入れるだけ。
これで1ヵ月は大丈夫。
今回のレシピは、冷凍トマトを使ってご紹介します。
まず、冷凍トマトを小さめのざるに入れます。
熱湯を5秒ほどかけ、
ひっくり返してへたの部分にも10秒ほどかけると、
皮が自然とむけてきます。
皮を全部きれいにむいたら、
ざく切りにします。
冷凍トマトを半分に切るとこんな感じ。
へた周囲の固い部分を取り除き、
さらに小さめのざく切りにします。
冷凍トマトがカチカチで包丁が入りにくいときは、
そのまましばらく置くか、
もしくは電子レンジ(600W)で10~20秒ほど加熱して、
少しだけやわらかくします。
生のトマトの場合は湯むきなどで皮をむき、
小さめのざく切りにします。
きゅうりは2~3㎜角に、ピーマンはみじん切りします。
大きく切っても構いませんが、
小さい方が口当たりがよくなり、よりスープっぽくなると思います。
緑のピーマン独特の香りが苦手な方は、
代わりに赤や黄のパプリカ1/3個を使ってもいいですね。
材料をすべて刻み終わったら、
器やボウルに
にんにくと粗塩、ワインビネガー、オリーブオイルを入れて混ぜます。
ここでしっかり混ぜて、塩も溶かしておきましょう。
そこに、ピーマン、きゅうり、トマトを入れます。
全体をしっかりと混ぜ、氷水を加えます。
トマトジュースを使う場合もここで加えましょう。
一度味をみて塩で調え、オレガノを散らして完成。
オレガノは清涼感を演出するハーブなので、
あるとグッと清々しい仕上がりになります。
でも、なくても大丈夫ですよ。
冷凍トマトを使っているのでそのまま飲んでも冷たいのですが、
冷蔵庫で30分ほど冷やせばさらにおいしくなります。
生のトマトを使っている場合は、
冷蔵庫で2~3時間以上しっかり冷やしましょう。
ガスパチョは冷たさもおいしさのうち、
どんなにいい素材を使っても、
ぬるいガスパチョはちっともおいしくない!のです。
好みでハラペーニョソースなどを加えると、
ピリッと辛さが増しますよ。
さらにここからは「ガスパチョパスタ」の作り方です。
ガスパチョを冷蔵庫で冷やしている間にパスタをゆでます。
1人前80gが目安です。
この場合のおすすめは、カッペリーニなどの直径1ミリ程度のパスタ。
そうめんのように細いのでパスタにスープが絡みやすく、
つるっとした食感も夏向き。
ゆで時間もこれまたそうめん並みに短くて2~3分だから、
コンロ前で熱い思いをする時間もごくわずかです。
ゆで上げたら氷水ですぐ締めるので、
ゆでる準備と同時に、大きめのボウルにたっぷりの氷水も用意しておきます。
カッペリーニは、袋の表示時間より20~30秒ほど長くやわらかめにゆでます。
このあと氷水でしめると、ちょうど良い固さになります。
ゆで上がったらざるにあげて水気をしっかり切り、
氷水の入ったボウルに入れてかき混ぜながら冷たくしめます。
麺がしまったらざるに上げてしっかり水気を切り、
さらに清潔な布巾やキッチンペーパーなどに包んで水気を取ると完璧。
そのぐらい、水気を切ることが肝心です。
水分がついたままだと
ガスパチョと和えたときに余計な水分が混じり、
味が薄まってぼやけたパスタになってしまうからです。
水気を切ったらボウルに入れ、
冷やしておいたガスパチョを加えて軽く混ぜます。
味をみて薄いと感じたら塩少々で調えます。
器にパスタを盛り、サイドに残ったガスパチョを流して完成!
ツルツル冷たい麺とビネガーの酸味、
トマトの甘味にキュウリやピーマンの爽やかさや
野菜の食感も楽しいパスタです。
ボリュームを出したいときはツナ缶などを加えるのもいいですね。
いずれにせよ、
すべて冷たい状態で食べるのが一番のコツです。
真夏にこそ楽しめる
「アレンテージョ風ガスパショ」と「ポルトガル風ガスパチョパスタ」
どちらも冷たーくして楽しんで下さい!