みなさんこんにちは!
風薫る5月到来ですね。
街路樹や沿道の緑も
太陽の光をたっぷりと浴びていっそう色鮮やか。
おかげですがすがしい気分を味わえるから、
気持ちいいことこの上なし!
長いGWも終わって少し落ち着くこの時季は、
間もなくやってくる初夏の訪れを前に
ワクワク感も芽生えてきます。
GWにリゾート地などでひと足先に夏を感じてきた人は、
思わずそのままのノリで
夏モードの服を着続けたくなったりしませんか?
でも、東京でそれをやると必ず風邪を引きますよー。
何を隠そう、
先取り服で先取りし過ぎて何度も風邪をひいたのはこの私。
だって、自分からでも早く夏を始めたかったんですよ、
そのときは。
夏の装いはまだちょっと早いんだけど、
でもあと少ししたら、
Tシャツ1枚でも大丈夫な日が確実に増えてくる。
楽しみです!
そうそう、
5月に入ると日々のビールがますますおいしくなって、
泡もの系ワインの出番も多くなりますよね。
私の場合、
夏はビールと同じかそれ以上に、
ポルトガルの微発泡ワイン「ヴィーニョヴェルデ」
を飲みます。
冷蔵庫内はすでに
大量のヴィーニョヴェルデがスタンバイ開始です。
おや、
そこのあなた様、
もしやまだヴィーニョヴェルデを飲んだことがない?
なんてもったいないことを!!
この夏はぜひ、
ポルトガルのショワショワするワインに
トライしてみてください。
この連載上でも、
これから夏に向けて
いろいろなヴィーニョヴェルデを紹介して参りますので、
ぜひ参考にどうぞ。
さて、今日のおつまみはといいますと、
前回に引き続き、旬のあさりを使ったメニュー
「あさりと豚バラごはん」
です。
あさりと豚肉の組み合わせは
ポルトガルのアレンテージョなどの南部地方では定番です。
今回はそこからイメージし、
私の食べたいごはんにアレンジしました。
このごはん、とにかくうまみだらけです。
あさりのうまみ(コハク酸)、
豚肉のうまみ(イノシン酸)、
トマトのうまみ(グルタミン酸)が合わさって、
鍋の中で食材たちが料理を勝手においしくしてくれます。
働き者の食材ばかりで、ありがたい限り。
ボリュームもあるので、
ひと皿でつまみもメインも兼ねちゃいます。
忙しいけどワインも楽しみたい、
という人の晩ごはんにもピッタリ。
たっぷり作れば、おもてなしにも対応できますよ。
どんなお料理かといいますと、こちらになります。
第11回の連載でご紹介した「たこごはん」のように、
リゾットと炊き込みご飯の間に位置するような
うまみだしたっぷりの、
しっとりやわらかめのごはんに仕上がります。
では、早速作っていきましょう。
材料はこちらです。
材料は2人分。
- 米 1カップ
- あさり(砂抜きしたもの) 200g
- 豚バラ薄切り肉 3~4枚
- トマト 1/2個
- 玉ねぎ 1/2個
- にんにく 1片
- お湯 350㏄
- ブイヨンキューブ 1個(4g)
- イタリアンパセリまたはコリアンダー 適宜
- オリーブオイル 大さじ1
- 塩 適宜
(ちなみに、倍量の4人分を作りたいときは材料も全て倍にして下さい。
逆に半量の1人分で作りたいときは、あさり以外全て半分でOK。
調理時間は後ほど補足します。)
あさりは砂抜きをします。
ボウルやバットに入れ、海のしょっぱさと同じぐらいの塩水
(水300mlに塩9g・小さじ2程度)に1~2時間ぐらい漬け、
新聞紙などをかぶせて暗い静かな環境を作り、砂を吐かせます。
砂抜きが終わったら、
流水の中であさり同士をやさしくこすりあわせながら
殻の表面の汚れを取り除き、
ざるなどに上げておきます。
殻に汚れがついたままだと料理の味がにごるので、
必ず洗いましょう。
玉ねぎとにんにくはみじん切りし、
豚バラ肉はひと口大に切って塩、こしょうをふって軽くもみ、
下味をつけておきます。
5分おくだけでも、肉の味わいが全然違いますので、
下味は省かないでくださいね。
次に、厚手の鍋やフライパンにオリーブオイルを熱し、
下味をつけた豚肉を炒めます。
軽く焼き色がつくまで強火で炒めたら、
にんにくと玉ねぎを加えます。
玉ねぎがしんなりするまで中火で炒めたら
ざく切りしたトマトを加え、
さっと炒め合わせます。
全体に混ざったら、
あさりを投入。
ふたをして強火にし、あさりを蒸します。
1分半~2分ぐらいが目安。
貝が半分ぐらい開いたら火を止めて
ふたをしたままさらに1分ほど余熱で蒸し、
貝を全部開かせます。
直火で全部開くまで加熱するより、
余熱で蒸す方があさりの身がふっくらとします。
貝が全部開いたら、あさりだけを取り出します。
鍋をのぞくとほら、
あさりのおいしいだしがたっぷり出ています。
これをパンに浸しても、
十分おいしいおつまみになるんですよね。
いやいや、ガマンガマン。
ここで一度味を確認し、
お好みで塩とこしょうを加えて味を調えます。
それから、ブイヨンをお湯で溶かします。
固形の場合溶けきっていないと素が沈殿して
薄味のスープになってしまうので、
きちんと溶かしておきましょう。
鍋を再び中火にかけ、
米を加えます。
全体を混ぜながら軽く炒めたら、
ローリエを入れ
さらにブイヨンを加えます。
ブイヨンスープは溶け残りが沈殿することがあるので、
一度かき混ぜてから注いでください。
再度ふたをして強火にかけ、
沸いたら(3~5分目安。倍量や半量で作る場合も沸くまでは強火)
ごく弱火にし、
10分ほど加熱します(倍量なら15分ほど、半量なら7~8分が目安)。
火が強いと鍋底の米が焦げやすいので、
できるだけ弱火で炊いていきます。
10分ほどたったらスプーンなどで米をすくって味見をし、
米の芯がほとんどなくなっていたら火を止めて
取り出しておいたあさりを鍋に戻します。
ふたをして、
10分ほど余熱で蒸らしたら完成!
(倍量も同様、半量は5分ぐらいで。)
全体を軽く混ぜ、
刻んだ香菜かイタリアンパセリを散らしていただきます。
まだ米の芯が気になるという場合は、
ふたをして蒸らし時間を延長し、
硬さを調整してみてください。
あさりから出た貝のうま味に、
豚肉のコクや脂の甘さ、トマトの酸味がうまく重なって
ずっと食べ続けてしまいたくなる味です。
辛いものが大好きという方は、
豚肉を炒めるときに種を取った赤唐辛子を1本加えると、
全体にピリッと締まったごはんになります。
または、食べるときに黒こしょうをガリっと挽くと風味がアップしますので、
それぞれお好みでどうぞ!
ちなみに、このごはんは水分をかなり多めにしたレシピです。
その方が焦げにくく失敗しにくいからなのですが、
慣れてきてもう少しパラッと仕上げたい場合は
ブイヨンを250㏄程度まで減らしてみるといいでしょう。
その場合、炊くときの火加減に注意して
焦がさないように気をつけて下さい。
鍋が薄いと火加減に米が左右されやすいので、
とくに注意が必要です。
さ、どんなワインを合わせようかな。
あさりや豚、トマトのうま味をやさしく引き立てる、
軽やかで辛口の微発泡ヴィーニョヴェルデがいいですね。
「ポンテ・デ・リマ」の
「ヴィーニョヴェルデ ブランコ」にしましょう。
やや切れのある辛口の微発泡で、
ローレイロ、トラジャドゥーラ、アリントといった
ポルトガルの土着品種ぶどうのみで作られ、
華やかな香りも楽しい。
ちなみにワインの名前にある「ブランコ」はポルトガル語で「白」の意ですが、
この「ポンテ・デ・リマ」というブランドは
「アダマド」という甘めニュアンスの姉妹品(これも好き!)もあり、
それと差別化するために
すっきりした辛口の意味も込め
「ブランコ」という名前が付けられています。
アルコール度数は10.5%で、
飲み疲れしないやさしさが普段ワインに最適。
お値段も庶民にやさしい1200円。
こちらで購入できます。
夏が待ち遠しいので、
クロスだけでも夏っぽくしちゃいました。
しっかり冷やした「ヴィーニョヴェルデ ブランコ」と
「あさりと豚バラごはん」で、
おいしい時間を過ごしてください!
さ、次回は何を作ろうかなあ……。